昆虫類鞘翅（コウチュウ）目 コメツキムシ科
キョウトチビマメコメツキ
Quasimus kyotoensis Kishii, 1966
| 京都府カテゴリー | 要注目種 |
|---|---|
| 2002年版 | 要注目種 2002年版を参照する |
| 環境省カテゴリー | なし |
| 選定理由 | タイプ産地：京都市嵯峨嵐山で局所的に分布する。 |
|---|---|
| 形態 | 最小型種の一つで体長1.5～2.0mm。強固な感じで長楕円形に近く平行状、光沢は明瞭。黒色で肢部と腹面周縁部は多少とも赤褐色または黄褐色を帯びる。体毛は銀白色に近く艶があり細長く直毛で密。触角第2節は筒状で次節よりわずかに太長い（本属の特徴）。前頭縁線は強く縁取られ中央部は突出し、複眼前方は単純。小盾板は広い半円形で幅よりわずかに長く、平坦で大部分は五角形状に圧平され側縁線は極めて明瞭、後端は小盾板後端に接する。後胸腹板の隆起線は完全で長三角形状。日本の本属はほぼ40種（亜種を含む）知られ、いずれも微小黒色で分類は困難である。本種はヤクチビマメコメツキQ. yakuensis Kishii、ツシマチビマメコメツキQ. tsushimensis Kishii、ニホンチビマメコメツキQ. japonicus Kishiiなどと似ているが、前2者はそれぞれ屋久島、対馬という離島に分布し、いずれも後胸腹板の隆起線が短三角形状で、ニホンチビマメコメツキはやや大きく小盾板圧平部の形状が長円形に近い。 |
| 分布 | 石川県、愛知県以西の各県と四国、九州からも記録された。 ◎府内の分布区域 南部地域全域に分布する。 |
| 生態的特性 | 初夏の候松林などの疎林地の間にある潅木の葉上で見られる。近縁種では幼虫はコケなどの根株下面に群生する。 |
| 生息地の現状 | これまではほとんどがツツジ類の葉上で見られ、現況もほとんど以前と変わっていない。 |
| その他 | 日本固有種 |
文献 Kishii（1966a、1970、1976b、1987、1999）
執筆者 岸井尚（加筆修正:水野弘造）
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