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京都府レッドデータブック2015

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地形

とのだだんそうがい(せきばやしちく)

殿田断層崖(世木林地区)

京都府カテゴリー

消滅

2002年版 消滅 2002年版を参照する
船井郡京丹波町、南丹市日吉町の一帯

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分類

変動地形

細分

断層崖

地域

船井郡京丹波町、南丹市日吉町の一帯

選定理由

京都府の自然を代表する典型的かつ貴重な地形。

概要

京丹波町中台付近から南丹市日吉町上世木南方まで約15kmにわたって連続する殿田活断層がある。本断層は西北西走向で直線状に連続し、北側隆起と左ずれの変位で特徴づけられる。横ずれ地形は志和賀付近で顕著に見られ、左ずれは約200m程度累積している。縦ずれは殿田付近の高位段丘を30~36m、中位段丘を12~15m変位させており、断層変位の累積が明瞭である。また、世木林には低位段丘を切る極めて新鮮な低断層崖が発達する点で注目される。

ここでは大堰川流路とは逆の南側に北西走向の直線状の崖があり、低位1、2面を切り、低位3面は変位していない。トレンチ調査が行われた結果、過去3万年間の縦ずれ平均変位速度は0.13~0.3m/千年でB級下位の活動が求められた。また、1万1千年前以降3回の断層活動が識別され、平均再来周期は約3,750年、最新の活動はB. C. 395~ A. D. 100の間に生じたことが明らかにされた。世木林地区で見られた見事な断層地形やトレンチ地点は日吉ダムの完成により水没してしまい、現在は見ることはできない。しかし、殿田断層のはぎとり標本とトレンチ調査の結果がダム堤内の展示室に示してある。

文献 植村(1988)、植村ほか(2000)

執筆者 塩見良三

2.5万分の1 殿田

2.5万分の1 殿田

殿田上空から見た殿田断層と大堰川

殿田上空から見た殿田断層と大堰川

世木林におけるL1、L2段丘面を切る低断層崖(実体視可能)

世木林におけるL1、L2段丘面を切る低断層崖(実体視可能)

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