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京都府レッドデータブック2015

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地形

はっちょうだいらしつげん

八丁平湿原

京都府カテゴリー

要継続保護

2002年版 要継続保護 2002年版を参照する
京都市左京区

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分類

気候地形

細分

高層湿原

地域

京都市左京区

選定理由

教育上、地形研究上注目すべき地形。多数存在するが典型的な形態を示し、保存が望ましい地形。動植物の生育地として重要な地形。

概要

丹波高地東端、安曇川支流伊賀谷左俣の最上流域にある標高800~820mの高層湿原。周囲が8丁あることにちなむ地名という。

周囲は峰床山をはじめ標高900m程度の丹波層群からなる定高性山稜に囲まれ、南方に出口を持つ緩やかな高位谷を形成する。八丁平はその出口が崩壊により土砂で閉塞された結果、排水不良となり湿原化したと考えられる。

低地全域がオオミズゴケに覆われた高層湿原で、乾燥化が進みアカマツやハイイヌツゲが侵入している。なお、地下約1mまでは泥炭層、それ以下では有機質粘土と砂礫との互層が地下2.5mまで堆積している。アカホヤ、AT両火山灰も確認されており、湿原の形成が3万年以前の最終氷期(MIS2)にさかのぼることを示す。また、ハッチョウトンボの生息地としても貴重である。西側を林道が建設予定であったが、ルートが変更され保存されることになった。

文献 京都府(1985、1986)、高原、竹岡(1986)

執筆者 植村善博

2.5万分の1 花背

2.5万分の1 花背

京都市左京区大見八丁平の高層湿原

京都市左京区大見八丁平の高層湿原

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