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「分かりやすく、使いやすい公共交通ネットワーク実現会議(丹後地域)」第6回実現会議開催結果

1 開催日時

平成19年5月18日(金曜日)午後1時20分から午後3時20分

 2 開催場所

京丹後市峰山総合福祉センター(京丹後市峰山町杉谷691番地)

3 会議の概要

(1)「改善実行計画」平成18年度実施実績について

<資料>

1.「改善実行計画」の実施状況(概要版)(PDFファイル、2138KB)(PDF:2,138KB)
2.平成18年度実施実績(PDFファイル、2495KB)(PDF:2,494KB)
3.「改善実行計画」進捗概要(総括表)(PDFファイル、165KB)(PDF:164KB)

<主な改善実績>
(ダイヤ)
○覚えやすい「パターンダイヤ」の導入(KTR:宮福線、丹海バス:間人(たいざ)線、間人循環線の一部)
○接続の大幅改善(例:天橋立駅における特急文殊2号(上り)への接続時間を51分から3分に短縮)
(運賃)
○京丹後市内で200円バスの実証運行を開始
○割引乗車券、企画乗車券等の充実(「KTR青春フリーきっぷ」ほか)
(駅・停留所)
○バス停の移設(弥栄病院敷地内への乗り入れ)、フリー乗降区間の増設
○駅の植栽(野田川駅、丹後大宮駅)
(車両)
○ノンステップバスの導入
○ラッピングバスの運行(京丹後市)
(情報提供)
○市内公共交通機関を網羅した時刻表やポケット版時刻表の作成、バス路線図入り時刻表の作成
○HPの充実、交通機関検索サイトへのデータ提供
(その他)
○駅員等へのフロントサービス向上のための研修実施
○府南部で修学旅行の誘致

 
(2)協議における主な意見等


今井座長あいさつ
・昨年9月に「改善実行計画」をまとめたとこだが、改善の取組は進んでいる。
・今後、いかに継続して地元のアクセスを改善していくかが課題。
・この会議は、失敗を恐れずに改善に取り組み、多くの地域内・地域外の利用者の声を聞き、改善を重ねて、皆でより一層良くしていくことが大事。

山内企画環境部長あいさつ
・公共交通をめぐる環境は、非常に厳しい時代にあり、このような場でお知恵を拝借しながら、地域の生活力を守り、育てていく必要がある。
・財政再建団体に指定された夕張市においても、地域のコミュニティバスは、住民の要望が強く、整理しきれず存続したという番組が最近放映されたが、住民の皆さんの生活の足を確保することの重要性を改めて感じている。
・昨年9月に計画をまとめていただいて、皆様の御尽力で、いろいろな改善が進められてきた。皆様方の知恵と努力を集結させ、更に活力のある、いい地域社会を作るよう邁進したい。

中川京都大学大学院教授
・公共交通は右肩下がりになるのが当たり前なのではなく、しかるべき対策を講ずれば利用も上がっていくということを、これらの取組が示しており、この会議の成果は相当上がっている。
・これまで、公共交通を便利にするということは、地方ではなかなか行われてこなかったが、この地域での200円バスのような取組は、良いものが提供されれば、非常によい効果が出てくることを示したもの。
・まだまだ改善できるところもあるので、事業者と一緒に頑張ってほしい。

太田与謝野町長
・町内でも、バスの運行していない地域があり、住民の足の確保のため「あり方検討委員会」でアンケートをとるなど調査している段階。
・丹海バスと加悦フェローラインが同じ時間帯に同じところを通過することがあり、地域全体を効率的に運行するよう、時間調整など改善する余地があると感じている。

中山京丹後市長
・200円バスの実証運行は順調で、4月も前年同月比150%以上になった。周知も進み、高校とも連携しながら、着実にステップアップしている。病院等への移動手段として便利だということをアピールし、更に利用増を目指したい。
・利用者が増えるということは、福祉政策としての意味合い、施策効果がまったく違う。
・便利で安いバスを他の地域にも広げていきたいし、豊岡市と隣接しているので、航空の面でも府県を超えた連携をしていきたい。
・KTRについても、京丹後市としていろいろ努力していきたい。
・京都・大阪から早い時間に丹後に到着する特急列車の新設について、改めてよろしくお願いしたい。

井上宮津市長
・宮津市は、観光地として交通をどうするか、また、海があるので、船をどう使うかが課題。
・「宮津KTR利用得とく駐車場券」により、京阪神へパーク・アンド・ライドが便利になるようにし、KTRの利用につなげていきたい。
・宮津と文殊は距離的に近く、鉄道だけではなく100円バスなどがあれば移動が便利。海からの府中へのアクセスなど、多様な交通があることが観光にもプラスになり、地域振興にもつながる。

吉本伊根町長
・事故や災害によりバスが運行できなくなった場合の危機管理、情報提供に不備を感じる。
・この会議に出席して、「公共交通の利用者は減る」という意識は、誤っていると認識を改めた。

山本京丹後市峰山町老人クラブ会長
・200円バスは非常に便利で皆から喜ばれている。ダイヤの改善も工夫されており評価できる。
・高齢者にとって、峰山駅で乗降のため跨線橋を超えるのは負担。京丹後市の職員にも現地を見てもらったが、エレベーターの設置が現状の駅の乗降客では無理なら、何か良い方法を考えてほしい。
・蒸気機関車による誘客はできないか。

友松如意寺住職
・丹後へは、豊岡、福知山、舞鶴の三つの入口があるが、それぞれの入口をよくしないと、外からのお客さんにとって、「魅力ある丹後に入るんだ」という気にならない。豊岡駅などはKTRへ乗り換えるのに、丹後への入口の体をなしてない。
・京丹後市やKTRの時刻表はよくできているが、豊岡からのアクセスの記載を充実してほしい。京都駅や大阪駅で丹後地域への切符を買う際、駅員の理解が不十分で求めた切符を買えないことがある。
・沿線の植樹・美化に関して、関係自治体・沿線住民にも協力を呼びかけるなどして、KTR自体を観光資源として育ててはどうか。 
・タンゴ悠遊号は、天橋立までではなく、月に1回でも京丹後方面へ延伸してはどうか。

中江京丹後市商工会女性部副部長(丹後町観光協会)
・わくわくして、丹後に行ってみたいとお客様に思っていただくことが大事。
・一挙にすべてのことはできないが、まず駅周辺から花を植えるなど、きれいにしていくことは大切。
・時刻表でも観光客に渡せる、わくわくするような冊子がほしい。

宮崎天橋立観光協会長
・いろいろなことが実現しつつあるが、まだ緒に着いたばかり。
・KTRの改札口よりホームへの到着は評価できるが、高額かもしれないが、エレベーターを整備していってほしい。
・表示についても充実してきているが、まったく土地勘がない人にも分かりやすいものである必要がある。外国語表記の案内も考えていく方がいいのではないか。

坂上京都嵯峨芸術大学教授
・最近、行政・事業者の改善の動きが早くなったと感じる。このスピードの維持を。
・白浜の観光旅館が大阪からの客を無料で送迎している例などがあり、旅館と交通機関と連携した地域間の競争が起きてきていることを視野に入れる必要がある。
・京都縦貫道の整備も進んでおり、高速バスネットワークと地域の交通体系との連携も必要となってくる。
・ふるさと納税の研究の動きが出始めていることから、地元以外の方々による公共交通維持の仕組みもあらかじめ研究されてはどうか。

藤田京都リビング新聞社編集長
・公共交通がここまで良くなると思っていなかった。スピーディーに進んでいる。
・京都市内から詳しい情報収集をする際に、いろいろな情報が一度に見られるようなHPなどが用意されていれば便利。丹後の魅力は、冬のカニだけでなく、夏の「食」も魅力なので、アピールが必要。
・豊岡から入って、久美浜、天橋立とぐるっと回って返るというような行程の提案も有効。

齋藤「関西じゃらん」編集担当
・木津温泉の足湯など、鉄道の旅ならではの楽しみ、道中の楽しみをもっと紹介できれば、もっとお客さんも増えるのではないか。
・隠れ家温泉などメジャーではないところの評価が高いことがある。隠れ家でも活気はあるべきで、エリア全体でのもてなしは必要。
・実現会議のアイデアがどんどん形になっており、京阪神の読者にも伝えていきたい。

井上近畿日本ツーリスト株式会社次長
・京阪神からのお客は交通費をかけたくなく、経費は車の方が安いと思っている。公共交通機関自体に魅力がないと利用してもらえない。観光鉄道という意識が必要。
・公共交通機関の利用してもらえるよう、車で来ることが難しい首都圏からのお客を誘致をしていくべき。

三木北近畿タンゴ鉄道株式会社取締役運輸部長
・今年3月のダイヤ改正では、実現会議で提案されたことでKTRの力でやれることは、その多くを取り入れた。今後も、提案いただいたことは、できるものからやっていきたい。
・ダイヤ改正では、何を優先して改善するか悩ましい点はあるが、今後も、多くの人が良いといってもらえるような改善に努めたい。

松下丹後海陸交通株式会社代表取締役営業部長
・先ほど指摘があった加悦フェローラインとの調整の件は、両者がメンバーとなった町の検討委員会でも議論があったところであり、すみ分けを図り解決できるものと考えている。
・実現会議の効果として、今まで、単独では困難とあきらめていた駅への乗り入れ等の改善に関する事業者との調整が、この実現会議を通じてできるようになった。
・宮津市の多面的な観光交通については、定期航路としての宮津桟橋からの利用者は減っているが、観光という側面では船にも魅力があると思う。

今井JR西日本福知山支社次長
・京阪神からだけ誘客するのではなく、PRをして中京圏、首都圏等から誘客をする必要があり、行政、観光業界、旅館連盟等と連携を深めていきたい。
・西舞鶴・福知山・豊岡が接続点となるが、KTRと、一体的でより利用しやすい鉄道網を作っていきたい。これは観光振興、地域振興、地元の活性化につながるものであり、社の重要な役割と考えている。
・乗車券発売の問題については、気持ちよく御利用いただけるよう、従業員教育に努める。

瀬戸加悦フェローライン株式会社取締役バス部長
・交通事業者として無事故が理想であるため、危険箇所の把握、共有を既に行ってきたが、今後も継続し、改善につなげたい。

谷日本交通株式会社宮津・橋立営業所長
・丹海バスの駅への乗り入れは利用者に喜ばれているようだ。
・ゴールデン・ウィーク等の観光ピーク時には、橋立付近などで、渋滞のためタクシーの運行に支障があるので、道路の整備も今後の検討課題。

清水近畿運輸局京都運輸支局長
・改善計画は、着々と進んでいると感じている。
・丹後・若狭地域で「海の駅」(海洋レジャーの普及等を推進し、地域の活性化、周辺地域の観光振興を図る拠点)の構想について提案する。また、具体的に進められるかどうかは今後の検討会なるものに期待したい。この旨湾岸の関係市町に紹介しておく。

坂上京都嵯峨芸術大学教授
・事業者・住民・行政が一つになって、地域活性化を図っているのが、ひしひしと伝わる。
・観光という観点では、お客さんに地域を活性化しようとしている地元の思いが伝わりにくい。旅館、旅行業者の方を通じて、改善の成果を伝えようとする努力が必要。

中川京都大学大学院教授
・レベルが高い議論がされており、全国の先進地として更によりよい公共交通が実現されるよう期待。
・欠損に対して行政支援をするという考え方ではなく、これからは、市民・地域の利便性を向上するために、税金をどう使うのかという議論が必要。
・第三セクターの駅とJRの駅で改札口を分けるのは、鉄道事業者の都合。利用者にとっては、特急以外の場合に、いったん改札を出なければならないという必要性は何もない。利用者の立場に立って考えるべき。
・丹後地域は、観光地としては良い素材が多く、公共交通の方でも工夫を加えていけば相当伸びる可能性がある。

今井座長まとめ
・但馬空港も22年に羽田の発着枠が広がれば、東京に直接つながることが期待される。また、京都府では23年に国民文化祭もある。それらに向け、全国からお越しいただく方にとって、わくわくする公共交通である必要がある。
・KTRでは知名度が低いので、「あまのはしだて鉄道」等の通称で全国にアピールできないか。
・可能性があれば追求していくのが、この実現会議の意義。今後とも、回を重ねるごと、議論し、実行に移して、改善に改善を重ねていきたい。

本田丹後広域振興局長あいさつ
・皆さんが6回も会議を重ね、計画を作り一つ一つ改善の実行を積み重ねられたことに感謝。行政として、中心になって改善を進めていきたい。
・この取組は、一年の目標である広域振興局の運営目標にも最重点課題として掲げており、継続することに意義があると考えている。
・今後とも、皆様方の力をお借りして、一生懸命取り組んでまいりたい。

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