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京都府立植物園 見ごろの植物情報 平成19年3月9日

こちらでは、現在、見頃の植物を紹介しています。

 

平成19年3月9日(金曜)現在

「早春の草花展」 好評開催中!(3月21日まで、場所:北山門広場特設展示ハウス)

 早春の草花展の風景写真

展示ハウスの中は春一色です。50種、200品種、約6000鉢を展示しています。

展示している草花の一部をご紹介します。

 スイートアリッサムの写真

スイートアリッサム ’スノークリスタル’
Lobularia maritima ’Snow Crystal’
アブラナ科
名前のとおりスイートな香りです。

(「早春の草花展」 展示ハウス)

ヒメキンギョソウの写真

ヒメキンギョソウ ’ピンクウイズイエローアイグッピー’
Linaria maroccana ’Pink with yelloweye guppy’
ゴマノハグサ科
(「早春の草花展」 展示ハウス)

園内花壇では

 

クロッカス 
Crocus cv.
アヤメ科
(北山ワイルドガーデン)

黄色の花のあとに白、紫のクロッカスが出てきました。

 パンジーの写真

パンジー
Viola ×wittrockiana cv. 
スミレ科
(北山ワイルドガーデンほか)

パンジー60品種、ビオラ20品種を展示しています。

 クロッカスの写真

クロッカス
Crocus cv.
アヤメ科
(北山ワイルドガーデン南側)

 

チューリップ  
Tulipa cv. 
ユリ科 
(正門花壇ほか)

 葉が大きくなりました。生徒さんと同じくピースサインです。

観覧温室では

 
テコマンテベヌスタ写真

テコマンテ・ベヌスタ
Tecomanthe venusta
ノウゼンカズラ科
(ジャングルゾーン)
ニューギニア原産。花は古い枝につきます。日本ではT. venustaとT. dendrophilaの2種が栽培されています。

テコマンテデンドロフィラ写真

テコマンテ・デンドロフィラ
Tecomanthe dendrophila
ノウゼンカズラ科
(ジャングルゾーン)
ニューギニア原産。 デンドロフィラとベヌスタは同種として扱われる場合もありますが、花色の違いなど、いくつか異なる点があります。現在の場所に植栽する前は冷房室で栽培しており、当時は周年開花していましたが、ジャングルゾーンでは2月から3月に開花します。

ミリオカルパスティピタタ写真

ミリオカルパ・スティピタタ
Myriocarpa stipitata
イラクサ科
(ジャングルゾーン)
ブラジル原産の常緑低木です。葉面が美しく鉢物としても用いられます。地植えにして伸ばしてやると良く伸びた茎の葉腋から白色ひも状の花序をつけます。

 ボーモンティアムルティフロラ写真

ボーモンティア・ムルティフロラ
Beaumontia multiflora
キョウチクトウ科
(ジャングルゾーン) 
今まさに満開。白い花の生垣が出来上がっています。
夜間に香りが強くなりますが、昼間も顔を近づければよい香りがします。ボーモンティア属はインドからインドネシアにかけて約8種が分布します。おしべは5個ですが葯は柱頭付近で筒状に合着します。開花後に剪定するのですが、開花直後に剪定すると次の開花までに伸びすぎるので5月頃行います。

アリオギネヒューゲリー写真

アリオギネ・ヒューゲリー
Alyogyne huegelii
アオイ科
(ジャングルゾーン)
オーストラリア原産。今回が初展示です。一つ一つの花は数日で終わりますが、続いて開花しますのしばらく楽しんでいただけると思います。

ジェイドバイン写真

ジェイドバイン
Strongylodon macrobotrys
マメ科
(ジャングルゾ-ン)
最初の花序が咲き始めました。まさに熱帯の藤棚です。毎年人工受粉を続けていますがここ2年くらい、花粉の量が少なく、成功していません 。フィリピンのルソン島原産。


ムユウジュ写真

ムユウジュ
Saraca indica
マメ科
(ジャングルゾーン)
今咲きはじめです。これからしばらく楽しめそうです。花は橙色で芳香があります。仏教三霊樹の一つで、お釈迦様の母君摩耶(まや)夫人がこの花に触れようとした時、お釈迦様が右脇腹から歩み出て「天上天下唯我独尊」と唱えたと伝えられています。インド、タイ、ミャンマーの寺院ではムユウジュの並木が多く見られます。サンスクリット語ではasokaといわれます。意味は無憂で、和名のムユウジュはここからくるといわれます。

ペアルケアヒポキルティフロラ写真

ペアルケア・ヒポキルティフロラ
Pearcea hypocyrtiflora
イワタバコ科
(冷房室)
ペアルケアは南米に17種が分布する小型の草本で、地下に鱗茎があります。コーレリア属に近縁で、パラコーレリア属は最近では本属に含められています。
本種は南米の北部に自生し、地下の鱗茎から短い茎を数本出し、ユニークなオレンジ色の花をつけます。暗緑色の葉とのコントラストもよく、見ての通り大変かわいい植物です。

 
ヴァクシニウム属の一種写

スノキ属の一種
Vaccinium sp.
ツツジ科
(冷房室)
スノキ属は北半球の熱帯から寒帯まで広い範囲に約300種が自生しています。日本にもコケモモなど十数種が分布し、ブルーベリーなど食用に利用される種類も多く含まれています。釣鐘形の花をつけ、子房は下位で液果をつけるのが特徴です。本種はフィリピン産の種類ということで購入しました。種名はわかりません。左側に写っている小さな花も日本に稀産する同じスノキ属の植物のものです。


トッテアボルネエンシスつぼみ写真

トッテア・ボルネエンシス つぼみ
Thottea borneensis
ウマノスズクサ科
(冷房室)

トッテアボルネエンシス写真
トッテア・ボルネエンシス つぼみ
Thottea borneensis
ウマノスズクサ科
(冷房室)
2006年8月に初開花しました。2001年10月16日インドネシアのボゴール植物園より譲受したものです。3枚の萼片がカンアオイを連想させます。花の直径は約10ミリで濃赤褐色。花は一個だけで開花期間も短いので見頃情報に載った頃には終わっている可能性もあるが初開花の記録として報告させていただきます。研究者によれば種名にはやや疑問があるとの事です。前回開花時は報告のみでしたが、今回は次のつぼみもありますし、1週間程度は鑑賞できそうです。

ハランアナナス写真

ハランアナナス
Pitcairnia corallina
パイナップル科
(アナナス室)
葉の形はユリ科のハランに似ていますが、こちらはパイナップル科。花は非常に鮮やかな赤色で印象的です。コロンビア、ペルーに分布します。

デンドロビウムアノスムム写真

デンドロビウム・アノスムム
Dendrobium anosmum
ラン科
(エントランス)
フィリピンから東南アジア、ニューギニアにかけて広く分布する大型のデンドロビウムです。
長さ1mぐらいの棒状の茎が下垂し、冬にはすべての葉が落葉します。直径10cmぐらいで、紫紅色をした花が落葉した茎の各節に2個づつ整然とつき、一斉に開花するので非常に派手な印象があります。開花期間は短く10日あまりで萎れてしまいます。左側の株は白色個体で、デアレイと呼ばれています。
この植物は3月16日まで展示しています。


植物生態園ほかでは

 イヌガシの写真

イヌガシ 
Neolitsea  aciculata
クスノキ科 
(植物生態園)

カシの名がつきますが、クスノキ科の植物です。同属のシロダモは秋に花が咲きます。

 ニワトコの写真             
ニワトコ
Sambucus  racemosa  ssp. sieboldiana 
スイカズラ科
(植物生態園) 

植物生態園中央の池の南側、オオカメノキの横にあります。 


  

ヤブツバキ  
Camellia japonica 
ツバキ科
(植物生態園・つばき園)

ユキツバキは本州日本海側の積雪地帯に自生しますが、本種は日本全土、朝鮮、中国に自生します。

  シキミの写真

シキミ 
Illicium anisatum 
シキミ科
(植物生態園)

仏前や墓地でよく見かける樹木です。別名はハナノキといいます。

    オウレンの写真

 オウレン 
Coptis  japonica 
キンポウゲ科
(植物生態園) 

 ツバキ光源氏の写真

ツバキ ’光源氏’
Camellia  ’Hikarugenji’
ツバキ科
(つばき園) 

たくさんの品種が咲きそろってきました。第47回つばき展は3月24日(土曜)、25日(日曜)に開催します。 

宿根草・有用植物園では

      ヘレボルスオリエンタリスの写真 ヘレボルスの拡大写真

ヘレボルス・オリエンタリス
Helleborus orientalis
キンポウゲ科
(宿根草有用植物園)
本種オリエンタリスやクリスマスローズ(Helleborus niger)など、ヘレボルス属の植物が見頃を迎えています。やや寒いこの時期こそが花の状態もよく「旬」です。ぜひご鑑賞ください。 

 イリスレティキュラタの写真

イリス・レティキュラタ 
Iris reticulata
アヤメ科
(宿根草有用植物園内ロックガーデン)
トルコ、イラク、イラン、ロシア等原産。 小さいアヤメですが、濃い紫の花は印象的です。

 ヴェルセミアブラクテアタの写真  
ヴェルセミア・ブラクテアタ
Velthemia bracteata
ユリ科
(宿根草有用植物園内小ガラスハウス)
南アフリカのケープ地方南西部原産。すぅーっと伸びた花茎の先には、放射状の桃色の花。美!そして珍!。今まさに見頃です。    
   
 グラジオラストリスティスの写真

グラジオラス・トリスティス 
Gladiolus tristis
アヤメ科
(宿根草有用植物園内小ガラスハウス)
南アフリカのケープ地方原産。春を感じさせる明るい黄色の花。強い芳香を放っています。

 キルタンサスオブリクスの写真       
キルタンサス・オブリクス
Cyrtanthusobliquus
ヒガンバナ科
(宿根草有用植物園内小ガラスハウス)
南アフリカのケープ地方原産。ユニークな形状の大きな花を咲かせており、お客様の反響が大きい植物です。  
 

 ラケナリアアロイデスルテオラの写真

 ラケナリア・アロイデス ルテオラ
Lachenalia aloides  var.luteola 
ユリ科
(宿根草有用植物園内小ガラスハウス)
南アフリカのケープ地方原産。

 カンザキアヤメの写真

 カンザキアヤメ
Iris unguicularis 
アヤメ科
(宿根草有用植物園)
地中海沿岸原産。花数は増え、いま開花盛期です。

 大杯スイセンアイスフォリースの写真

大杯スイセン ’アイスフォリース’ 
Narcissus ’Ice Follies’
ヒガンバナ科
(宿根草有用植物園) 
「大杯スイセン」とは、副花冠(写真の黄色部分)が、花弁の径の三分の一以上を占める品種群をさします。

ニオイヒバの写真  

 ニオイヒバ ’ヨーロッパゴールド’
Thuja occidentalis ’Europe Gold’
ヒノキ科
(宿根草有用植物園内中央パーゴラ)
原種は北米原産。 葉先が黄金色に輝いています。

宿根草有用植物園・散歩道

 カエデ属植物の花の写真 カエデ属植物の写真 カエデの葉の写真 カエデの葉の写真2

(1)このカエデはなにカエデ?

このカエデ科カエデ属の植物は、昨年まで、「サトウカエデ(Acer saccharum)」という学名入りのラベルを付けて展示していました。導入者の導入記録に基づくものです。一般にサトウカエデは、春に葉をつけるまえに黄緑色の小花を咲かせる、とされています。ところが、この個体は現在、写真のように赤い小花を咲かせています。カエデ属植物は、種によって葉の形状や鋸歯などにはっきりした違いがみられます。そこで、葉による同定を試みたところ、やはり限りなくサトウカエデに近い葉の形状でした。つぎに、サトウカエデと近い形質で赤橙花のシルバーメープル(Acer saccharinum)や赤花のアメリカハナノキ(Acer rubrum)にも当たりをつけてみました。しかし、葉の鋸歯の入り方等が明らかに異なるようです。サトウカエデで、赤花を咲かせる変異種か交配種なのでしょうか?? 植物の世界は、すっきり答えが出ない事、割り切れない事が多々あります。これがまた魅力でもあります。  
   

植物園スタンプラリー

 スタンプラリーツバキの写真

3月はツバキです

お問い合わせ

文化生活部文化生活総務課 植物園

京都市左京区下鴨半木町

ファックス:075-701-0142