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京都府立植物園 見ごろの植物情報 平成20年11月7日

こちらでは、現在見頃の植物を紹介しています

平成20年11月7日現在

第42回菊花展開催中(11月15日土曜まで)

第45回菊花展の写真

菊花展全景写真

菊花展全景

嵯峨菊写真


嵯峨菊
京都付近で古くから栽培され、小花は細くハケ状に直立します。

菊千輪仕立て


菊千輪仕立て
大菊の早咲き長幹種を使用して摘心(茎の先端を摘み取る)を3から4回繰り返して、脇芽を目的の数まで増やす仕立て方です。この作品は中国に自生するキク科ヨモギ属の一年草であるクソニンジンを台木に大菊を穂木として接いでいます。この作品は2鉢で168輪の花をつけています。黄色の品種は国華神宝、赤色の品種は国華強大です。

園内花壇では

  

フウセントウワタ写真

フウセントウワタ
Gomphocarpus fruticosus
ガガイモ科
(北山ワイルドガーデン)
南アフリカ原産。葉腋から花序が出て小さい白花をつけます。果実は球状で先はとがり、小突起が何筋もつき、突起の先は毛になります。果実は秋から冬にかけてみることができます。

ソライロアサガオ写真

ソライロアサガオ
Ipomoea tricolor ’Heavenly Blue’
ヒルガオ科
(植物園会館前花壇)
メキシコ、中央アメリカ、西インド諸島、熱帯南アメリカに分布しています。セイヨウアサガオと呼ばれることもあります。アサガオとつくことから、アメリカアサガオ(Pharbitis hederacea)や、アサガオ(P. nil)の仲間と間違えられることもありますが実際はIpomoeaという違う属に含まれます。

サルビアレウカンタ写真
サルビア レウカンタ
Salvia leucantha
シソ科
(北山ワイルドガーデンほか)
メキシコ、熱帯アメリカ原産。

アノダ
Anoda cristata cv.
アオイ科 
(北山ワイルドガーデン) 

ベゴニアの写真

ベゴニア Begonia×semperflorens-cultorum cv. シュウカイドウ科(沈床花壇)


植物生態園ほかでは

コンギクの写真 アシズリノジギクの写真

コンギク Aster ageratoides f. hortensis キク科(写真左)
アシズリノジギク Dendranthema occidentali-japonense var.ashizuriense キク科(写真右) 
イナカギクの写真 キクタニギクの写真

イナカギク Aster ageratoides ssp.amplexifolius キク科 (写真左)
キクタニギク  Dendranthema boreale キク科(写真右)

ヤブムラサキの写真 ムラサキシキブの写真

ヤブムラサキ(果実) Callicarpa mollis クマツヅラ科(写真左)
ムラサキシキブ(果実) Callicarpa japonica クマツヅラ科(写真右) ヤブムラサキは全体的に毛が多く、果実も少し萼に包まれています。

エゾノコンギクの写真 サザンカの写真

エゾノコンギク Aster ageratoides var. yezoensis キク科(写真左)
サザンカ Camellia sasanqua ツバキ科(写真右、植物生態園西入口ほか)

観覧温室では

  ホルムショルティアサンギネア写真

ホルムショルディア サンギネア
Holmskioldia sanguinea
クマツヅラ科 (ジャングルゾーン)
インド、ヒマラヤの亜熱帯地方原産。萼はレンガ色からオレンジ色、花冠は萼と同色で円筒形。園芸品種には萼と花冠の色が鮮黄色のもの、紫色のものがあります。英名はチャイニーズハット。長くのびた花冠と萼を帽子に見立てています。

 

 夏の間、観覧温室外側の鏡池に入っていた熱帯スイレンが引越しして、ジャングルゾーン内の池で花を咲かせています。

ミセスGHプリング写真

ミセスGHプリング 

`Mrs.George H.Pring’

ダイレクターGTムーア

ダイレクターGTムーア 

`Director G.T.Moore’

エルドラド写真

エルドラド

`El Dorado’

ジェネラルパーシング写真

ジェネラルパーシング

`General Pershing’

オオオニバス
Victoria amazonica
スイレン科
(ジャングルゾ-ン)
アマゾン地方原産でパラグアイオニバスに似ますが葉は一回り大きく、直径1.5メートルから2メートルあり、がく片全体にトゲがつくこと、葉縁がそれほど立ち上がらないことから区別できます。トゲは魚などの水生生物からの食害を防ぐためにあります。アマゾン川流域は雨季と乾季の水位の差が激しいので、オオオニバスは水位が変化しても水面に葉が浮かんでいられるように茎の長さが変化します。すなわち針葉の茎の長さは水位によって変動します。高温を好む植物で、水温が27度以上無いと生育が衰えてしまい、葉の大きさが小さくなります。花は夕方開き、朝には閉じてしまいます。開花は2日間で1日目は純白の花、2日目は桃色の花を咲かせます。甲虫の一種が花粉を媒介します。1年草もしくは2年草といわれますが、実際には水温さえ保てれば数年間栽培可能です。年数を経ると次第に株に勢いがなくなってきます。増殖は種子によりますが、水温をかければ一斉に発芽するわけではなく、徐々に発芽していきます。

パラグアイオニバス
Victoria cruziana
スイレン科
(ジャングルゾーン)
アルゼンチン、パラグアイ、ブラジル原産。葉は直径1から1.5メートルでオオオニバスより若干小さくなります。例年は秋から冬の水温の低下に伴いかなり弱るのですが、今年は良い状態を保っています。 

オウコチョウ写真

オウコチョウ
Caesalpinia pulcherrima
マメ科 (ジャングルゾーン)
西インド諸島原産といわれています。花色は橙色から黄色で個体変異が多く、様々な色合いの花があります。当園の個体は黄色の花と赤に白の覆輪の2種類があります。九州南部より南では戸外で栽培可能です。

 オオベニゴウカン白花写真

オオベニゴウカン(白花)
Calliandra haematocephala white flower
マメ科 (ジャングルゾ-ン)
今年も咲き出しました。ボリビア原産。白く毛のように多数飛び出している部分はおしべです。標準的なオオベニゴウカンは赤い花ですが、本個体は白花で珍しい。漢字では大紅合歓(大きな紅色の合歓の木)と書きます。 めしべはおしべの後から伸びてきます。

ホウガンノキ果実写真

ホウガンノキ果実(2週間前の写真)

ホウガンノキ果実写真

現在の写真

ホウガンノキ
Couroupita guianensis
サガリバナ科 (ジャングルゾ-ン)
ホウガンノキに実がなりました。今年は3個です。といっても現在はビリヤードの玉くらいの大きさです。12月中旬には文字通りホウガン(砲丸)になりそうです。
4年前までの開花時期は4月から6月だけだったのですが、ここ3年ほど秋にも開花するようになって来ました。秋に結実したのは今回が初めてです。

カッシアスラッテンシス写真

カッシア スラッテンシス
Cassia surattensis
マメ科
(ジャングルゾ-ン)
マレー半島、ジャワ、スマトラ島原産。高さ2から7メートルになります。和名はモクセンナと呼ばれます。よく日の当たる場所で栽培すること、、開花後すぐに剪定することが花つきを良くするポイントです。 

ゴレンシ果実写真

ゴレンシ
Averrhoa carambola
カタバミ科 (熱帯有用作物室)
花もたくさん咲きました。これから果実の数が増えてくると思います。原産地はインド、インドネシアもしくはマレー半島といわれていますが、はっきりとはわかっていません。現在では東南アジアを中心に世界の熱帯亜熱帯に分布しています。果実に5本の稜が立ち、その横断面が星型をしていることからスターフルーツとも呼ばれます。
果実は生食か砂糖漬けに、また、薄く切ってサラダに入れたりもします。

カカオ果実花写真 

カカオ
Theobroma cacao
アオギリ科 (熱帯有用作物室)
現在、小さな果実と花が同時に見ることができます。当園で管理している自然条件下では結実しないため、人工交配をしています。
種子を炒って粉末にして砂糖、香料等を混ぜ、圧して固めたものがチョコレートで、粉末を圧搾して脂分を除いたものがココアです。 

ディモルフォルキスロウィ全体写真 ディモルフォルキスロウィ下部の花写真 ディモルフォルキスロウィ上部花写真

ディモルフォルキス ロウィ
Dimorphorchis lowii
ラン科 (冷房室)
今年7月に開花した個体とは別株で、今回初めて開花しました。湿度の高い場所で育成しているとなかなか咲かないようです。栽培する場所をより乾燥する屋外のような場所で行い生育を制限した方が開花しやすいようです。
属名のディモルフォルキスはギリシャ語のDi2つの、Morphe形態、Orchisランを組み合わせたもので、属名のとおり1つの花茎に2種の異なる花が咲きます。花茎は長く2メートルを超えるようになりますが、花茎の基部には鮮やかな黄色で甘い香りを放つ花が数花つき、下部には赤褐色で無香の花が咲きます。ランの中では、2種の異なる花が咲くのはディモルフォルキスだけです。ボルネオ島のサラワク州とサバ州にまたがって分布しており、標高1000メートル以下の熱帯林の高湿度な環境に生育しています。

アリストロキアサルバドレンシス写真

アリストロキア サルバドレンシス
Aristolochia salvadrensis
ウマノスズクサ科
(冷房室)
原産は中米です。摂南大学邑田裕子先生より挿し木発根苗を2000年3月1日に譲受されました。開花株は当園と摂南大学、花空間けいはんなだけと思われるます。A. arborea、A. tricaudataとともにブッシュになるタイプのアリストロキアで、A. arboreaのシノニムとされることもあるが花は明らかに違います。一個の花の寿命は約一週間ですが、地際に発生した花茎が長期間にわたって伸張し花を一個ずつつけていきます。

ファレノプシスギガンテア写真

ファレノプシス ギガンテア
Phalaenopsis gigantea
ラン科
(冷房室) 

ボルネオの低地に自生する大型のファレノプシスです。楕円形の大きな葉が5から6枚垂れ下がり、葉腋から花茎が下向きに伸び、密に20個以上の花をつけます。ファレノプシス属の中で最大のもののひとつです。花は肉厚で、直径5cm。緑黄色地に赤褐色の斑紋が多く入ります。海抜0から400mのフタバガキ科のジャングルに着生しています。
葉は5から6枚つき、大きく、楕円形、長さ50センチ以上、幅20センチに達し、下垂し、肉厚革質、灰緑色。大型の葉から象の耳という現地名があります。
花茎は葉腋から出て、下垂し、長さ30から40cm、密に多花(20から40花)をつけます。花は開張し、ほぼ同時にすべての花が開きます。一つ一つの花はそれほど大きくなく、径約5cm。わずかに香りがあります。肉厚、緑黄色から白色で赤褐色または栗色の斑紋が多く入ります。
一度花茎が出ると次々に枝を出し、何年にもわたって花が咲きます。高温性で開花期は秋です。

バオバブ果実写真 バオバブつぼみ写真

アフリカバオバブ
Adansonia digitata
パンヤ科 (砂漠サバンナ室)
今年もバオバブの果実が大きくなってきました。まだつぼみもありますが、気温が下がってきているので開花するかどうか分かりません。同じ木の花粉では結実しないので、新潟県立植物園で開花しているバオバブの花粉をいただいて人工授粉しています。種子の周りのパルプ質は糖分が40%以上含まれ、そのままお菓子として食べられます。口に入れると甘酸っぱくラムネに似た味がします。水に溶かして清涼飲料水としても飲まれます。種子からは油が取れ、マダガスカルでは工場で搾られ、石鹸などが作られています。種子は生食ではなく、煮たり発酵させたりして食べます。

グロッバウィニティー写真

グロッバ ウィニティー
Globba winitii
ショウガ科 (ラン室)
タイ原産。赤く美しい色の部分は苞で花はその先についている黄色い部分になります。

ストレプトカーパス写真 

鉢物展示室でストレプトカーパス園芸品種を展示しています。

タチハナアナナス写真

タチハナアナナス
Tillandsia cyanea
パイナップル科 (アナナス室)
エクアドル南部に分布します。花茎は非常に短く葉に隠れます。深いかわら重ね状になった濃いピンク色の部分は花茎苞と呼ばれます。花弁は濃い紫色です。

 

 宿根草有用植物園では

コダチダリアにたくさんの蕾が着いています。今年最初の蕾を確認したのは10月21日(ほぼ例年並み)でした。11月6日現在沢山の蕾が見られます。

コダチダリアの写真 コダチダリアの写真 コダチダリアの蕾の写真

本年も初夏に主枝を摘心し(6月、7月の2回)、側枝を誘引した株を設け、目の高さ近くで花をご覧頂けます。開花時の淡紫の一重の花は、晩秋の趣にふさわしく、あたかもティーカップを逆さにしたような優美な花です。

主枝を摘心せずに栽培した株では、草丈5メートル以上に達し、頂部付近に密に着花する性質があるため、まるで空から星が降り注いでくるかのようです。

開花は11月10日から12日頃となる見込みです。下の写真は昨年の開花の様子です。

コダチダリアの昨年の開花時の写真 昨年の開会時の写真 

コダチダリア Dahlia imperialis  キク科
メキシコ、コスタリカ等原産。原産地では草丈3から5メートル程に生長する木立ち性のダリア。 

クレマチスキロサバレアリカの写真

クレマチス キロサ バレアリカ
Clematis cirrhosa var.balearica
キンポウゲ科 (宿根草有用植物園内)
地中海付近、南ヨーロッパ原産。冬咲きのクレマチスで、花(ガク片)は下向きに咲きます。花の時期は11月頃から真冬の2月頃までと長く、寒く花の少ない時期に健気に咲いてています。一つ一つの花をクローズアップして見ると、アイボリー色のガク片に暗褐色の斑点が入り、得も言われぬ野趣があります。

シシユズの果実の写真
シシユズ(果実)
Citrus junos ’Sisi’
ミカン科(宿根草有用植物園)
原種は中国原産。水平方向の最大径15センチメートルほどの果実の表面はぼこぼことした起伏があります。何のためにあるのでしょうか。そして、果実の肩のあたりはほのかに色づいてきました。宿根草有用植物園では初めての植栽展示です。

シュウメイギクの写真 

シュウメイギク
Anemone hupensis var.japonica
キンポウゲ科 (宿根草有用植物園)
古い時代に中国より導入、あるいは日本に原生していたとされます。京都の貴船に多く栽培されていたため、別名をキブネギク。普通には赤花種が多くみられますが、展示株は白花、八重です。交配種等ではないようです。半日陰、土壌の湿り気を好みます。


サルビアインヴォルクラタの写真

サルビア インヴォルクラタ
Salvia involucrata
シソ科 (宿根草有用植物園)
メキシコ、中央アメリカ原産。ぜひクローズアップして見て欲しいサルビアです。花の頂部に丸い蕾状にみえる部分は『苞(ほう)』と呼ばれます。この苞(ほう)が展開して次々に花を咲かせていきます。苞(ほう)は花咲きの最前線なのです。

チョウセンノギクの写真 

チョウセンノギク
Chrysanthemum zawadskii var. latilobum
キク科 (宿根草有用植物園)
朝鮮半島、中国、モンゴル等原産。現在園芸栽培されているキクの原種の一つとされています。素朴、可憐な花です。

ガーベラの写真 

ガーベラ
Gerbera cv.
キク科 (宿根草有用植物園)
原種はアジア温帯、アフリカに分布。ぜひ花を観察していただきたいです。一つの花全体は、厳密には頭花(頭状花序)と呼ばれ、花の集合体です。そして、どこが舌状花、どこまでが筒状花でしょうか?花が大きいので、キク科植物の観察には良い教材になると思います。


トケイソウレディマーガレットの写真 

トケイソウ ’レディマーガレット’
Passiflora coccinea X incarnata ’Lady Margaret’
トケイソウ科(宿根草有用植物園)
屋外栽培では、毎年10月になってはじめて開花します。交配親の性質から考えて恐らく、日本の気候では作期を通しての高温(積算温度)が足りないのだと思います。そして開花時にも高温を要求することから、10月開花ではポツポツとしか咲きません。それだけに、栽培担当者としては、なんとか工夫して屋外で花満開にしてみたいトケイソウです。

キモンキツワブキの写真
キモンキツワブキ
Farfugium japonicum `Aureomaculatum’
キク科 (宿根草有用植物園)
日本、中国等原産。根出葉に黄色の斑が入る園芸種であることからこの和名を持ちます。しかし、長年の栽培を経て、斑がはっきりしなくなりました。斑入りの植物ではよくあることです。一般に、先祖がえりなどと呼ばれています。

キウィフルーツの果実の写真 

シナサルナシ(キウイフルーツ、果実)
Actinidia chinensis
マタタビ科 (宿根草有用植物園)
中国原産。果実の外見がニュージーランドの国鳥キウイに似ていることから現地の人々がキウイフルーツと呼ぶようになったのが英名の由来です。すぐ側ではキジバトが営巣しています。シナサルナシの葉の陰で雨風と外敵から雛を護っています。


植物園スタンプラリー

11月はコダチダリアです。

コダチダリアスタンプ写真

 

 

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文化生活部文化生活総務課 植物園

京都市左京区下鴨半木町

ファックス:075-701-0142