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水産の先輩職員

経歴の所属名は、発令当時のものです。(組織改正により、現在の所属名と異なる場合もあります。)

篠原 義昭(平成26年度採用)

31篠原技師 経歴

平成26年4月 京都府水産事務所 海のにぎわい課 普及担当
平成26年6月 海洋センター生物部 増殖担当
平成28年4月 海洋センター研究部 つくり育てる漁業担当

 

 

 

現在、担当している業務について教えてください。

京都府の海に生息するアワビやナマコの生態や生息数を調べ、「獲り過ぎていないか。もっと効率的に獲るにはどうしたらいいか。」について調査しています。時には現場に行ってエアータンクを背負って潜水調査もします。また、所属するチームでは海藻アカモクの養殖技術を開発し、種取りから苗の生産までを行い、漁業者等と協力しながら養殖します。まだまだ開発途上のため、思いもよらない障壁に阻まれますが、養殖アカモクの安定生産に向けて試行錯誤しながら一つ一つ問題を解決しています。

31アワビ潜水調査

潜水によるアワビ調査

京都府職員を志望した動機・きっかけについて教えてください。

大学では工学を学んでいましたが、海の生物が大好きで、理系として培ってきた知識や技能を活かして、社会が抱える様々な問題に直接取り組みたいと思いました。また、京都府では、丹後とり貝や近年健康食材として注目され始めた海藻アカモクの養殖技術を他県に先行して開発・普及していることや、ズワイガニの資源管理が高く評価されていることを知り、研究から普及に至るまでしっかりしていると感じたため、志望しました。

31アカモク苗だし

漁業者と協力してアカモクの苗を沖だし

今までの仕事の中で印象に残っていることはどんなことですか。

近年急激に減少した宮津湾のナマコ資源の復活に向けて、地元漁業者を中心に、産学官で連携した様々な取組を行っています。京都府はナマコの生態や資源量を調査して、持続的かつ効率的な漁業が行われるように適切な漁獲ルールを定める役割を担っています。取組の結果、平成27年に過去最低の7トン程度まで落ち込んだ漁獲量が平成29年には14トンにまで高まりました。こうした成果が平成30年に全国青年・女性漁業者交流大会で、最高評価となる農林水産大臣賞の受賞となり、とても印象に残っています。

31ナマコ調査

宮津湾でのナマコ資源量調査

仕事のやりがいや喜びを感じるのはどんなところですか。

仕事の多くは現場にとても近く、現場の声を聞きながら取り組んでいます。解決の難しい問題もたくさんあって、時には厳しい言葉もいただきますが、そういった現場の声がそのまま仕事のやりがいに繋がっています。また、自身の考えやアイディアを存分に活かすことができるので、やりがいを感じています。

受験される皆さんへのメッセージ

「京都に海あったっけ?」といった声をしばしば耳にしますが、京都府には対馬暖流の恩恵を受ける外海域、リアス式海岸が織りなす内湾域、さらに天橋立で隔てられた阿蘇海という閉鎖的な海域があります。それぞれにおいしい海産物があり、多様な漁業が息づいています。そんな豊かな京都の水産業を、皆さんの新しいアイディアと実行力で一緒に盛り上げていければうれしいです。

(平成31年3月取材)

 

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