第6回 行政運営の基本理念・原則となる条例検討委員会の概要
開催日時
平成21年6月17日(水曜) 午後1時30分から午後3時25分
場所
京都府公館 第5会議室
出席者
検討委員
高木光委員(座長)、丘眞奈美委員、 佐藤満委員、土山希美枝委員、吉田秀子委員
京都府
髙嶋政策企画部長、井上企画監、山田政策企画部副部長ほか
主な議論テーマ及び発言要旨
(議論テーマ)
- 第1回から第5回会議の議論を踏まえ
「行政運営の基本理念・原則となる条例(仮称)検討報告書」(中間報告案)について
(委員発言要旨)
(吉田委員)
- 行政運営の基本的な方向性の中で、「政策形成や意思決定過程への参画を保障」とあるが、これには、行政情報の府民との共有についても意図されていると考えてよいのか。
(高木座長)
- 府民の参画の前提として、情報の共有は当然のこととして認識されていると考えている。
(吉田委員)
- 「効果的で効率的な施策」という表現について、効率的という視点だけが強まると、府民の期待に添わない場合や府民との関係において切り捨てることがあるといったイメージで捉えられることがあり得るのではないか。
(佐藤委員)
- 効率的と同時に示されている効果的という表現には、そういった単なる経済的な面のみではない、受け手の立場も考えていくという視点が含まれているものと理解している。
(土山委員)
- 考え方としては、質の高い、クオリティーのある施策ということだと思う。費用面では非効率でも、効果的な施策も存在しており、単に切るばかりではなく、府としてやるべきことをしっかりやるという、府民の視点からより効果的な施策を展開していくということではないか。
(吉田委員)
- 府民の立場からは、決してお客さん扱いを求めているのではない。施策を進める上で、更にもうひとつ、一緒にやっていくといった視点が示されると、より府民の思いに近づくのではないか。
(土山委員)
- 基本的なことになるが、この条例は誰がつくるのか、誰を主体とする条例の位置づけになるのかということを明確にする必要はないか。行政なのか、府民なのか、議会なのか、それによって条例に掲げる中身も変わってくることになる。
(高木座長)
- その点は、この条例の検討の当初から議論になっていたところである。府民等からの明確な制定の要請がない状況で、まず、行政サイドで検討を始めていこうというスタンスで今に至っており、ここは未だ明確になっていない。
(佐藤委員)
- 基本条例に関係する府民や行政等の主体については、等距離の位置づけだと認識している。検討の整理上も主語を特定しないということで、対象を広げているのは、そのためであると考えている。
- 先ず、行政側の知事や職員が率先して、行政運営のあり方を良くしていくために、こういう心がけでやっていきます。これに賛同して府民も関わってきてくれて、地域が良くなっていけばさらに理想とする京都府に近づいていくといったことで進めていけばよいのではないか。
- これから、地域へ出かけて行って、府民の方に説明したり、議会へ示していくのであれば、こういうスタンスを明確にしておく必要はあると思う。
(吉田委員)
- 多少青臭いかも知れないが、次世代の府民に向かって、府民や行政が一緒に、京都府の暮らしを守って、つなげていこうといった思いが共有できればと思う。
(丘 委員)
- 映画か何かの表現で、しあわせ感のある行政というフレーズがあったが、うまく捉えた表現だと思ったことがある。
- 京都の「和」というと少し抽象的で、受け手によっていろいろな解釈の仕方があるように感じる。どのように示したら、多くの方に、同じようにうまく伝わるのかと考えている。
- また、「新しい公共」のイメージといった場合には、京都の特徴のひとつに大学の集積があることからも、お互いに育て合うイメージ、行政の担い手、府民の公的活動の担い手などを育てていくといったものを示すことができればよいのではないかと思う。
(土山委員)
- 「和」というのは、日本的な捉えようによっては、わきまえだとか、場を乱さないといったような、抑制的な意味合いが生じることも少なくない。
(佐藤委員)
- キャッチコピー的な、府民に向けて条例のイメージを発する言葉として使っているところだが、文化的な表現であり、定義として一言で表すのはなかなか難しい。
- 「新しい公共」にしても、今、自治における大きな論点、流れであることは異論のないところであるが、これも確固とした定義は明確にはなっていない。
- いずれも一言で表せないから、この言葉がずっと残っているのであって、もう少し府民の方等との意見交換等を踏まえるなどしながら、定義に適した表現を積み上げていくことが必要だと思う。
(高木座長)
- 京都の価値的なものを条例にも打ち出すということなら、ビジョン懇話会の意見を取り込むような選択肢もあるだろう。
(吉田委員)
- 府民の立場から見ると、案文の表現に、「上から目線」、行政が府民にしてあげるようなトーンが見受けられるので、府民との関わりのあり方を整理する上では、留意していくことが必要だと思う。
(高木座長)
- 言葉には、知らず知らずのうちに内面の意識が出てきやすいので、表現については、見方を変えながら精査をしたい。
(協議・確認事項)
(委員発言要旨)
第6回 資料1( PDFファイル ,1MB)(PDF:1,897KB)
第6回 資料2(PDF:161KB)
第6回 資料3(PDF:802KB)
第6回 資料4(PDF:88KB)
第6回 資料5(PDF:51KB)