職場における健康管理について

　労働安全衛生法第3条で「事業者は、単にこの法律で定める労働災害の防止のための最低基準を守るだけでなく、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を確保するようにしなければならない。」と規定されているように、労働者の安全と健康の確保は、事業者の法的責務ですが、同時に、より安全な職場づくり、労働者の健康を増進する事業者の取組は、業績を向上させ、企業発展の原動力になるものと考えられます。
　ここでは、職場における労働者の安全と健康の確保のための一般的な制度について、その概略を説明します。 

1　京都府内企業の労働安全衛生の状況について

　※　「平成22年度労働安全衛生基本調査」結果について　【京都労働局】（外部リンク）

2　職場における健康管理のポイント

（1） 健康診断の実施

• 事業者は、労働者に対し、1年に1回、定期に健康診断を実施しなければなりません。また、労働者側も、健康診断を受診しなければなりません。
•  新しく従業員を雇い入れる時には、健康診断を実施しなければなりません。
• その他、深夜業等に従事する労働者、有害物を取り扱う労働者については、特別な健康診断を実施する必要があります。
• 健康診断を実施した後はその結果を受診した労働者に通知するとともにその結果を記録・保存しておかなければなりません。
  また、健康診断の結果について、医師から意見を聴き、必要な措置を行わなければなりません。
  
  ※　健康診断実施後の措置について　【厚生労働省】（外部リンク）
  ※　健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針　【安全衛生情報センター】（外部リンク）

（2） 安全衛生体制の整備

•  事業者は、安全衛生管理体制を確立するために、事業場の規模等に応じ、安全管理者、衛生管理者及び産業医等の選任や安全衛生委員会等を設置しなければなりません。
•  このほか、企業の中に安全を最優先する「安全文化」を根付かせ、自律的に安全衛生対策が推進される仕組みの確立を図る労働安全衛生マネジメントシステム（OSHMS）の導入が勧められており、国においてその指針が定められています。
  
  ※　事業場における安全衛生管理体制のあらましについて　【京都労働局】（外部リンク）
  ※　労働安全衛生マネジメントシステムについて　【厚生労働省】（外部リンク）

（3）過重労働による健康障害の防止

• 過重労働による健康障害を防止するため、事業者は、時間外・休日労働の削減や労働時間の適切な把握に努めなければなりません。
•  事業者は、一定時間以上の長時間労働者などに対しては、医師による面接指導を行うなど、必要な措置を講じなければなりません。
  また、事業者は、それ以外の労働者についても、必要な措置を講じるよう努めなければなりません。

※　過重労働による健康障害防止対策のあらまし　【厚生労働省】（外部リンク）
※　「過重労働による健康障害防止のための総合対策」　【厚生労働省】（外部リンク）

（4）メンタルヘルス対策

• 職場のメンタルヘルス対策として、事業者は、「心の健康づくり計画」作成や、これに基づく具体的なメンタルヘルスケアの推進などの措置を講じるよう努めなければなりません。 
  
  ※　職場におけるこころの健康づくり　【厚生労働省】（外部リンク）
  ※　「労働者の心の健康の保持増進のための指針」　【安全衛生情報センター】（外部リンク）

（5）快適職場づくり

• 事業者は、作業環境の維持管理、作業方法の改善など、快適な職場環境の形成に努めなければなりません。

※　快適職場指針のポイント　【中央労働災害防止協会】（外部リンク）
※　「事業者が講ずべき快適な職場環境の形成のための措置に関する指針」　【安全衛生情報センター】（外部リンク）

（6）職場における喫煙対策

• 事務所その他多数の者が利用する施設を管理する者は、受動喫煙防止対策を講じるよう努めなければなりません。 
  
  ※　「職場の喫煙対策事例」　【安全衛生情報センター】（外部リンク）
  ※　「職場における喫煙対策のためのガイドライン」に基づく対策の推進の策定について」 　【安全衛生情報センター】（外部リンク）

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