ここから本文です。

株式会社ミツワ製作所(京都企業紹介)

知恵の経営元気印経営革新チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業等を紹介するページです。

京都企業紹介(業種別) 京都企業紹介(五十音順) 京都府の産業支援情報

「断らない、とにかく作る」をモットーにより良い製品作りを目指す!

(掲載日:令和元年5月14日、聞き手・文:ものづくり振興課 岩橋)

社員集合写真

平成26年度「知恵の経営」認証企業、株式会社ミツワ製作所(外部リンク)(木津川市)の代表取締役原田泰幸様にお話をお伺いしました。
(認証企業紹介チラシはこちら

山城地域で成長を続けるものづくり企業

―まずは、御社の概要を教えてください。

原田) 弊社は、昭和53年に創業し、「断らない、とにかく作る」をモットーに木津川市山城町と綴喜郡井手町にて、金属加工業を中心に営んでいます。創業から40年を迎え、紆余曲折しながらも従業員数50名、4拠点を持つまでに成長することができました。

ミツワ製作所の本店、機械工場、製缶工場、装置組立工場の4拠点の画像です。

―すごいですね。御社の社名である「ミツワ」の由来は何かありますでしょうか。

原田) 弊社のシンボルマークである3つの輪から来ています。この輪は、それぞれ「製品」「和(心)」「技術」を表しており、輪の上部があいているのは新しい風を吹き込むためで、輪の中にとどまらず、伸びていくことを示しています。創業当時より変わらないこの「ものづくり」の精神は、今もしっかりと引き継がれています。

 ミツワ製作所の社是の画像です。

強みを構築する人材育成体制

―そうなんですね。御社の事業の特徴を教えてください。

原田) 各種製缶・板金から機械加工(大型5面加工・旋盤その他)、装置製作と金属加工を中心に事業を行っていますが、企画・設計・溶接・レーザー加工・機械加工から装置組立・メンテナンスまで一貫生産できるところが弊社の特徴であり、強みであると思います。また、積極的に自動化を進めており、レーザー加工においては24時間稼働を実現しています。溶接については、ロボットではできない形状が多いことなどから、あえて自動溶接機は保有せず、有資格者による溶接を行っており、機械加工とハンドメイドの組み合わせによる高い技術力に自信を持っております。

―なるほど。

原田) また、弊社では、1.資格取得費用の全額負担、2.資格取得講習・試験日の給与保証、3.資格手当の拡充、4.資格取得のための教材の提供などの社員の資格取得支援を積極的に行い、溶接作業を中心に社員の技術的なスキルアップにつなげています。また、月2回程度を目途に社内勉強会を実施しており、全社員が他部署の仕事を把握し、個々の仕事がどのように会社に寄与しているのかを全社員で共有できるようにしています。このように強みを構築するために人材育成について力を入れています。 

ものづくりの魅力を子どもたちへ

―御社は社会貢献活動にも積極的に取り組まれていますね。

原田) そのとおりです。弊社は、毎年、京都府山城教育局主催の「やましろ未来っこサイエンスラリー」に参加しています。お盆前の2日間に約60名を招待し、工場見学やレーザーカッターで切り込みを入れたステンレス恐竜の模型製作を実施しています。また、中学生職場体験も実施しており、当社の社員が楽しく・分かりやすく、ものづくりの魅力をお伝えしております。このように、ものづくりの魅力に触れる機会を提供することにより、創造性あふれる科学好き・ものづくり好きな子どもたちを育み、ひいては、将来の地域の産業発展・活性化を担う人材育成の足がかりとなればと考えております。

 ミツワ製作所が実施しているものづくり体験、工場見学の様子の画像です。

「知恵の経営」に二度取り組み、さらなる事業展開に寄与

―素晴らしいですね。ところで「知恵の経営」報告書を二度作成いただいておりますが、それぞれ取り組まれてみていかがでしたか。

原田) 初版作成時には、先代からの将来の事業承継も見据えて弊社の歴史を振り返り、自社の強みを見つめ直し再認識することができました。弊社では当たり前のことと思っていたことが強みであること、社員のポテンシャルやモチベーションが非常に高いことも分かり、目からうろこが落ちたような思いをいたしました。また、非常に分かりやすいパンフレット代わりのものが出来ましたので、製本し展示会等にも持参するなど、営業ツールとしても活用しました。その結果、弊社の技術力を理解していただいた新規のお客様との取引を始めることができるなど、非常に良い効果をもたらしました。

―なるほど。

原田) 二度目の作成にあたっては、初版時に整理した強みを改めて整理するとともに、弊社が今後どのように進んでいくのかということに焦点を当て、経営方針を再構築する形でまとめました。これにより、社員一丸となって方向性がぶれることなく、仕事に取り組むことができる羅針盤としての役割を果たすようなものが出来上がりましたので、初版時同様に大いに活用しているところです。

―「知恵の経営」報告書をうまく御活用いただいているのですね。最後に今後の事業展開を教えてください。

原田) 海外の現地法人も含めて様々なことを検討しているところですが、「選択と集中」をしっかり行い、より利益率の高い事業形態にしていきたいと考えています。というのも、全国的に事業承継が課題になっていますが、事業承継においては、やはり「しっかりとメシを食っていけるような事業形態なのか」というのも承継時の大きな問題であります。ものづくりってかっこいい、ものづくりでしっかりとメシを食っていけるんだというところをこの山城地域から示していきたいと考えています。そしてその先には、地域の皆様に必要とされ、ミツワ製作所がこの地域にあって誇らしいと思ってもらえる会社になっていければと考えています。

今後の展開が楽しみですね!

お問い合わせ

商工労働観光部産業振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

monozukuri@pref.kyoto.lg.jp