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株式会社日豊製作所(京都企業紹介)

知恵の経営元気印経営革新チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。

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シェアリング事業ー 板金業同士で機械をシェアリングし、設備投資負担を抑えて受注拡大

(掲載日:平成30年12月27日、ものづくり振興課 足利)

 株式会社日豊製作所(京都市伏見区)が実施された「平成29年度中小企業共同型ものづくり事業(シェアリング事業)」の概要です。

画像:シェアリング事業概要図。板金業同士でシェアリングし,設備投資負担を抑えて受注拡大(PDF:408KB)

精密板金・製缶のデパート 日豊製作所

(掲載日:平成28年12月1日、聞き手・文:ものづくり振興課 足利)

 株式会社日豊製作所(京都市伏見区)の白石代表取締役様、佐々木専務様にお話をおうかがいしました。

大型の製品から単品小物まで対応できる 精密板金・製缶を軸にした一気通貫対応

―日頃、こうした「露出」を極力控えてらっしゃる中、(公財)京都産業21中小企業事業継続・創生センター「プロフェッショナル人材戦略拠点事業」をご活用いただいたということで、無理を言ってインタビューをお願いしましたところ、快くお引き受けいただきありがとうございます。まず、簡単に事業の概要を教えてください。

白石) 弊社は 精密板金・製缶を軸に、機械加工、塗装、表面処理、組立までワンストップでの一貫製作も承っております。社員は約90名で、4つの工場のうち最新の伏見工場(機械・精密板金)の主要機械は24時間体制で稼働しております。

―どういう分野のお客様が多いのですか?

白石) かつては半導体関係が多かったのですが、リーマンショック以降は業種業態を分散化させていきまして、車両関係、産業機械関係、輸送用部品、環境関連機器など多くのお客様とお付き合いさせていただいております。

―そうした分野の拡大というのは簡単にできるものなのですか?

白石) お客様の業種によって、特有の図面や仕様書の書き方、細かい規則の違いがあり、配慮すべきこと、注意すべきことが異なるので、一口に板金・製缶と申しましても、新しい分野に進出するのは簡単ではありません。

―なるほど。そんな中で、御社の特長はいかがでしょう?

白石) 精密板金では、高度な加工技術・精度が要求される異型板金成型品で高い評価を頂戴しております。製缶では、小物部品から、5~10フィートサイズの機械フレームに至るまで、大型のものから単品小物までも対応しており、お客様に重宝されています。

 

お客様のお困りに、気持ちよく、応える

―すごいですね。

白石) いえ、まだまだ発展途上だと思っています。私どもが最も大切にしているのは「人」です。社員には、せっかく当社に入社してもらったのだから、やはり幸せになってほしいですし、お客様に対しても同じです。ですので、お客様のいろんな無理な要求もお聞きします。急な納品、急な仕様変更などにも対応しますし、どんなに忙しくてもお伺いしてお話を聞きにまいります。

―しかし、そうした予定外の急な対応は、手間で時間やコストもかかりますし、生産計画全体に大きな影響を及ぼし、利益面でもつらいのではないですか。普通なら社員の方も「儲けにならないことは会社に怒られる」と、対応できませんよね?

白石) 当社では、上司や経営陣が常々、「お客様が困ってらっしゃるなら、無理してでも対応せよ」と申しています。それに、幸いなことに、90名もの社員と、精密板金・製缶から組立までの幅広い工程に対応できる体制を有していますので、お客様が困ってらっしゃるなら、できる限りお応えします。私どもは当社のことしか分かりませんが、なかなか他ではできないことのようで、お客様からは「気持ちよく引き受けてくれるのは、日豊さん」と、言っていただいています。

プロフェッショナル人材戦略拠点事業」の活用

―素晴らしいですね。さて、佐々木専務様は、このたび(公財)京都産業21中小企業事業継続・創生センター「プロフェッショナル人材戦略拠点事業」により入社された人材でらっしゃいます。スカウトされた目的はいかがでしょうか?

白石) 4か所に分散している工場の生産管理の更なる見える化、社員の技術教育や5S活動の一層の活性化などを進めていきたく、そうした経験豊かな人材を求めたところです。

―佐々木様は、抜群のブランド力を持つ大手有名メーカーのご出身でらっしゃいますが、中小企業に入社されていかがですか?

佐々木) 当社は今まで社長が引っ張ってこられました。そして今や社員100名近くの規模になってまいりましたし、工場も4か所に分散されていますから、組織的なマネジメント体制を再整備していく必要があります。これまで築いてこられた当社の礎を大切にしながら、人、組織、風土をより良い方向に変えていく、それが私のミッションだと考えています。想定していたより大変だなと感じていますが(笑)、個人的な意気込みとしては、上場が可能なレベルまで持っていきたいと思っています。10月1日に入社式があり、10月はまず会社に慣れる期間、11月は社員を知る期間と位置づけ、一人ひとりと面談しています。来月は現場を知る期間と位置づけ、工場を見ていく予定です。

―東京から京都に来られたということですが、京都の暮らしはいかがですか?

佐々木) 中学・高校時代は関西で過ごしていましたし、全くなじみがないというわけではありません。京都にはいつか暮らしながら仕事がしたいと思っていました。市内を流れる鴨川の近くに住んでおり、夢が叶って満足しています。それに仕事の面でも、京都に本社を構える素晴らしい企業の数々をはじめ、産業の裾野の広がりを実感しているところです。

―さて、最後に今後の展望はいかがでしょう。

白石) 当社はこれまで、社員、お客様と、ずっと「人」に支えられてやってきました。これからも「人」を大事にしてやっていく、これに尽きると思っています。

 

とても謙虚な同社。ますますの発展が楽しみです。

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