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株式会社オフィスCHK (京都企業紹介)

知恵の経営元気印経営革新チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。

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音声の総合プロデュース オフィスCHK

(掲載日:平成30年3月1日、聞き手・文:ものづくり振興課 足利)

 平成23年度知恵の経営企業、株式会社オフィスCHK(京都市)の松井康年代表取締役社長、ミキサー・企画営業マネージャーの俵山様にお話をおうかがいしました

「音声プロダクション×レコーディングスタジオ×アナウンサー・声優養成所」の総合力・価格力

-京都では大変珍しい分野でらっしゃると思いますが、まず、御社の概要を簡単に教えてください。

松井) 1974年に父である現会長が立ち上げた会社です。事業内容について、ます1つは、プロダクション、すなわち、所属タレント等を抱えて、CM、プロモーションビデオをはじめとする各種映像の音声、美術館・博物館など公共空間でのナレーション、様々な商品の取扱いに関する音声案内など、制作会社として音声制作業務を行っています。

-プロダクションですか。

松井) 一般に、プロダクションは、発注を受け、お客様の要望に合う声優を手配、外部のレコーディングスタジオへ派遣して、音声収録を行います。当社の場合は、2つ目として、そのレコーディングスタジオの運営を京都と東京で、自ら行っており、今申したような様々なナレーション、音声案内などの収録だけでなく、ラジオ番組の収録なども行っています。

 
(左)レコーディングルーム (右)ミキシングルーム

-レコーディングスタジオですか。

松井) はい。そして3つ目として、アナウンススクール、声優センターといった養成所の運営も自ら行っています。アナウンススクールは、本社京都を中心に名古屋、金沢の3校あります。声優センターは、全国9箇所でレッスンを行っています。

 

-養成所ですか。いずれも京都ではあまり見かけませんね。

松井) 京都はありませんが、関西ですと大阪は結構あります。しかし、通常、「プロダクションだけ」、あるいは「プロダクション+養成所」というパターンが多く、たまに「プロダクション+レコーディングスタジオ」というパターンでして、「プロダクション+スタジオ+養成所」と、3つを全て行っているところは、ほとんどありません。

-どうして御社は?

松井) 父はもともと俳優なのですが、最初はプロダクションと養成所を営んできましたが、スタジオを運営するのが夢でして、それで始めたわけです(笑)。当社の強みは、この3つの部門を内製化しているため、一貫対応できるということ、音声に関する総合プロデュースができるということ、そして、価格も格段に安くできるということです。

-素晴らしいですね!社名の「CHK」とはどういった意味なのですか?

松井) Creative, Heart & Kindnessの頭文字を合わせたもので、独創的で優しく愛に満ちた会社を目指し付けられたものです。

音声プロダクション― 産業・科学技術分野にも展開

-いいお名前ですね。では、プロダクションのお仕事について、少し詳しく教えていただきたいのですが、そもそも「音声」について、私は、日頃あまり意識したことがありません。

松井) 例えば、CMの音声と、博物館のナレーションでは、全く異なりますよね。CMですと、全く興味のない人に、興味を持ってもらって、実際に欲しいと思わすところまで誘導していくような魅力的な読みであったり、BGMや効果音というものが必要です。

-なるほど。

松井) 産業分野に関して申しますと、企業様の商品・サービスを紹介するナレーションについても、その商品・サービスに合った、その目的に応じた音声というものがあるということです。また、最近では、AIを使った音声認識技術などテクノロジーの進歩が目覚ましいわけですが、機械学習のサンプルとしての音声ですとか、家電やロボットが発するための音声のベースとなる人間の音声などの制作依頼も増えています。その他、音声実験、小さい子どもに聞き取りやすい音声など、科学の世界との繋がりも増えています。

-そうなのですね。そうした様々な音声づくりをされているわけですが、まず、ナレーターさん、声優さんはどうされているのですか?

松井) 当社は、多数の所属タレントを抱えています。この業界では、お笑い芸人さんがたくさん所属してらっしゃる有名事務所をはじめ、たいていどこも同じで出来高払方式です。それで、当社は声優センター、アナウンサースクールも抱え、人材を育成してきたわけですから、ナレーターなど選定、彼ら彼女らにどのように話してほしいかというディレクションなどに関しても、長けたところがあります。

レコーディングスタジオ― 音声作品づくりの拠点

-なるほど。次に、レコーディングスタジオについて教えてください。音声収録、音声制作の業務というのはどういう流れで進むのですか?

俵山) まず、お客様から依頼があり、その内容に見合うナレーターを選びます。そして、当社スタジオで、ナレーターが実際に話すところにお客様も立ち会っていただき、読みの雰囲気やスピード等がご依頼に沿っているか確認し合います。原稿内容は基本的にお客様が考えて作成されますが、状況によって当社の方でよりよい表現のアドバイスなどもしています。また、収録の際、ナレーターへアクセント修正の指示もします。ご依頼内容にもよるのですが、基本は標準語のアクセントが求められますが、関西のナレーターですと、どうしても、アクセントを間違える場合があるのです。

-さすが、スクール併設の強みですね。

俵山) はい。そして収録、編集・ミキシング、納品ということになります。最近はインターネットの発達で、納品もネット経由が可能となってきましたね。

-ミキシングってどんなことするのですか?

俵山) 例えば、収録した音声のリップノイズやブレスノイズをカットしたり、あるいは原稿の紙の音を消したり、間の調整といったこともできます。複数トラックの編集ソフトを使い、BGMやSE(効果音)のミックス、イコライザーによる周波数の操作、音量レベルや音圧の調整、その他各トラックのバランスを考え、作品を作り上げていく作業ですね。

-音量が音の振動幅、音圧が波の密度といったことだとどこかで聞いたような気がします。

俵山) 実際聞いていただくと、よく分かると思います。コンプレッサーで音圧を上げると・・・(ソフトを操作)。

-おお、たしかに、「どーん」と来ますね。音が強くなる感じがよく分かります!

俵山) 私自身は、もともと東京のテレビ局で現場の音声担当をしていました。絶対に音声の拾い損ねが許されない報道セクションで長く勤めていました。逆に今は、例えば、オーディオドラマでよい作品を作るとか、SEやBGMなどを使ったCM等、編集を駆使した完成度の高い「作品」づくりに関心が高いです。

養成所- 一生勉強、「卒業」という文字はない

-そうなのですね。では、養成所については、どういったコースがあるのですか。

松井) まず、アナウンススクールは、半年間の基礎科で発声、発音、アクセントなど基礎をしっかり習得してもらいます。その後、アナウンサーコースと、ナレーターコースに分かれます。声優スクールは、基礎科、初級コース、上級コースとステップアップしていきます。アナウンサーコースは、大学生がテレビ局等に就職したら卒業となるわけですが、他のナレーターコースや声優センターには卒業という概念がありません。

   

-どういうことですか?

松井) 人によって伸びが違うからなのです。2年で上達する人もいれば、10年以上かかる人もいます。短期決戦型で卒業を設けてしまうと、挫折して終わりというだけになってしまうことがあるからなのです。実際、この前も「17年かかって、やっと拾ってもらえた」と喜んでくれている生徒がいました。現在、最長では23年通っている生徒もいます。

-そうなのですね。

松井) それと、一度習得した技術も、例えば1週間後には、またその技術ができなくなってる子もいます。創業者の現会長は、「役者は一生勉強」と言っていますが、声優の仕事やナレーションも同じです。既にプロとして所属しているタレントでも、養成所に通っている人もいます。

-もし差し支えなければ、少し養成所の様子を少しだけ拝見させていただくこと、可能ですか?

松井) いいですよ。今、アナウンススクールの基礎科の授業が始まったところなので、ぜひどうぞ。こちらです。

 

授業の障りだけ覗かせていただきました。

生徒は大学生の皆さん。最初は発声練習。きっとウォーミングアップなのでしょうけれど、よく通る声で、活舌の悪い筆者には、とてもうらやましかったです。

次に、「嫌いなもの」をテーマに一人ひとりが壇上に上がって1分間スピーチ。スピーチの前に、まず、自己紹介をされるのですが、1週間のエピソードを交えて、とても印象に残る自己紹介。そして、スピーチは1分間にぴたりと収まるように、具体的なエピソードも交えながら、ユニークに話をまとめてらっしゃいました(後に行われる先生からの指導は、話し方だけでなく、話の組立など多岐に亘ります)。にくいことに、かんだり間違っても、うまくそれをネタにしたり、急遽拝見させていただいた筆者のことに少し触れてみたりと、柔軟性がすごい!

そして、授業は本日の本題「エロキューション(elocution、舞台上の発声法や雄弁術のこと。)」へ- 

筆者はここで退席いたしましたが、みなさん、とってもキラキラして、まぶしかったです!!

 

-いやあ、ありがとうございました。こういう訓練をまじめに受けている生徒さんたちには、ぜひ、将来、京都の企業、京都の中小企業で働いてほしいですね。

松井) ありがとうございます。先ほども申しましたように、京都、名古屋、金沢の養成所のほか、京都つくば開成高等学校(外部リンク)様の「声優コース」の授業も当社が担当しています。

-アメリカでは、プレスクールの時から、3歳くらいですかね、「SHOW and TELL」といって、皆の前で自分の好きなものを見せながら、その説明をする訓練をしているとか、Public Speaking自体が授業に組み込まれている、それらが彼らのコミュニケーション力の高さにつながっているとかいった話をよく聞きます。御社のスクールというのは、そういうものではないかと感じましたし、みんなが身に付けられれば良いですよね。

松井) そうですね。これからは、ますます新しい発想で、新しいターゲットに当社の取り組みを拡大していければと考えています。


(会長様と社長様)

 

今後の展開がますます楽しみです。松井社長、俵山様、先生、そして生徒の皆様、どうもありがとうございました。

お問い合わせ

商工労働観光部ものづくり振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

monozukuri@pref.kyoto.lg.jp

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