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株式会社トーセ (京都企業紹介)

知恵の経営元気印経営革新チャレンジ・バイの各認定等を受けた府内中小企業を紹介するページです。

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芸術(ゲーム)を生み出す最強の縁の下の力持ち・トーセ

(令和2年7月1日、ものづくり振興課 足利、牧、吹田、丸田)

トーセの事業

株式会社トーセ(外部リンク)(京都市)の代表取締役会長兼CEOの齋藤様にお話をおうかがいしました。

ゲームは芸術

--今日は改めて御社について、と言いますか、ベンチャーの先行事例として、お話をお聞きしたく存じます。昨年、経済センター「KOIN」でのセミナーでご講演いただいた内容を拝読し、お父様の電機関係の会社が副業でなさっていたインベーダーゲーム機の生産を、分離独立されたのが起業のきっかけだったのですね。

齋藤)40年ほど前のインベーダーゲームの大ブームの時ね。非行グループが集まると言われて、ゲームセンターやゲームに社会はいいイメージがなく、取引先の大手電機メーカーに、そのような仕事はやめろと言われ、隣のプレハブ小屋の2階で新しい会社を始めたんです。今思えば、ラッキーですよね。

--その数年後には家庭用ゲーム業界に営業をかけられ、その翌年にファミコンが登場してどかんと売れた!とおっしゃってます。しかし、おもしろいゲームだから売れるわけで、誰でもうまくいくわけではありませんよね。

齋藤)最初は、私一人でゲームを企画し、営業して回っていました。これが当時の企画書、ゲーム設計図です。

--おお!しかし、大学で理工系を卒業されて、電機関係のお仕事をなさるつもりだったのに、すぐゲームの企画ができるものですか?

齋藤)センス、ですね。ゲームは芸術でもあるのです。どうしたらおもしろいか、徹底的に追及する、芸術家的な素養が必要です。絵が上手い人、音楽が上手な人などを想定していただくとよいかもしれませんね。トーセは2,400作品以上の作品を手掛けてきており、そんな数を開発しているところは世の中にありませんが、そのうち私自ら企画したものも200作品ほどあります。

--おお!芸術と言われると、分かる気がします。そりゃそうですね、みんなが絵が上手というわけではないですしね。

齋藤)ファミコンの頃は、トップ10の半分の5作品が当社が手掛けたソフトであったということもありました。

トーセの開発風景

最強の縁の下の力持ち

--そうだったのですね。しかし、自らメーカーにはならず、受託開発で開発費、運営費、ロイヤルティを得られ、安定しているとはいえ「裏方」です。京都らしいと言えばそうですが。

齋藤)さきほど申したように、最初は1人で作って、1人で営業して、それで受注がどんどん来て・・・ということでしたから、そんな脆弱な体制で、メーカーになってクレーム対応をする、在庫を抱えるといったことが不可能でしたし、メーカーになれば、これまでのお客さんとライバルになってしまいます。

--なるほど。

齋藤)だから、とにかく会社をつぶさないでおこうということで、メーカーになる野望は捨てたのです。京都は良い意味でも悪い意味でも、狭い社会なので、いちど会社をつぶしたり、失敗したりすると、京都で再起はできません。

--やはり京都らしい!

齋藤)メーカーになってヒット作を出して大きくなることを目指すのが普通のこの業界の中で、うちは異端です。ライバルはいません。でも、100年、200年と続けていこうと思ったら、在庫リスク、広告宣伝費も必要ない、このポジションがいいのです。

--大変クールですね。

齋藤)というような話を、これまで、200回を超える講演で話してきましたので、もはや「やっぱりメーカーになります」とは言えなくなったというのもありますよ(笑)

--ははは。

齋藤)今日の新聞に「サムスン対TSMC 主戦場はファウンドリー」という記事があります。TSMCは半導体の受託生産をしている台湾企業ですね。世界シェアの半分を握っています。それを、サムソンが猛追しようと受託開発に乗り出すというものです。しかし、サムスンは勝てないでしょう。TSMCはサムスンのライバル企業も含めて幅広く受注していますが、そうしたライバル企業がサムスンに発注するわけがないですから。

--ゲームのファウンドリーも強いと。

齋藤)これだけの本数を作っているゲーム会社は、他にありません。ほぼ全てのゲームメーカーと仕事をしていることで、どのハードが売れるのかなど事前に判断ができるというメリットもあります。

--なるほど。

齋藤)それに、当社は単なる下請け企業ではなく、企画提案型のビジネスをしています。あくまでも裏方に徹するので、名を連ねることはありませんが、当社が作った企画ですから、開発費を値切られることもないですし、レベニューシェアで収益が入り続けます。それに印税も。

--これだけいい話を200回も講演でなさってたら、1社くらい、真似して受託開発に徹する企業が出てきそうなものですが。

齋藤)ないんですよ。自社商品ではないので薄利は薄利ですよ。普通は借金して会社を始めて・・・ということでしょうから、どかんと当てたいわけですよ。だからこんな薄利では成り立たないのです。しかし、当社は、41年間無借金経営で、自己資本比率も90%近くになってきています。それに、ファミコンが登場したり、iモードが登場したりと、様々なラッキーも重なったから、できるのです。

トーセのビジネスモデル

京都とベンチャー

--ベンチャーの先行事例として参考にしてもらおうと思ってお聞きしてるのですが、あまり参考になりませんね(笑)

齋藤)私は、5~10年は企業で働いて、技術と資金を蓄えて、なにより、世の中の「流れ」を見極めてから起業すべきだと思いますね。

--そうですか。ところで、阪神大震災のボランティアから戻りになられ、「上場」を検討された際のお話で、証券会社の方から『上場するためには、もう1つ柱となる事業を』とのことですが、そういうものなんですか?

齋藤)リスクヘッジですね。今も新型コロナウイルスの影響で、当社の子会社ですけれど、ゲームセンター用のクレーンゲームはダメですが、ゲーム機用カラオケは家庭で使えるものですから、すごく伸びています。

--BitSummitについてはどう見てらっしゃいますか?

齋藤)切磋琢磨する場として良いですよね。その中から優れたゲームメーカーが生まれ、当社のお客様になって、成長していっていただけると、なお素晴らしいですよね。

--「京都なら来たい」という海外のクエリエイターの方々のお声を聞いて始めました。

齋藤)ゲームでは任天堂さんがありますからね。お客様も、出張でいらっしゃると、午前中は任天堂さん、午後は当社、そして夜は私が京都のグルメにお連れする、というそんなルートができています。

--ゲーム界の「ゴールデンルート」ですね!(笑)

齋藤)そのために、私は京都のブランド向上に取り組んできたのです。

 

 

なるほど!!な話ばかりでありました!

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