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平成16年度第3回京都府公共事業評価審査委員会の議事要旨

1 開催日時

平成16年10月27日(水曜日)午後1時30分から午後4時まで

2 場所

平安会館「平安の間」

3 出席者

「京都府公共事業評価審査委員会」委員
吉川委員長、青山委員、宇戸委員、加賀山委員、西園寺委員、芝池委員、瀧委員

【事務局】
(土木建築部)部長、技監、担当課(室)長ほか
(農林水産部)技監、担当課(室)長ほか
(舞鶴市)建設部東駅周辺整備対策室長

【傍聴者】3名

4 委員会概要

 (1)再評価事業の個別審査

事業種別 事業主体 対象事業 市町村名
農林事業 京都府 氷所日置(ひどころひおき)地区ほ場整備事業 八木町
農林事業 京都府 丹波広域基幹林道建設事業 京都市他5町
土木事業 京都府 国道372号(天引(あまびき)道路)道路新設改良事業 園部町
土木事業 京都府 国道372号(湯ノ花拡幅)道路特殊改良一種事業 亀岡市
土木事業 京都府 弥陀次郎(みだじろ)川統合河川整備事業 宇治市
土木事業 舞鶴市 東舞鶴駅周辺地区土地区画整理事業 舞鶴市

(2)審査の結果

○ 今回審査した府の農林2事業、土木3事業及び舞鶴市の土木1事業の再評価は、いずれも、委員会に提出された資料、説明の範囲において、その手続きがおおむね適切に進められており、各事業主体から提出された対応方針案(丹波広域基幹林道、国道372号(天引道路)、国道372号(湯ノ花拡幅)は「見直した事業計画で継続」、その他は「継続」)のとおりでよいと判断される。

○ なお、丹波広域基幹林道建設事業については、今後の事業実施にあたっては、優先順位に沿った工事箇所の重点化を行い、効率的・効果的な実施を図られたいとの意見が付帯された。

○ また、弥陀次郎川統合河川整備事業については、先日も台風23号に伴い、府北部地域を中心に甚大な被害が発生しているところであり、当該河川は天井川で沿川の市街化も進んでいることから、一層の進捗に努められたいとの意見が付帯された。

(3)審査の状況

 各事業について、必要性や進捗状況、また、事業を巡る社会情勢の変化、費用対効果分析の結果などをもとに、事業主体の対応方針案について審査された。

◆ 氷所日置地区ほ場整備事業の審査について
 八木町内の他地区の状況や、水稲・麦・野菜等の生産の状況などについて審査された。

◆ 丹波広域基幹林道建設事業の審査について
 幅員の変更、残事業区間の優先順位などについて審査された。

◆ 国道372号(天引道路)道路新設改良事業の審査について
 歩道幅員の変更や未買収地の対応方針案について審査された。

◆ 国道372号(湯ノ花拡幅)道路特殊改良一種事業の審査について
 沿道利用状況と歩道設置の関係や、今後の見込みなどについて審査された。

◆ 弥陀次郎川統合河川整備事業の審査について
 前回再評価以降の進捗や今後の見通し、天井川の改修や河川事業の投資の考え方などについて審査された。

◆ 東舞鶴駅周辺地区土地区画整理事業の審査について
  前回再評価以降の進捗や残事業の完成の見通し、土地利用の状況などについて審査された。

5 議事の内容と主な意見

(1)氷所日置地区ほ場整備事業の審査について

・(委員)ほ場整備は地味な事業だが、地域農業生産性の向上や集落環境整備として効果的な手法であり、1億8千万円の費用増はあるが完了目途の18年度までわずかであり、早期に完了するよう進められたい。

・(委員)こうした事業は農林水産省の稲作を中心とした集約化の方針に基づくものと思うが、八木町全体で見て、経営の小規模な農家がほかにも多くあると思う。町内の別の所でも担い手もそんなにいない集落の位置付けや後継者のいない農家についてどう考えているのか。
→(耕地課)八木町の主要耕地である川東地域の400haでは、官山川の西側でも当地区に続いて事業を実施中であり、南側は整備済である。土地利用型作物については、本府の場合は1戸当たりの経営面積も小さいので、集落毎に営農組合を作り水稲や麦の効率的な生産を行う一方、ハウス栽培のみず菜や九条ネギなど京野菜の導入により収益をあげ、農家の所得向上が図られている。

・(委員)営農組合はきっちりと出来ているのか。
→(耕地課)氷所集落では平成13年度に設立され、日置集落では準備中である。また、隣接する川東地区では生産組織が出来ており、順調に進んでいる。

・(委員)基盤整備は大事なことだが、(米の)取れすぎの心配はないのか。
→(耕地課)水稲以外の畑作への転換を合わせて進めており、八木町では麦の契約栽培やパイプハウス以外でも露地で紫ずきんなどの作物が導入されている。
 米については、新しい地域水田農業ビジョンの中で生産目標を決めて、計画的に生産されており、残りは他の作物を作付するため、水田の水はけをよくする基盤整備を行い、畑として利用可能な条件整備を行っている。

(2)丹波広域基幹林道建設事業の審査について

・(委員)幅員の縮小によりコスト縮減を図るということだが、林道としての効果や安全性は大丈夫か。L型側溝を採用してコスト縮減ということだが、なぜ最初からそうしなかったのか。
→(森林保全課)林道規程が平成14年度に改正され、幅員の縮小が可能となった。L型側溝上も走行は可能なので実質的には以前と変わらない。L型側溝が開発されたので積極的に採用している。

・(委員)この林道の規模は、府の中で、または国の中でどれくらいか。
→(森林保全課)京都府では最も大きい規模の林道。丹後縦貫林道、南山城横断林道よりも延長が長い。全国にはもっと大きな林道がある。

・(委員)府民に憩いの場を提供するための、アクセス道としての機能もあるということだが、一般の利用にも供するのか。
→(森林保全課)原則林業者の用に供することとしているが、これだけの経費もかけているため、その扱いについては、将来的に移管を予定している市町と相談して決めることになる。自然観察、ボランティア、野鳥観察等には積極的に開放していく。

・(委員)一般に開放するのか。
→(森林保全課)開放する。(制限は困難)

・(委員)開放されても幅員4mでは怖い。環境に配慮しているということだが、自然保護団体との話し合いはどうなっているか。
→(森林保全課)定期的に場をもうけているということはないが、反対ということはない。最近も団体の方がみえて、情報交換をした。

・(委員)幅員の縮小によるコスト縮減はよいが、離合に問題はないか。また、既設部分の幅員5mと残区間の4mの格差が問題になることはないか。
→(森林保全課)走りやすい区間は4m、離合等困難なところは5mとしている。また、車道幅員はどちらも4mで、L型側溝部分も走行可能であり、実質的には問題はない。

・(委員)前回の再評価とは違って、今回は審議も順調に進んだ。京都府の努力が実って事業が進捗していることが評価される。

(3)国道372号(天引道路)道路新設改良事業の審査について

・(委員)未買収区間は説明のあった墓地の1箇所だけか。
→(道路建設室)他に相続整理、民民境界問題、行方不明者等が原因の未買収地がある。

・(委員)既に開通済みの第一工区で歩道利用者の利便性が向上したというデータはあるか。
→(道路建設室)数量的な調査は自動車交通だけだが、周辺には人家もあり、利便性は向上している。

・(委員)第二工区も人家が隣接する部分はあるか。
→(道路建設室)(図面で説明。)

・(委員)第二工区で歩道を4mから2.5mに縮小するとのことだが、すれ違い等で支障はないか。また、狭くしてでも設置する必要があるのか。
→(道路建設室)第二工区は、歩行者・自転車数も少なく、幅員を縮小しても、安全であると考えている。また、歩道設置自体は必要と感じている。

・(委員)幅員が見直されているが、そもそも歩道4mはとり過ぎではないか。
→(道路建設室)従前の歩道幅員の4mには、1mの植樹帯を含んでおり、実質の歩道幅員としては、3mから2.5mへの縮小である。

・(委員)全ての事業が見直し出来るのか。また、そんな簡単に見直しできるのか。当初の計画はどうであったのか。
→(道路建設室)平成15年5月の歩道幅員の見直しにより、継続中の事業も含め全ての事業を見直しの対象としている。見直しにより、縮小している箇所とそのままの箇所がある。
→(委員)当初計画時点では、国が幅員等の基準を決めており、京都府として、今回見直しをされた。

・(委員)第一工区の完成写真では山の中の道路にもかかわらず植樹帯を設けている。1m買収幅を小さくし、山を残せば効果は同じように思う。
→(委員)当時、京都府全体でグリーンベルトの計画もあり、極力植樹帯を設ける方向で計画した。

・(委員)よく他の所でも、場所によって、植樹帯があったりなかったりするのを見かける。植樹帯を設置するなら、長期的な見通しを持ったうえで、一連の区間で整備していただきたい。

(4)国道372号(湯ノ花拡幅)道路特殊改良一種事業の審査について

・(委員)一連工区同じ幅員か。
→(道路建設室)同じである。

・(委員)図を見ると未買収地は一連の買収済み区間内に点在し、設計・ルートは変えようがないと思う。工事は用地が買収できたところから行うのか。
→(道路建設室)未買収地を残して工事をしている。

・(委員)歩道は片側だけの設置に変更するとの説明であったが、予算は両側分確保しているのか。
→(道路建設室)予算は毎年申請するもので、現在は片側整備に必要な金額を要求している。

・(委員)天引道路では歩道を狭めるとの説明があったが、この箇所はどうか。
→(道路建設室)湯ノ花温泉街に近いことから、当初計画どおりの歩道幅員としている。

・(委員)町の中で歩道が片側でいいのか。
→(道路建設室)(図面で説明。)この場所では道の片側はすべて山となっており、歩道は片側で十分だろうと考えている。

(5)弥陀次郎川統合河川整備事業の審査について

・(委員)前回と比べ進捗していないように思うが、河口部から着手しているのか。また、これまでどこを施工したのか。
→(河川課)下流から実施するのが原則であり、これまでに宇治川合流点から上流に向け140mを施工してきた。今後は、雲雀橋がネックとなっているため、重点的に実施していきたいと考えている。

・(委員)今後どこまでやるのか。また、改修断面はどのようになるのか。用地買収はどうか。
→(河川課)今後5年で、赤色で示した区間を実施する予定であり、その後、上流の上出橋まで行っていく予定にしている。現況断面では計画断面の約30%程度であり、資料に示す断面に拡げることになる。また、図示のように一部左岸で用地買収が必要となる。

・(委員)天井川は他にもあるのか。また、切り下げることで縦断勾配が急になるのではないか。都市河川でできることは限られているが、みお筋を設けるなど多自然に配慮した計画となっており、ぜひその考え方で整備をお願いしたい。(要望)
→(河川課)宇治川支川や木津川支川でも天井川が存在する。縦断勾配については、川として安定した勾配となるように、河床を切り下げる。

・(委員)宇治川合流点から上出橋までの区間が事業区間となっているが、その上流はどうするのか。
→(河川課)宇治川合流点から上出橋までが天井川となっており、当面はこの区間の改修を行うこととしている。これより上流は堀込河道であるが、未改修区間であるため、次のステップで検討することになる。

・(委員)当該河川のような小さな河川は多くあると思われるが、いろいろな河川を少しづつ均等に整備していくのか。
→(河川課)浸水被害の発生箇所や資産の多い箇所などへ重点的に投資している。当該河川についても下流部は重点的に投資してきたが、近年では別のところを重点的に進めてきたところである。今後は、天井川の解消のため、本河川に重点投資していきたい。

・(委員)着工年度と完了年度や全体事業費はどうなっているのか。また、140mが完成しているが、進捗率は何か出せるのか。
→(河川課)資料に記載のとおり、事業採択年度は平成2年度で、全体事業費は31億円であるが、完了年度は決められていない。今後は早く事業区間の完了を図りたい。また、進捗率は平成16年度までの事業費ベースで25%である。

・(委員)北部の水害があると思うが、1日も早くやっていただきたい。(要望)

・(委員)国においても費用対効果なども打ち出し、整備計画を策定することとなっている。府においても整備計画を策定し、これだけの期間でこれだけの効果があることを示していくべきである。出水のメカニズムが変わり、環境の話のみでなく、人間の生命財産が脅かされていることを踏まえた重点投資が必要であり、ぜひよろしくお願いしたい。(要望)

(6)東舞鶴駅周辺地区土地区画整理事業の審査について

・(委員)地区内西側の公園がJRで分断されているようであるが、公園の利用方法をどのように考えているのか。
→(舞鶴市)JRが高架構造であるので、今後、高架下利用を含めて、利用方法を検討したい。

・(委員)前回の再評価時に現地調査に行ったが、その後も順調に事業が進捗しており、今後も事業の推進に努められたい。

・(委員)公園予定地との説明だが、公園の整備はどのようにしていくのか。
→(舞鶴市)公園敷地の整備は本事業で実施し、施設整備は、市として別途事業で整備する予定である。

・(委員)現時点で建築が行われていない用地について、今後の土地利用の見通しはあるのか。
→(舞鶴市)最近では、順調に土地利用が進んでいる。

・(委員)図を見ると、現在、駅北側の土地利用が、まだ進んでいないようであるが、予定はあるのか。
→(舞鶴市)本箇所は、JRの換地であったが、最近、所有権が移転され、高層マンションの建設が始められた。

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