トップページ > 府政情報 > 附属機関及び懇談会等の会議の公開について > 平成16年度第4回京都府公共事業評価審査委員会の議事要旨

ここから本文です。

平成16年度第4回京都府公共事業評価審査委員会の議事要旨

1 開催日時

平成16年11月24日 水曜日 午後1時30分から午後4時15分まで

2 場所

平安会館 朱雀の間

3 出席者

「京都府公共事業評価審査委員会」委員
吉川委員長、青山委員、加賀山委員、西園寺委員、芝池委員(宇戸委員、瀧委員は欠席)

【事務局】
(農林水産部)技監、担当課長ほか
(土木建築部)部長、技監、担当課(室)長ほか
(園部町)助役、担当課長ほか

【傍聴者】1名

4 委員会概要

(1)公共事業事前評価の個別審査

事業種別 事業主体 対象事業 市町村名
土木事業 京都府 国道312号野田川大宮道路(鳥取豊岡宮津自動車道) 宮津市~京丹後市

(2)審査の結果

○ 今回審査した府の道路1事業の事前評価は、委員会に提出された資料、説明の範囲において、新規着手の必要性が認められることから、府から提出された対応方針案のとおりでよいと判断される。
 
○ なお、事業実施に際しては、アクセス道路や交通安全対策等について、関係機関と十分計画調整を図られたいとの意見が付帯された。

 (3)公共事業再評価の個別審査

 

事業種別 事業主体 対象事業 市町村名
農林事業 京都府 大江南域地区 農道整備事業 大江町
土木事業 京都府 舞鶴和知線(菅坂バイパス)地方道路交付金事業 舞鶴市~綾部市
土木事業 京都府 浜丹後線 地方道路交付金事業 宮津市
土木事業 京都府 石見下海印寺線(第3工区)街路事業 長岡京市
土木事業 京都府 加茂駅前線 街路事業 加茂町
土木事業 園部町 上本町佛大線外1線 街路事業 園部町

 

 (4)審査の結果

○ 今回審査した府の農林1事業、土木4事業及び園部町の土木1事業の再評価は、いずれも、委員会に提出された資料、説明の範囲において、その手続きがおおむね適切に進められており、各事業主体から提出された対応方針案(大江南域農道、浜丹後線は「見直した事業計画で継続」、その他は「継続」)のとおりでよいと判断される。

○ なお、大江南域地区農道整備事業については、施工区間の重点化を行い、効率的・効果的な実施を図られたいとの意見が付帯された。

(5)審査の状況

 各事業について、必要性、社会経済情勢、これまでの進捗状況(再評価のみ)、今後のコスト縮減の可能性の検討、費用対効果分析の結果などをもとに、事業主体の対応方針案について審査された。個別事業のその他の審査状況は以下のとおり。

◆ 国道312号野田川大宮道路(鳥取豊岡宮津自動車道)の審査について
 鳥取豊岡宮津自動車道の京都府域全体及び今回着手予定の区間について、道路規格を事業区間毎に設定して整備することに対する運転手の交通安全確保の考え方、今回着手予定区間の完成目標年次等について審査された。

◆ 大江南域農道 整備事業の審査について
 今後の事業期間の見通しが長期に渡ること、コスト縮減の内容等について審査された。

◆ 舞鶴和知線(菅坂バイパス)地方道路交付金事業の審査について
 残事業の完成見通し、地域における本道路の位置付け、冬季の積雪時における山間部の交通確保について審査された。

◆ 浜丹後線 地方道路交付金事業の審査について
 計画終点部における現道取付位置の変更によるコスト縮減や交通の安全性について審査された。

◆ 加茂駅前線 街路事業の審査について
 本事業の整備とJR加茂駅前市街地のまちづくりの関係について審査された。

◆ 上本町佛大線外1線 街路事業の審査について
 本事業と本町土地区画整理事業との関係、歩道内の自転車通行帯について審査された。

5 議事の内容と主な意見

 

(1)国道312号野田川大宮道路(鳥取豊岡宮津自動車道)の審査について

・(委員)平成17年度は事業化に向けた調査とのことだが、今はまだ用地も買っていないのか。
→(道路計画室)まだ用地は取得していない。これから計画見直しの詰め、地元説明を行う。平成17年度は計画見直し等の準備を行い、平成18年度から事業着手し、用地買収等を実施していく予定である。

・(委員)完成予定が平成20年代半ばとなっているが、どういうことか。
→(道路計画室)事業着手後7~8年の事業期間が必要と想定している。

・(委員)今回の計画見直しは大幅な見直しのようだが、前計画の事業費はいくらか。
→(道路計画室)前計画の事業費は320~330億円と試算していた。今回、幅員、インターチェンジ位置の見直し等により、大幅に事業費が削減でき、約半分の事業費となっている。

・(委員)今回の将来交通量予測の見直しにより、今回事業区間前後の区間の計画に影響はないか。
→(道路計画室)将来交通量見直し後も、現在事業中の宮津野田川道路は現計画どおり4車線必要な交通量が流れる計算となっており、車線数等の計画見直しは必要ないと考えている。

・(委員)宮津野田川道路は現在4車線で整備しているのか。
→(道路計画室)全体は完成4車線の計画であるが、今の施工としては暫定2車線で事業を実施している。

・(委員)完成2車線で分離しないことによる事故が起こっているようだが、安全性については問題ないか。
→(道路計画室)日本道路公団の資料によると、2車線(非分離構造)が4車線(分離構造)と比べ相対的には危険性が高いわけではない。さらに対策を加えることにより、交通事故の抑制はできると考えている。

・(委員)国の地域高規格道路の構造要件の見直しがあったが、今回の見直しのきっかけはそれによるものか。
→(道路計画室)国の構造基準の見直し、道路構造令の改定をベースに規格構造を見直した。将来交通量についても、国が全国一律に行っている予測をベースに見直した。しかし、今の時点で見直しを行ったのは、京都府の判断である。

・(委員)将来交通量予測はどうして減ったのか。
→(道路計画室)これまでの将来交通量予測は右肩上がりで延びていたが、経済減速化もあり、現道の国道312号を含めた断面交通量の予測は減少している。内訳として、長トリップの交通が社会情勢の変化により減少しているが、現道を走る車はあまり変わっていない。
→(委員長)乗用車のトリップは短いものが多くなり、産業車は長くなっている。この傾向は、京都だけでなく、日本全体、世界的な傾向である。

・(委員)この手の道路は一貫したコンセプトで高い規格で整備をするべきではないか。また、短い区間で区分するのではなく、全体を同じ規格で整備するべきではないか。
→(道路計画室)今回の区間だけで見ると短い区間だが、将来交通量が伸びず4車線もいらない区間について、今後の区間も含め見直しを行った。

・(委員長)兵庫県、鳥取県も計画の見直しを行っているのか。
→(道路計画室)今の事業中区間はこれまでの規格で行われている。

・(委員)今までの区間(宮津野田川道路)と今後の区間(野田川大宮道路)とで設計速度が80km/hから60km/hに変わるが、設計速度の設定の考え方はどのようなものか。
→(道路計画室)ある一定の区間は同じ設計速度とし設計を行う。変わる場合は極端な変化点にならないよう、徐々に幅員を絞り込んだり、注意喚起の標識を立てたりすることで対応する。

・(委員)標示等の対策について是非よろしくお願いする。
→(道路計画室)参考にさせて頂き、安全確保については十分配慮したい。

・(委員)いつも思うことだが、計画期間や完成年次は明確にしておくべきでは。20年代半ばでは非常にアバウト。完成年次を決めた方が計画精度も上がる。
→(土木建築部長)基本的に評価を受ける際には目標年次を設定することとしたい。この計画は京都縦貫自動車道の全線供用時期に間に合わせたい思いがある。国も明確にはしていないが、24年度ぐらいかと考えている。
→(委員長)国の事業評価でも問題になっている。目標年次は発表し、遅れたときはその理由をはっきりさせればよい。

・(委員)20年代半ば、24年頃の完成とのことだが、他の事業に比べて短いのではないか。
→(道路計画室)着手後、一般的に測量・設計・用地買収が通常2~3年程度、トンネル工事が4年程度、舗装や設備工事が1年程度かかると考えると7~8年程度の事業期間となる。

(2)大江南域地区農道整備事業の審査について

・(委員)着工から完了まで18年間かかり、その間には社会状況も大きく変化してくる。予算配分の軽重はどのように決められているのか。また、完了年度は早くならないのか。
→(耕地課)現在の進捗率は30%であるが、山間部における用地買収のため公図の混乱や境界の確定が困難等の理由により時間を要した。
府、国とも厳しい予算状況ではあるが、今後、予算の重点配分をできる限り図りながら、平成19年度に北工区供用開始、平成25年度の南工区の完成に向けて、早期の事業進捗に努めたい。

・(委員)由良川氾濫時の避難道路としての活用は、一般府道と接続して効果が発揮されるものであり、早期完成に向けて予算配分にも何かの配慮があるべきと思う。

・(委員長)予算配分において施工区間の重点化は必要である。

・(委員)平成25年完成の目標年度を変更しないよう願いたい。

・(委員)コスト縮減3億円の内訳はどうか。
→(耕地課)縦断勾配の変更による土工量の削減と構造物の見直しにより縮減を図っている。

(3)舞鶴和知線(菅坂バイパス)地方道路交付金事業の審査について

・(委員長)契約の新しいやり方として、VE方式による取り組みがされているので見ておいてほしい。

・(委員)現在、トンネルが施工中で、トンネル以外にも数百m工事が残っているが、平成18年度完了は出来るのか。
→(道路建設室)菅坂南トンネルは現在953mの内644mの掘削が完了しており、来年度には完了予定である。
 用地買収も完了しており、残工事も限られていることから、平成18年度には完成出来ると考えている。

・(委員)この道路の整備は必要と考えるが、路線の役割としては生活道路のイメージか。
→(道路建設室)1つは広域ネットワークとして、国道27号の代替路線としての役割で、もう一つは綾部市上林地区から東舞鶴へ買物、病院などへの利便性を向上させ、地域の活性化を支援する役割がある。

・(委員)バイパスにより冬期積雪の通行規制が改善されるのか。
→(道路建設室)現道は幅員が狭く除雪も出来ない状況であるが、バイパスが整備されれば除雪により通行が確保される。

・(委員)契約後VEによりコスト縮減が図れたのか。
→(道路建設室)ふれあい橋については、平成14年の技術基準の改定を受け、請負業者が新しい設計手法を採り入れて鉄筋の種類や量を少なくすることにより約1千万円のコスト縮減を図った。

(4)浜丹後線地方道路交付金事業の審査について

・(委員)計画変更により現道に取付ける箇所はヘアピンカーブになると思うが危険ではないか。
→(道路建設室)道路構造令を満たしており、安全性に問題はないと考えている。

・(委員)バイパス終点取付位置の変更によりいくらのコスト縮減となるのか。
→(道路建設室)約3.2億円の削減となる。

・(委員)1.5車線的道路整備とはどういうことか
→(道路建設室)昨年度、「京都府のみちづくりガイドライン」を策定し、すべての道路を2車線整備するのではなく、地域の実状に応じて視距確保、待避所等で対応する手法である。
 浜丹後線の先線も、今後こうした手法により進めていきたいと考えている。

(5)加茂駅前線街路事業の審査について

・(委員)整備することによるまちづくりを、全体的な都市計画の中でどのように考えているのか教えてほしい。
→(道路計画室)加茂町はJR加茂駅を中心として、古田地区土地区画整理事業・JR加茂駅周辺土地区画整理事業による良好なまちづくりを積極的に進めており、区画整理事業地内の道路及び駅前広場が既に完成してる。
 そのため、加茂駅前線の整備は、駅両側のまちづくりに合わせた、駅へのアクセス道路であり、都市の骨格をなす道路として良好な都市空間を形成するため、積極的に整備を進める必要があると考えている。

(6)上本町佛大線外1線街路事業の審査について

・(委員長)前回の再評価時からの変更について補足されたい。
→(園部町)平成13年5月に都市計画決定の変更をし、国道9号の道路法線の変更に伴い、事業内容が変更になった。
 前回の再評価は、上本町佛大線を対象にしていたが、今回は上本町佛大線外1線という形で再評価を受けることから、内環状線(第1、第2工区)分が追加となり、全体事業費が96億円となっている。

・(委員)上本町佛大線外1線には、3路線の道路としてそれぞれ審査を受けるものではないのか?
→(園部町)上本町佛大線、内環状線(第1工区)、内環状線(第2工区)、それぞれで事業認可を受けているが、事業を一体的に執行している関係で、上本町佛大線外1線となっている。

・(委員長)隣接する区画整理事業と内環状線(第2工区)を施行する時は、区画整理事業と合併施行等を行うのか。これらの事業が平行して実施するのであれば、効率的でコストが抑えられるようにお願いする。
→(園部町)内環状線(第2工区)と国道9号拡幅工事については、本町土地区画整理事業の地区内に入っており、一体的に整備を行う。

・(委員)幅員が16mから30mとあるが、16mの場合は他に比べて歩道が狭くなるのではないか。
→(園部町)内環状線は歩道を両側それぞれ4.5m確保しており、右折レーンの3mが必要な箇所は19mとなっている。なお、上本町佛大線は10mの歩道を確保している。

・(委員)自転車道は、設けないのか。
→(園部町)上本町佛大線の歩道内に2mの自転車通行帯を設けている。

・(委員)歩道がシンボル的に広いことは良いことだと思うが、上本町佛大線南側と内環状線(第1工区)が交差する部分は拡幅しないのか。
→(園部町)その部分は、既に改良済みとなっている。

お問い合わせ

建設交通部指導検査課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-5183

shido@pref.kyoto.lg.jp