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令和2年度第3回京都府社会教育委員会議の議事要旨

 

1 開催日時

令和3年2月24日(水)午前10時~正午

2 場所

京都産業大学むすびわざ館 3-A教室(ZoomによるWeb会議)

3 出席者

京都府社会教育委員

池辺委員、磯田委員、伊藤委員、大野委員、木原委員、黒岡委員、猿山委員、谷委員、築山委員、中川委員、樋口委員、平塚委員、村井委員 (計13名)

事務局

京都府教育委員会橋本教育長

京都府教育庁指導部 山口指導部長

石澤総務企画課長

京都府教育庁指導部社会教育課 片山課長  他12名

計16名

傍聴者

0名

4 内容

1 開会

山口指導部長挨拶

2 報告・協議           (○委員、●事務局)

 

 

① 京都府立図書館サービス計画(最終案)について(○委員、●事務局)

●説明

○入館者数と貸出数について、貸出数が20%減に留まったというのは素晴らしい。この数はネットでの貸出しを含んだ数なのか、実際に訪問されて貸出した数なのか。

●郵送貸出は2月2日から開始した。2020年度の貸出実績は来館され貸出した数を集計している。

○コロナ禍においても本をしっかり読みたいというニーズが表れており、図書館の意味があるということが分かる。さらに今後ネットサービス等の充実により、ますます図書館の活用につながるのではないか。

○とても年齢層も広く障害者もカバーしているので、サービス計画の作成も大変だったのではないか。情報通信機器の活用があらゆるところで盛り込まれている。65歳以上の高齢者の方向けの通信機器の使い方講座などは予定されているか。

●来館されればカウンターなどで説明をさせていただくが、情報機器についての説明会は実施していない。府立図書館では連続講座、図書館セミナーというものを行っており、そういったところで情報機器活用の内容も取り入れるように努力していきたい。

○若い方は早く操作できるようになるかと思う。もちろん高齢者の中でも機器の操作に長けた方はいらっしゃるが、今後は苦手と思われる方のことも考慮して取り組んでいただきたい。

○よりきめ細かく、ホームページなどでも情報機器の利用に関する案内を発信していただけたらと思う。

○障害者へのサービス充実は非常にありがたい。知り合いの大学院生に全盲の方がいるが、文献を読むとなると、色々な補助が必要となる。障害者サービスの充実に向け、テストケースとして追跡調査などを行い、具体的に何で困っているのかを明らかにする。大学生による図書館応援チーム、おそらく情報発信を考えられているかと思うが、SDDSであるとか色々な障害のある方たちの支援という観点で大学生の知恵を借りるという形のプロジェクトも考えてはどうか。

●障害者サービスについては様々な取組を行っている。一つは対面朗読サービスで、当館で本を読み聞いていただいて障害者の方の読書を支援する取組を行っている。今後も御意見を十分踏まえ、様々なサービスに取り組んでいきたい。

○65歳以上の層ではITを使える方とそうでない方の差がすごく大きい。覚えようという意識がないと技術の向上にはつながらない。高齢者の意欲を持って生活をしていかないと本当に遅れていくのではないか。

 

②京都府教育振興プラン(最終案)について

●説明

○主な目標指標について地域学校協働本部とコミュニティ・スクールの両方とも100%を目指すということであるが、特にコミュニティ・スクールなどは現状から見るとかなり大胆な目標になる。実際進めて行くとなると、地域学校協働本部とコミュニティ・スクールとの関わりが課題になってくる。また地域性などによって柔軟に対応していく必要があるかと思うが、どのように考えているか。

●地域学校協働本部を設置している各市町教育委員会への支援を継続して行っていきたい。コミュニティ・スクールについては地域学校協働本部と一体となって取り組んでいくべきだと認識している。一つには先程御紹介したNPOの支援を、令和3年度新規事業として取り組んでいく。こういった周辺の活動をしっかり支援することで目標の達成に繋げていきたい。

○高校生が地域学校協働本部に参加するというのは非常に良いことだ。三重県では、各地域の自治体・企業が高校での教育にも関与してくださっている。ただ高校生を入れるにはサポートがかなり必要である。祭り一つやるにしても地域の人たちが繋がっている結果として祭りがある。祭りを振興することが文化だというような結果だけをもって文化と思うのではなく、地域の実際の繋がりのようなものをきちんと踏まえた上で、繋げていかないとまずい。地域のすごくいい意味での多様性もあるかと思うので、そういうものをしっかりと引っ張り出して活用していただきたい。

●京都府の様々な施策を進めていく中で、地域力の再生というのは非常に重要なテーマだと認識している。これは教育委員会だけではなく知事部局の政策企画部の方でも、そういった地域の活動を支援する取組を進めているところである。一方でお祭り等の維持が非常に困難であることは課題認識として持っている。これについては知事部局の文化スポーツ部において地域の方だけで難しい場合には、外部の力・アウトソーシングの力を借りながら文化の力を継承していくというような取組を行っている。

○64ページの社会教育に関わる目標指標について、15番「子育ての悩みを気軽に相談できる人がいる保護者の割合」は分かりやすいが、14番「子育てに喜びや楽しみを感じている」とか、16番の「子どもが将来に夢を持っていると思う」 などは結構抽象的で、個人の感じ方や思いによるのではないか。もう少し具体的になればいい。また、19番「自分の夢や目標を持っている子どもの割合」を増やすことについて、自分の夢や目標を持つことは大事だと思うが、持てない子が悪いというような表現になることは良くないと思う。

●主な取組をしっかり検証していくためには、色々なデータを集める必要がある。右側のページに出典とあるが、先程ご紹介した14・15・16番については「京都府民の意識調査」からデータを持ってきている。知事部局の政策企画部が毎年、京都府民の皆様にアンケート調査を実施している。経年で調査し、なるべく設問を変えずに聞くことによって、どのように変化するのか比較できるようになっている。そのため表現を変えるのは難しい。また表現については、曖昧な表現にしておいた方がそれぞれ回答を得やすいという性質もある。19番も同様だが、文科省の「全国学力・学習状況調査」より引用しており、表現についてはご容赦いただきたい。

○地域学校協働本部やコミュニティ・スクールの関係であるが、それぞれの地域では学校との連携として子どもの健やかな成長を育みたいという思いがある。しかし、私の地域でもコミュニティ・スクールは立ち上がっていない。学校の先生と話す中で、調整役を担うコーディネーターが早く動けるような体制をつくることで、より目標達成に向けて進んでいくと感じている。

○新しい取組である「地域交響プロジェクト」について、地域の多様な主体との連携協働とあるが、多様なだけに実際連携協働していくのは非常に難しいこともあるかと思う。それぞれの取組の特徴や個性を大事にしながら進めていただきたい。

 

③令和3年度京都府社会教育関係団体補助金予算(案)・令和3年度京都府社会教育課主要事項予算(案)について

●説明

○「子どものための地域連携事業費」の中に「地域未来塾」について言及している文章がある。その説明として「学習が遅れがちな中学生等を対象とした」とあるが、地域未来塾の本来の趣旨というのは補習ではなく、子どもの貧困対策のはずである。ここは後ろの方にある 「様々な課題を抱える子ども」という表現か「学習条件の整わない中学生」に変えていただきたい。教育委員会がこういう表現をすると補習だという誤解を招く。

●地域未来塾自体も以前から取り組んでいただいており、国の補助事業の説明表現を利用しているかと思う。貧困対策を前面に出して欲しくないという意見もあり、このような表現に落ち着いている。今後、課内で検討させていただきたい。

○府教育委員会が配る文章としては良くない。補習をしなさいというニュアンスにしてはいけない。住民や子どもたちに子どもの貧困対策だというのは良くないと思うが、府教育委員会が各市町村に配る文章は、学習条件が整っていない子どものためにやるんだということをはっきりと言うべきである。学習条件が整っていない子どもで勉強ができ、上を目指せるような子どもも地域未来塾に来ると良い。

●人権教育室にいた時、この地域未来塾の立ち上げに関わっている。家庭に戻って学習する環境にない子どもたちを対象に地域住民の力をお借りして事業を進めている。「学習が遅れがちな」というところが問題かと思う。課内で検討していきたい。

○事業を行う際にはその趣旨がしっかり徹底されるように取り組んでいただきたいという強い御意見だと思うので、その背後にある子どもや保護者への説明の配慮というのは別の視点かと思う。

○「子どものための地域連携事業費」であるが、他は内訳があるのに比べ、予算額は大きい割には内訳がない。内容を見ていると、地域における学習支援・体験活動というのは色々と考えてやっていかないといけない。どの程度重点的な予算配分がなされているのか。お教えいただける範囲でお教えいただきたい。

●市町村に対する補助事業と府教育委員会で直接実施している研修会などに分けている。市町村の補助事業については約6,130万円、それ以外の経費が約190万円である。地域学校協働活動については広幅な事業が想定される中、国の方向もあって学校における働き方改革や地域における学習支援・体験活動を対象としている。

○この辺の関心のあることについては、次回以降追加の説明をいただけるようならいただきたい。

○市町村で実施される事業にかなりの予算を配分されている。三重県でも、県と市町村の関係は悪くはないが、各自治体の状況というのもある。状況を反映する必要もあるが、一方で府の考えを伝えることが大切である。府の意図を伝え、自治体の思いを聞き意見交換をしっかりとした上で一番良い形の予算執行を行っていただきたい。

 

④令和3年度社会教育を推進するために(最終案)について

●説明

○「地域社会の教育力の向上」では第一段落に子どもの話があり、第二段落に大人の学びについての記述がある。どう書いていいか分からないが、「次の世代にもそういう学ぶ喜びを伝える」というような文言が入らないか。大人が勉強するだけでなく、その勉強は子どもたちにも世代を超えて伝わるというニュアンスが入れられるのでは。

○表紙について大きな話になってしまうが、「目指す人間像」とあるが、これは京都府教育委員会としてはぜひ入れたいから入れたのだと思う。ただ「社会教育を推進するために」というパンフレットにこれが入ることには違和感がある。社会教育の自由というか生涯学習をする人たちや、成人も含めて、それぞれが学びたいように学んでいくというのが社会教育の原則だと思うので、これをど真ん中に持っていくのはどうかと思う。

○昨年までは、この目指す人間像というのは無かった。振興プランの話もあったが、最終ページの所に目指す人間像というのは図で示されているので、あえて表紙に持ってくる必要はないかなと、今の話で感じた。御検討いただきたい。

●検討させていただく。

 

(3)協議

  令和3年度の社会教育事業について

●説明

○なかなか課題に対応しているのは難しいと思うが、一方で公的な活動がない中で、民間のキャンプ場はすごく盛り上がっている。子どもたちも通常の学校などがある手前、こうした活動がないことに対し、学校はあるのに何でできないのというような御意見を保護者を含めていただく機会が増えている。

全面中止というよりは小規模になってもグループのサイズ調整やプログラムの変更により、1回でも2回でもやるというチャレンジをしていただけると嬉しい。スキーなどでも平日の昼間ですら人で賑わっている。皆さん他府県で楽しんでおられるので、是非京都で色々な配慮をしながらでもチャレンジをすることを目指していただきたい。

私もNPOを運営している。予算をつけて非営利組織を応援するとあるが、実際こちらから学校に持っていくと通らないことが多い。予算とは関係なく、どういう風に応援してくれるのかが明確になってくると、地域交響プロジェクトにエントリーしたけどできなかったということにはならなくて済むのではないか。活用の説明会なり行っていただけると嬉しい。

○本日午後から地域でスマホとパソコン教室を受けたい方を募集して実施する予定をしていたが、緊急事態宣言発令中ということで残念ながら公民館主催のため中止ということになった。今この場所は公ではなく民間であり、色々なことを企画し、感染予防対策をして実施している。公のものは結構中止になったりしているが、小学校や子どもたちの毎日活動はOKとなる。何か計画しても結構ストップがかかるということがあるので、色々な条件をつけてでも実施できるようになれば良い。

地域交響プロジェクトで 子育てを強化ということで取組もしているが企画したことを小学校や中学校と連携し、チラシなどで数多くの子どもたちに広報したいことであっても、保護者や地域の方に行き渡らないということもある。地域交響プロジェクトを活用した取組数を増やすと伺い、すごく期待をしている。

○PTA・地域など色々な役をやっているが、ことごとく中止になり、当たっている方のやる気をすごく削いでしまっている。集まれないのは仕方がないが、町内会などは何の行事もない、会議もないとなり、中には楽で良かったという方もいるものの、お金だけ払って何もないならもう町内会を抜けるという方が増えてしまった。地域予算が減り、そうした意味でも悪循環だ。PTAも地域も人とのつながりが非常に大事で、今日も先生たちにお目にかかりたかった。こうして体制が整って会議ができるならまだいいが、なかなか地域全体でというのは難しい。マスクをはずして挨拶すると文句を言われる方がいるなど何をするにも難しいとは思うが、全く中止するのではなく、規模縮小や対策をして実施していただきたい。私の地域は13学区あり、他の地域は全部中止になったが、私の地域は防災訓練だけ感染対策をして行った。それでも意識の高い方は参加されるので少しずつ行えればよいのではないか。

○高校では今年の行事の実施については、随分考えて、文化祭・体育祭も規模縮小しながら取り組んだが、やはりやったらやっただけのことはある。子どもたちは例年と違う形であっても 集団で取り組むことの良さや楽しさというものを実感してくれて、無理して行ってよかったなあと実感を持った一年だった。

やみくもに感染を恐れるのではなく、何とか実施できる形を模索する。公共機関なので色々と保護者の御意見もいただき、否定的な御意見も当然あるが、それでもやはりやれることに尻込みしないで、石橋叩いて渡らないではなく、積極的に学校の経営活動を守っていきたい。

○今年はコロナもあり前半の研修会等も色々なくなって大変だったかと思うが、後半になり YouTubeやオンライン開催が他の場所でもメジャーになってきた。今後、コロナが収まってきたら対面での開催が増えてくるかと思うが、オンライン開催とのハイブリッドでやっていただくと時間的な制約や場所的な制約もなく、参加できる方は多くなると思うので、そういう取組もしていただきたい。

○コロナということで嫌が上にもZoomであるとか、Web 会議になってきた。こういう状況になったので学校現場でもICTがかなり急速に導入された。今後は対面で会うのもいいが、時間の制約などもあるのでZoomによるWeb会議も取り入れさらに充実をさせていただきたい。今回も少しトラブルもあり、私自身もパソコンに不都合があって途中から参加となり申し訳なかった。Zoomにも色々な活用方法や違った新鮮さもあるかと思う。今後また社会教育課や教育委員会が思案しつつ活用できれば良い。

○皆さんのお話を聞くと新しい取組をされていると感じる。やはり教育や学習に関する意識というのは変えていかないといけない。どうしてもコロナ前の対面等が全て良く、コロナが終わったら戻すみたいな意識がどこかにある。 インターネットの良さを感じつつも戻すという意識が多くの人達にあるのではないか。ネットで大人数をつなぐだけでなく、ネットの中でグループに分かれ共同活動して、成果を皆で共有するいうような形もあるので、ちょっとこれまでと違う学習スタイルのイメージ共有を皆でできれば新しい取組となるのではないか。

○たくさん今の状況を乗り越えていくヒントがいただけた。このように多様な意見が出るような研修機会を持っていただけると良い。

 

(4)閉会

    山口指導部長 閉会挨拶

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

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