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京都府総合計画詳細版【基本計画】(音声読み上げ15)について

13.魅力ある観光

20年後に実現したい姿

一人一人のニーズに合致した満足度の高い観光が実現

  • 「モノからコトへ(消費から体験へ)」、更には「今だけ・ここだけ体験」など、世界最先端の観光時流を的確に捉え、世界有数の体験型観光のモデルになるとともに、外国人を含めた京都市内を訪れる観光客に、府域の観光情報が適切に伝わり、「京都市+府域+近隣府県」という周遊・滞在型観光が、京都府観光の定番として定着しています。

観光を入り口とした地域経済の活性化と京都産業全体の好循環が創出

  • 観光客にとって魅力的な観光コンテンツが次々に創出され、地域で活躍する小規模な観光事業者やガイドも含め、観光産業が若者にとって人気の業界であり続けているとともに、観光産業の発展が、地域の経済・雇用・文化・環境など様々な分野の好循環を生み出しています。

観光と地域社会との共生

  • 京都の生活文化自体が観光のキラーコンテンツとなるような「訪れてよし」の京都の魅力の創造と、観光による渋滞の抑制、環境への配慮など、地域社会と観光の共生により、暮らしやすい「住んでよし」の環境がつくられ、サスティナビリティ(持続可能性)が高く観光客・住民双方の満足度が向上しています。

現状分析・課題

  • 平成30年(2018年)の観光入込客数は約8,505万人と過去4番目、京都市域を除いた観光入込客数は約3,230万人と、全体に占める割合は約38%であり、府域への周遊に至っていない状況です。
  • 平成30年(2018年)の観光消費額は約1兆3,701億円となり、6年連続で過去最高を更新したものの、京都市域を除いた観光消費額は約619億円と、全体に占める割合は約5%に止まっています。(一人当たり単価は、府域は1,917円と京都市域(24,800円)の10分の1以下)
  • 平成30年(2018年)の観光入込客のうち、宿泊の傾向を見ると、京都市域を訪れる観光客のうち、約30%が宿泊客であるのに対し、府域への観光客のうち、宿泊客は約6%となっており、大半は日帰り客が占めています。
  • 外国人宿泊客は東日本大震災が発生した平成23年(2011年)は529,116人でしたが、全国的な外国人観光客数の増加に伴い、平成30年(2018年)には約9倍の4,594,862人に急増しています。そのうち約98%は京都市域で宿泊しており、府域で宿泊する外国人観光客は全体の約2%に止まっています。
  • 観光関連産業は繁忙期・閑散期の波が大きく、他産業と比べて正規雇用率が低い(約20%)特徴があり、安定的な人材確保のための正規雇用の拡大が課題となっています。

4年間の対応方向・具体方策

「京都観光交流圏」における周遊・滞在型観光を進めます。

1.「ビッグデータ活用・京都観光交流圏周遊プロジェクト(以下「観光プロジェクト」という。)」を創設し、「京都市+府域+近隣府県」で相互に人が行きかう観光交流により、観光客の府全域への分散・周遊を促し、地域社会と観光とが共生できる社会づくりを進めます。(重点・新規方策)

2.「京の七夕」、「京都・花灯路(はなとうろ)」等の認知度の高いイベントの府域開催や、ナイトカルチャーの創出等、府域への広域周遊を促進します。

3.京都市、(公社)京都市観光協会との連携による、寺社、自然、美術館・博物館、動物園・植物園など、同じテーマで、京都市と府域が持つ異なる魅力を組み合わせた旅行商品造成やプロモーションを展開します。

4.2020年NHK大河ドラマ「麒麟がくる」推進協議会をはじめ、大丹波(だいたんば)連携推進協議会、関係機関等との連携による広域的なプロモーションや観光地域づくりの展開により、府域観光の魅力を発信します。

5.京都総合観光案内所(京なび)、京都府観光案内所・東京(TIC TOKYO)及び府内の観光案内所等との広域ネットワークにより、情報発信を強化します。

6.鉄道事業者や兵庫県と連携した「近畿のキタだよ、北近畿キャンペーン」の展開や、鳥取県・兵庫県と連携した山陰海岸ジオパークでの英語表記付き観光案内板や休憩施設の整備による観光客の受入体制の強化など、府県を越えた広域連携により魅力を発信します。

7.山城地域に隣接する府県や交通事業者等との連携による広域エリアの魅力を発信します。

観光関連産業を支える人材を確保・育成します。

8.「観光プロジェクト」を創設し、観光関連企業や行政、大学が参画する「京都ビッグデータ活用プラットフォーム」から提供されるデータの活用や、大学連携によるスキルアップセミナーの実施等により、新たな観光需要に対応できる高い経営マネジメント力を有する高度観光人材を育成します。(重点・新規方策)

9.一定の語学力や京都府観光の専門知識を有するなど、外国人観光客等の多様なニーズに対応できる有償ガイドの育成や、中学生や高校生等がボランティアガイドとして活躍できるよう支援します。

文化資源を生かした地域振興と新しい文化の創出により、持続的な発展につなげます。

10.国宝等文化財建造物の保存修理現場の特別公開と府域の観光コンテンツを組み合わせた観光ツアーの造成や、丹後・山城郷土資料館、京都文化博物館、京都府立植物園、美術館などを観光拠点施設として活用する「カルチャーツーリズム」や「アートツーリズム」の普及を進めるとともに、地域の歴史伝統文化から着想したデジタルアートの展示等を実施します。

11.料理人同士の交流・学び合いや、京野菜など地元の食材を活用したガストロノミーツーリズムの普及を進めます。

12.古くからの地域の人々と外部の様々な専門知識を持った事業者等が一体となって、保存・活用価値の高い歴史的資源(伝統的建造物・古民家等)を核とした宿泊施設群を整備します。

観光を入り口にした多様な交流により、産業と地域を振興します。

13.大学や企業と連携した国際MICE(マイス)施設などの基盤整備や既存施設の活用促進による、府域へのMICE(マイス)の誘致を促進するとともに、こうした学会等大規模なものだけでなく、「ミニMICE(マイス)誘致促進プロジェクト」として、会議や招聘旅行等小規模なものや、農家民宿の活用等地域資源を活用した多様なMICE(マイス)を京都府域へ誘致します。(重点・新規方策)

14.工場や伝統工房、野菜の収穫等農業・農山漁村体験、アウトドアスポーツ等、多様な地域資源を観光に活用することで交流を活性化し、産業振興につなげます。

15.海外企業視察の誘致、受入れ及び調整を一体的に行う共通窓口の設置と、確実にビジネスマッチングにつなげる拠点を創設します。

観光を支える宿泊施設等の基盤整備を進めます。

16.「観光プロジェクト」を創設し、観光関連事業者でのキャッシュレス・モバイル電子決済環境の導入を支援します。(重点・新規方策)

17.高級ホテル、オーベルジュ、古民家等歴史的資源を活用した宿泊施設など、地域の状況に応じた立地を促進するとともに、既存施設の改修を支援します。

18.農山漁村が有する地域資源を活用した魅力ある観光コンテンツを磨き上げ、地域丸ごと滞在施設化するなど、「農泊」を特徴的なコミュニティビジネスとして展開します。

19.いわゆる民泊(住宅宿泊事業の届出施設・簡易宿所)の指導又は助言を強化するとともに、小規模な宿泊施設と地域の観光資源との連携を強化します。

20.関西国際空港・伊丹空港、京都駅、京都舞鶴港、その他関西地域の交通の拠点と、府域の主要な観光地とを結ぶ交通基盤の整備や、交通系ICカードの導入促進など、観光客にとって利便性の高い交通環境を整備します。

21.国内外から全ての観光客が安心して快適に滞在でき、高い満足度が得られるよう、ユニバーサルデザインに対応した環境を整備します。

22.宿泊施設や交通機関での災害情報や観光関連施設情報の周知・案内を徹底します。

23.外国人観光客が安心して受診できる医療施設等の情報提供や、多言語対応等の医療環境を整備します。

24.観光地を自転車で巡ることができるよう誘導ラインの整備のほか、近隣府県とも連携したより広域的な自転車道整備、交通事業者と連携したサイクルトレインの実施などにより、サイクルツーリズムの普及を進めます。

マーケティングに基づく誘客活動を進めます。

25.「観光プロジェクト」を創設し、観光関連ビッグデータや公的統計、民間調査等を総合的に調査・分析するとともに、明確なターゲティングとニーズ把握の下、DMO等と連携した国内外へのプロモーションを強化します。(重点・新規方策)

26.「欧米豪市場」について新たに重点市場を選定し、関西直行便が就航している市場への集中的プロモーションなど、費用対効果の高いアプローチを実施するとともに、ラグジュアリー層へのPRを広域連携ネットワークにより展開します。

27.SNSやWeb広告等のデジタル媒体を活用し、「旅マエ」・「旅ナカ」・「旅アト」の旅行シーン別のアプローチを強化します。

(注)観光施策として重要な「もうひとつの京都」の取組については、別途「20.もうひとつの京都の推進と地域連携」の中で記載しています。

 

基本計画(音声読み上げ16)に続く

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