丹後広域振興局

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第1回集中ディスカッション [丹後活動プラン]

日時:平成16年7月21日(水曜)午後1時30分から
場所:ホテル北野屋(宮津市文珠)

意見の概要(観光・レクリエーション分野)

丹後の新たな魅力を引き出そう

  1. 旅館も冬場は、カニに頼っているが、カニがダメになったときどうなるのか大きな不安がある。カニに変わる次のテーマを探し、数年前から地元の若者と夕日をテーマにしようということで、ベンチの設置、ポストカードの製作、毎週地元の海岸の清掃など、きれいな夕日を見れるようにしようと地味な活動を続けている。また、全国でも夕日にこだわった旅館でネットワークをつくり、サミットの開催、新聞の発行等を行っている。
  2. 7、8年前、古代の丘の跡で、丹後の自然を利用した「音」のコンサートを実施した。今は途絶えているが、総予算200万円程度だったが、イギリス、オランダ等海外からも有名な方を旅費だけでボランティアで来て頂いた。世界に発信ということで、CDも出しいろいろな取組をしてきているが、このようなイベントへの支援も必要である。
  3. 伊根町に来られたお客さんに、景色見て後はおしまい、2日間もいるとすることがないと言われる。休むところもなければ、ゆっくりするところがない。
  4. 地元の人の意識も変えていかないといけないのではないか。自分が食べていければそれでいいとか、外からの車が増えて困るという人もいる。
  5. シー カヤックで、伊根湾を回ると海と同じ目線で、いつもの風景が初めて見る景色となり、素晴らしい。カヤック巡りのようなものが出来ないか。また、浮桟橋をつくったが、ヨットなどが係留することがある。各地の人と話をし、海の駅みたいのものを、全国の各ポイントに作っていってはどうかと考えている。
  6. この地域の個性が見えない。選ばれない場所ではないか。日本の旅館は、5分いたらやることがないのが現状。いる時間をどう楽しむか。散歩する場所もない。ゆっくり休んだり涼んだりお話をする場所、仕組みづくりが必要。
  7. ここには、日本という文化を築いた、古代文化の通り道があったように思わせるものがある。リーディングというか何か学べる、勉強できるそういう場所づくりがポイント。自分の土地を離れた自分の土地にはない非日常性が欲しい。
  8. 高齢者が増えていく中で、丹後に来て何をするか、海水浴というわけにはいかないし、何をするのかというのが見えにくい。
  9. 材料はたくさんあることを強く意識して、安売りはしないこと。お金を使って、その見返りがあるということが重要。
  10. 丹後には豊かな風土がある。この約10年間の動きの中で徐々にではあるが、変わってきている。いろいろな所と交流を行い、上手に点と点を繋ぐことが大切で、個々のものをネットワークし、イノベーションすること。府の施設なども、活用の仕方は皆さんに任せ、自由度を高める。道一本のつけ方にしても、みんなで考えていくなど、徹底的に遊ぶことが必要。
  11. 海上から溝尻の舟屋を初めて見た。知らない人の方が多いのではないか。海から見ると、景色が全く違う。夕日の美しさなど宮津についても知らないことがあった。
  12. 丹後には海と美味しいものはあるが、遊ぶ所がない。今の時代は、特効薬を求める傾向が有るのではないか。若い人達が丹後をみるとき、どう思うかということも重要。非常に極論になるが、丹後を「特区化」して、例えば、丹後半島の右側で、ラスベガスのような賭博場を設けるとかが必要で、長期的に改善策を色々考えても果たして本当に良くなっていくのか疑問。
  13. 都会の人は田舎らしさ、非日常を求めている。人が作ったものではないものとのふれあいが大切ではないか。廃村の畑の跡、石垣などの景色も、かつて人が暮らしていたのだと感慨があり、心休まるいい観光になる。
  14. 丹後は色々と遺跡があるが、中国との歴史の関係では表日本だとも言える。歴史的なものは、調べて学んでという方の観光に使えるのではないか。
  15. 現在、冬季に行われている宮津の寒中テンコロ舟という20年続いているイベントがあるが、夏は逆さ向きにしてコロテン舟として、春と秋には帆を張るとかして、一年を通じて有効活用してはどうか。

農林水産業との連携を強めよう

  1. カニ殻を活用し、農業の肥料とし、安心・安全な作物をお客さんに提供している。最初の仕掛は大変であったが、農家の方の協力も頂いて、うまく回っている。
  2. 農林水産業が一体となることが重要。個人的にも天橋立の運河で水上マーケットが出来ないか考えている。輪島の朝市とか観光とリンクさせての取組が必要。
  3. フランスの田舎の民宿、レストランは、実は地元の人ではなく、パリでサラリーマンしていて農村の面白さを知り、経営している人が多い。
  4. 農業や漁業を考えずに観光はない。地域でとれた野菜や魚をどうしたら旅館やホテルで使ってもらえるか、真剣に考える時期である。
  5. 今後はゾーン、エリアの戦いでもあるので、有機野菜を中心とした農業との関わりが重要。丹後の米や有機野菜、自然食を宿泊施設で提供するなど丹後の食材を活用し、もっとPRしていくことも必要。
  6. 高知県の馬路村は、人口1,272人であるが、ゆずで約29億円の売上げがあり、昨年視察が334団体6,170人訪れ、1軒しかない宿泊施設は、売上げ2億円を計上した。独自のやり方で非常に頑張っているが、もてなしの心、人々の暖かさというものが根底にあり、それが一番大切ではないか。

地域を住みやすく、美しく、魅力的にしよう

  1. 愛知県のある町に行ったとき、観光カリスマ百選の人の話を聞いた。その中で、もともと地域にあるものを大切にしないと全国同じになってしまうということであった。地域の暮らしぶりや歴史などあるものを大切にしていく必要がある。
  2. 売れればいいのではなく、住んでいる住民が美しくし、住んでいたいと思う地域をつくる。そうすれば、外からも来ていただける。地域の歴史文化をみんなが知り、自分たちが誇りをもつことも必要。
  3. 海を見るだけでは5分で終る、1時間お寺にいていただける工夫をしている。花をつくり、お話をするなど簡単なエネルギーと知恵でできる。
  4. 丹後は広いが、自分たちで慌てずに、あたたかい血の通ったものを、だんだんとつくっていくことが必要。あらゆるところが自分の良いものを掘り起こして、それを行政にも補助していただきながら、やはり自分たち自身で取り組むことが大切。
  5. 民宿も60代~70代の女性がやっておられるが、現在後継者がいないことが心配である。もっと色々なことをして、若い人が住みたくなるような町にしたい。
  6. 看板が多すぎて、街並み、景観が良くない。例えば、市町が規制して統一看板にする、看板に標示してもらうには、お金はかかるが、グレードが上がるということになり、景観もよくなるのではないか。
  7. 21世紀は美しいもの、美意識の感覚が重要。フランス人のシェフが、何故これだけ美しい風景の中で電柱が多いのかと言っていた。観光地は「美」を売るところ。田舎こそ看板を条例等で規制するとか、出したい人は税金をかけて還元するとかシステムが必要。
  8. 都会からは都会と同じ物を求めてやってくるのではなくて、田舎らしさ、その土地の生活、人との触れあい、非日常性を求めてやってくる。

丹後のイメージを強力にアピールしよう

  1. 丹後には、大きな点はあるが、つながっていない。コーディネートすることが必要。
  2. 地域のアイデンティティがないのか、地域のこと、地域の良さを来訪者に温かく話し、受け入れる雰囲気がないのではないか。全体としての戦略がないように感じる。
  3. 観光地としてのイメージづくりが大切。何をテーマにするか。施設を建てるのではなく、身近に素材は一杯ある。しかし丹後は宝がありすぎて、イメージが絞れるかということもある。
  4. 丹後はいっぱい宝があるので一つのイメージに絞るのは難しいが、分かりやすい、誰もが行きたくなるような具体的なイメージを作ることも必要。東からは天橋立、西からは久美浜が丹後の入口として、歴史と文化が数多くある中で、一つの箱庭をつくり、いろんなルートから協力しあっていくことが必要。
  5. 簡単に、お金をかけずにできることで、名前を付けることはどうか。「天橋立」は、全国的に有名、「股のぞき」もユニークなネーミング。東京では、全ての坂に名前が付けられている。名前を聞くといろんな想いが巡る。愛情も表れる。いろんな所、いろんな場所にいいネーミングをしていってはどうか。丹後一円を運行させるボンネットバスは、「丹後王国浪漫す号」と名付け、天橋立の桟橋に昔の小さな灯台のようなものをつくり、「とうみょうだい」と名付けた。
  6. 丹後ちりめんを使って、ブルーとか強烈な作品をつくって、どこの旅館に行っても1枚はあるとか、非常に強烈なイメージを作ったらいいのではないか。
  7. 「丹後」のホームページを全て検索してみたが、全部面白くない。きちっとした情報提供をすることが必要。
  8. インターネットを見て丹後に来る人は非常に少ない。情報がきっちりと提供できていない。

丹後から観光プロフェッショナルを育成しよう

  1. 丹後には、あじわいの郷、海洋センター、海洋高校もある。学科を作ったり、夏季の講習をするなど、観光産業の若世代からの教育を行い、それを日本のオピニオンリーダー的に丹後から発信し、全国からこの地を目指してくるようなことはできないか。
  2. いろんな大学がオープンカレッジでここで観光を学び単位が取れる、競争し研究し合えるそんな拠点ができて、学生達がもっと丹後へ来るというようなことができないか。
  3. 京都市内とか京都とリンクしたような大学のサテライトが是非もっとたくさんできて、こちらに住む我々もそういうところへ行って勉強させていただける場所があった方がいい。

交通利便性と観光地としての性格を考えよう

  1. 関東方面の人には、特に遠さを感じるようで、交通アクセスを良くすることが必要。出雲との違いは、関東圏と飛行便でつながれているかということにある。但馬空港を活用した関東圏とのアクセス強化、新幹線等とのアクセス強化、京都縦貫自動車道の整備等を検討すべき。
  2. 都会から丹後に来た人がぽつんと駅に降りてからどうするんだといった時、交通網がリンクしていないと滞在型にはなっていかないので、こうしたことも大きな問題。
  3. リゾートという点では近いと面白くない。やっと来たっていうこともむしろ非常に重要。
  4. 遠いことは、不利益だとは思っていない。することが何もないということもいいのではないか。
  5. 高速道路のないエリアというのも特色として出せるのではないか。

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