丹後広域振興局

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第4回集中ディスカッション [丹後活動プラン]

日時:平成16年11月14日(日曜)午後1時30分から
場所:アグリセンター大宮(京丹後市大宮町)

意見の概要(生活・まちづくり分野)

丹後のベースとしての自然、環境を生かしていこう

  1. 昔は、山、田、海、自然すべてを大切にしてきた。自然の中に人が入って、自然が成長していく仕事をしてきた。今は荒れ放題で、自然にもっと手を加えていくことが必要。植林すれば下草刈りが必要。
  2. 丹後は貴重な自然があり丹後の地場産業が成り立っていると思う。一度は都会に出るが静かなところが恋しくなる時が来ると思う。ふるさとである丹後が静かで自然の豊かな居場所であってほしい。
  3. 丹後のブナ林は大切、しかし地域の人には関心が無い。住んでいる人はごく当たり前に思っている。地域全体のこととして考えられるように、情報をしっかり伝えていくことが必要。
  4. 2000リットルの使用済みの天ぷら油から1800リットルのディーゼル燃料が精製できる。軽油代わりにできないか、一つの村だけでなく丹後地域全体の取り組みにならないか考えている。丹後は環境があっての観光であるとの思いで活動している。
  5. 子ども達のスキー教室や体験の送迎バス費用の資金集めのためにリサイクル、資源ゴミの回収を初めて行った。資金集めの手段であるが、環境学習にも役立てたい。小さいときからの環境教育は必要、天ぷら油も回収している。
  6. 丹後では空や星がきれいだが、足元は不法投棄で汚い。不法投棄をなくす運動はボランティア、住民の府民運動としてもっと発展させるべき。一人一役運動。台風でゴミだらけの竹野川の掃除は住民協力ですべき。丹後を守るためには住民の力がなくてはならない。3人いればボランティアができる。これが「丹後は今日も活動している」という証になる。
  7. 海、里、山のある丹後はすばらしい。20年間都会で暮らし、丹後に戻ってきて、この田舎、四季がはっきりした丹後の良さがわかった。カキやカニなど四季の食べ物を都会からわざわざ食べに来る。丹後の人はそれが十分わかっていない。山があって、海があって当たりまえ。不法投棄も行政に何とかしろと訴えるだけ。自分たちの地域の地域ことは自分たちで解決することが必要。

それぞれの世代の問題に取り組んでいこう

  1. 地域に貢献できる子どもを育てることが大切。丹後にとって貴重な青少年を一人ひとり大切に育てることが必要。中卒後、高卒後教育が切れてしまうので不安、学力競争力が弱い、家庭のしつけが甘い、高校卒業後の生活不安がある。
  2. 素晴らしい教育なのに子ども達が悪くなるのは行政側だけの企画だから。地域や民間の意見を採り入れて地域ニーズにあったものにしていく必要がある。体験学習も大人が作り上げたもの、子どもの視点が必要。また、北部でも高校や先生が選ばれる仕組みが必要。通学の交通手段も必要。
  3. 合併後、子ども達のスキー教室や体験のための送迎バス費用も支援がなくなった。このため資金集めのためにゴミを回収している。
  4. ボランティア活動は、総合学習で学ぶと思うが不十分。
  5. 少子高齢化、情報化などを背景に、子どもを取り巻く環境は、不審者の増加や薬物問題等、かつてない状況にある。地域の連合婦人会として、子育てを終えた自分達が頑張っている。
  6. 求職相談窓口に行っても母子家庭だというだけで土俵に上がれない。実態をもっと聞いてほしいという声がある。母子家庭への行政の支援が必要。
  7. 公立保育所では、土曜日午後の保育がないので、子育てをする親は困っている。施設では夜間の子どものショートステイも実施している。
  8. 24時間対応の訪問介護事業者は丹後にはまだない。早朝・夜間のサービスを実施し、24時間対応に向けて努力している。病院では在宅に向けてのリハビリが困難なことから、リハビリ目的型のデイサービスをショッピングセンター駐車場内の建物で実施している。また、病院への送迎の介護タクシーの実現を目指している。
  9. 高齢者は一人で質素なものを食べている。行政に高齢者のための配食サービスがあるが、他に作ってもらえる人や自分で作れる人は対象にならない。高齢者の要望は、月に3、4回くらいは栄養バランスのある食事をしたいということ。行政はこの要望にも応えられていない。
  10. 一人暮らしの高齢者は、田舎での買物が難しい。買物ができるデイサービスが人気。家族が働きに出た昼間が大変で、フォローが必要。行政はどう考えているのかと思う。息子夫婦が働きに出た後の昼飯を配食してほしいという要望もある。
  11. 高齢者は同じ元気といっても80才と60才では異なる。80才の老人は元気でも食事の準備は十分にできない。
  12. 配食では500円の食事を利用しても900円の食事を利用しても、6割を市が負担し4割が自己負担になる。金額にかかわらず、6対4というのはおかしい。補助額を定額にするともっと多くの人にサービスが提供できる。
  13. 高齢者は陸の孤島で生活している。金融機関、日用品店などが地域からなくなり、スーパーが街の中心にあるだけ。交通機関がなく歩くしかない。80歳を越える高齢者は動きがとれないので、どうして生活しておられるのかわからない。行政の計画には高齢者の社会参加とあるが、参加などできていない。ボランティアで行政と現実の隙間にいる高齢者を助ける活動をしている。
  14. 高齢者を家に閉じこめないようにする取り組みを行っている。農地に連れ出して張りあいを持ってもらう。健康長寿のための高齢者対策である。

丹後の様々な活動を育てていこう

  1. 伝えよう郷土の食文化と題して、子ども達や老人会向けに年中行事になっている料理会を行った。正月の煮しめ、祭の料理、老人会では家庭の味として地域に伝わる巻寿司や茶碗蒸し料理を作り、着物の行事も取り組んだ。
  2. 丹後の食文化を日本中に、世界中に広めたい。
  3. 丹後ちりめんの衰退は大きい。小さい頃は機織りの音が聞こえていたが、今は聞こえない。着物教室もあまりなく、若い人は感心がない。
  4. ちりめんは丹後だけのもので、大切なものだから知識のある人の説明が聞きたい。自分も含めて若い人は知る機会もなく、よくわかっていない。授業の中でももっと教えてほしい。そうすれば関心のある人が出てきて復活するかもしれない。
  5. 丹後に戻ってくる人は自然が多く静かで騒がしくないところが良いと言う。特産物に関係した職業が増えて就職できるようになったら、ずっと住み続ける人が増えると思う。しかし地域の特産物がどんなものかわからないと関心がもてない。それがわかる講座等があればいいと思う。
  6. 子ども達が大人になって、丹後に2割程度しか定着しないことについて、友人達と話すと、やはり大学は都会にあるし、コンビニも多く便利さに引かれてずっと暮らしてしまう。一方、丹後に戻りたい人は、静かな丹後が良いと考える人だと思う。静かな丹後と便利な都会、このギャップは大きい。また、就職については丹後はもっとアピールして若い人が戻ってこられる職場をつくってほしい。
  7. 高速道路やバイパス道は騒がしくなるので整備するばかりが良いとは限らない。自然を守りながら発展する方向について考えていく必要がある。
  8. 経済面では、良いまちづくりをして地域の皆さんの生活が潤うことが大切。大人が楽しく暮らせるところが良い。丹後には多くの古墳があり、かつて本当に丹後王国があったのではと思えるほど良いところである。よそ者の立場で見ると素晴らしいものが沢山あるのがよくわかる。
  9. 無いところから生み出す力が丹後にはある。いろんなものを生み出していく苦労や、自分で考えて、生きている達成感を感じた。何にでも打ち勝てるように思った。
  10. 何でも行政にお願いせず、自分の出来ることをする。どうしても出来ないことを行政にお願いするという区別が大切。これは地域づくりの基本である。
  11. 丹後は半島一つ。丹後を出てもまた住んでしまう魅力がある。京丹後市と宮津・与謝一体で考えたらよい。大学を出て帰ってきた技術を持っている人がたくさんいる。知識人も多い。シンクタンクを丹後全体の中から作り上げていくことが必要。

地域コミュニティを見直し、機能を高めよう

  1. 地域でスポーツ活動を中心に取り組んできたが、さらに農業のクラブ、絵画、華道、囲碁などの文化行事も地域の人が先生となって取り組んでいる。子ども達が地域を知ることが大切。体験を通じて地域に興味のある子どもが育つ。子どもを育てるいろんな活動が必要。行政に用意してもらっても参加者が少ない。子ども達を含めて企画し、活動出来ると良い。
  2. 消防団員が減少傾向にあり、自主防災組織が地域に必要。消防団と連携して自主防災の組織化をすると良い。女性消防団員も必要でも全国大会で優秀な成績をおさめているところでは地域との連携が取れている。PTAや家庭とのつながりが強化され消防団の取組みがしやすくなる。
  3. 昔は地域コミュニティがあって、コミュニケーションがあり、いろんなことを知っていた。今はそれがなくなり地区の高齢者の状況もわからない。田舎なのに都会化し、自治会長も輪番制、地域は崩壊している。行政は広域化しても地域コミュニティがしっかりしていれば大丈夫。地域づくりのためにはコミュニティが大切なのになくなってきている。
  4. 台風の際、被災者のために整体師を呼んだが、みんなが忙しくて対象者を連れて来られず、区長さんが送迎され治療を受けることができた。行政はパートナーシップと言っているが、具体策を作る必要がある。
  5. 台風の際に、人口透析の老人を緊急に与謝の海病院に運んだ。また断水で水をトイレや台所に運ぶ必要があったが、これには近所のコミュニティの力が必要だった。
  6. 「丹後は一つ」として全国発信出来る何かを作る必要がある。
  7. 豊かなまちづくりのために必要なことは、地域の連帯感・絆を取り戻すこと。地域の母親が集まって婦人会や地区の人にしてもらいたいことを考えればよい。婦人会もその要望にいつでも応じられるように整えておくことが大切。
  8. 地域として一体感が感じられない。町ごとに別々の取り組みがされている。旧町単位でなく、地域住民が全員で動かなくてはいけない。
  9. 教育、独居高齢者の問題も地域全体のことにして考える必要がある。情報を公開して、地域住民の意識を高め、一体化して取り組めば解決できるし、みんなで何かをすることでコミュニケーションができ、いろんなことが学べると思う。
  10. まちづくりのために、消防団と郵便局、社協と連携の取り組みをしている。他の団体との連携によるまちおこしが大切。そのためには地域のみんなが付いていくようなリーダーづくりが必要。多くのボランテイアがいる中でリーダーが各集落で力を発揮してこそ地域はまとまる。
  11. 体力のある高齢者をたくさん地域づくりに参加してもらい、丹後を一つにすることを考えることが必要。自然も人も資源、十分活用すること。
  12. JA支店の廃止施設を利用して、常吉百貨店を経営している。地域の140世帯のために活動している。地域の人に自分で作った野菜を持ってきてもらい、店の他の商品を買って帰ってもらう仕組みを考えている。お金の地域内での循環である。

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