山城広域振興局

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感染症を予防するために

  • 家庭における感染症予防
  • 施設における感染症予防

家庭における感染症予防


「微生物」は細菌やウイルスのようにごく小さな生物で、人の体、自然環境中、動物、飲食物などいたるところに存在しています。
人の体では、皮膚表面や鼻から気管・肺などの呼吸器、口から胃腸など消化管、性器に多く生存し、ほとんどは、人の体に害をおよぼすことなく共存しており、これを「常在菌」といいます。常在菌は、どちらかといえば、病気を起こす微生物から人の体を守ってくれています。
一方、種類は少ないですが、人の体内(又は皮膚表面)で増殖し、病気を起こす微生物があります。これを「病原体」といい、感染症の原因となります。
感染症を防ぐには、「病原体が体内に進入する感染経路を断ち切る」こと、「体内に進入しても病気を起こすまでに増殖させない」ことが主な対策です。

病原体の感染経路

病原体が人の体に入る道筋を感染経路といいます。
感染経路は、病原体の種類によって異なっています。
また、インフルエンザのように「飛沫感染」が主な感染経路であっても、「空気感染」や「経口感染」もおこすように複数の感染経路をもつことがあります。  

 

  病原体の侵入経路 感染症の例 
経口感染  口から (手から口、飲食品から口)    O157、赤痢、ノロウイルス胃腸炎
接触感染 皮膚や粘膜の接触から 伝染性膿痂疹(とびひ)、頭じらみ、疥癬 
飛沫感染 くしゃみや会話の時のしぶきから インフルエンザ、風しん、おたふく風邪
空気感染 空気中から   結核、麻しん、水痘
血液感染 血液から (セックス、麻薬の回しうちの注射針) B型肝炎、C型肝炎、HIV

 

 

 

家庭で、注意したい感染経路は「経口感染」

飛沫感染するものでも、咳をする時には口をおさえたりすれば、手に菌が付着します。これが、手からドアノブ、テーブルなど部屋中のあちらこちらに付着し、そこを触った家族の手から口へ運ばれて、感染していきます。
経口感染が主な感染経路である腸管系の感染症の場合も、排便後、目に見えない病原体が手に付いて同様にして広がっていきます。
これを二次感染(家族で感染を広げた場合を家庭内感染)といいます。
感染症にかかっていることがわかった時は、家族に感染を広げないためにも、二次感染予防の手だてがとても大切になります。

経口感染を防ぐには、何よりもまず、「手洗い」

人の皮膚はとても強く、菌は皮膚表面にくっついているだけです。 これを手洗いで洗い落とすことで、経口感染の経路を断つことができます。
手洗いでは、菌の数をゼロにすることはできませんが、菌の量を減らすことで、体内に入る菌の量を減らして発症を防ぎます。
指と指の間、親指の付け根は病原体がたまりやすいところです。
左右の指を組み合わせてこするとよく落ちます。指先や爪先も反対側の手のひらにこすりつけて洗いましょう。指だけでなく、手首まで広く大きく洗いましょう。
洗ったあとは、乾燥した清潔な物で拭きましょう。使用した後のタオルは、湿りがあって菌が増殖しやすいので要注意です。せっかくきれいに洗った手に病原体を付けてしまうことになりかねません。
また、家庭内でも、タオルの共用は感染を拡げることになるので、タオルの共用は止めましょう。
家族に感染症の方がいらっしゃって、感染が心配な時期だけでも、ペーパータオルに切り替えると効果的です。

空気感染する感染症の場合は

マスクは、飛沫感染の可能性を低くすることができます。
ただし、ウイルスはマスクの生地の目よりもずっと小さく、マスクを通過してしまうので過信しないように注意しましょう。また、麻しんや水痘のような空気感染する感染症は、空気中のいたるところに病原体がふわふわとただよっている状態となっています。
設備のない家庭では、空気感染を予防するには限界があります。
特に、乳児や妊婦、高齢者の方は、感染症が流行している時は人混みを避けましょう。家庭内に空気感染する感染症の病人がいる時は、感染しないように注意しましょう。

予防接種、規則正しい生活も感染予防に効果があります

予防接種も感染を防ぐ有効な方法です。
乳幼児期を中心に予防接種法による定期の予防接種が実施されています。接種年齢を迎えたら忘れずに接種するようにしましょう。詳しくはお住まいの市町村の窓口にお問い合わせください。
また、バランスの良い食事、十分な休養・睡眠、適度な運動、体を清潔に保つことなど、もしも病原体を取り込んでしまっても、体内で増殖させないような健康な体をつくることも感染症を防ぐ大切なことです。

施設における感染症予防


感染症の発生を疑った時

施設内で感染症が拡がっているかなと気付いた時は、少しさかのぼって日々の患者の発症状況を把握しましょう。

発症状況調査票(見本)(GIF形式、約34KB)(GIF:26KB)

園医(協力医)の先生や保健所にご相談される場合も、こうした経過一覧を用意しておけば、患者の発症動向を把握しやすくなります。
発熱を伴う場合は「体温」を記入したり、嘔吐と下痢が重複している場合は「◎」を使うなど応用してください。
あわせて、施設の配置図を用意し、発症者の部屋を図面に落とし込んでいきましょう。配置図は、居室だけでなく、トイレや厨房、食堂の場所がわかるものを用意しましょう。
発症状況の一覧表から、日ごとの新規発症者の人数をグラフにしたものを「流行曲線」といいます。このグラフによって、感染症の流行が拡大中なのか、終息にむかっているのかを推測することができます。

流行曲線(見本)(GIF形式、約31KB)(GIF:27KB)

Excelなど表計算ソフトで作成しておけば、クラスや部屋番号などの属性ごとでの並べ替えが容易になります。 こうすることによって、施設内での感染経路(拡大経路)がわかる場合があります。 この感染経路があなたの施設での感染症予防対策上の弱点ともいえる部分で、明らかにしておくことで、今後の予防対策につなげることができます。

発症状況調査票(見本、属性並べ替え)(GIF形式、約35KB)(GIF:25KB)

発症状況調査票(Excelファイル、約16KB)(EXCEL:16KB)

お問い合わせ

山城広域振興局健康福祉部 山城北保健所

宇治市宇治若森7-6

ファックス:0774-24-6215

yamashin-ho-kita-kikaku@pref.kyoto.lg.jp