山城広域振興局

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不法投棄等監視指導員の一日

 山城地域には、15の市町村があります。この広い管内を毎日、目を光らせながらパトロールする男たちがいます。その名も不法投棄等監視指導員。産廃の不適正処理に立ち向かう彼らの日々の活動を少し紹介します。

さあ今日も出発!

 

 廃棄物をみだりに投棄したり(不法投棄)、また野外で燃やしたりすること(野焼き)は、廃棄物処理法で禁止されていて、厳しい罰則が規定されています。
 にもかかわらず、不法投棄や野焼きは規模の大小はあれど後を絶たず、府民から苦情が寄せられることもあります。こういった不法投棄や野焼きを早期に発見し止めさせることが監視員の主な仕事です。
 山城地域を担当する監視員は3名で、山城北保健所を拠点に活動しています。皆さん個性派揃いで普段は楽しい面々ですが、共通するのは元警察官という経歴。経験を生かして、行為者に対し毅然とした対応により、厳しく指導にあたります。

ある日の活動日誌

 午前8時50分、車で保健所を出発。次々と監視地点に立ち寄り、前回のパトロールの時との変化を写真で記録していき、作業員がいれば近況や産廃の片付けの見込みを聞き出したり、念押しの指導をします。
 そのうち、道沿いに、いつも見慣れない大量の土砂の山を発見しました。よく見ると、土砂の中に、点々とこぶし大を超えるコンクリート塊やレンガ片が見えます。

コンクリートやレンガ片の混じる土砂の山

 早速敷地内にいた作業員に聴き取りをします。
 監視員:「この山どうするつもりや?。どこから持ってきたんや?」
 作業員:「この土地の埋立に使う。重機や資材を置く場所を広げたい」
 監視員:「土砂にコンがらやレンガが混じってる。これは土砂とは認められへん。産廃として処理せなあかん!」
 作業員:「こんなちょっとくらいのガラで何が産廃やねん!、他の県やったら何もいわれへん。それに自分の土地を埋め立てるのに何でこんなガタガタ言われなあかんねん!」
 監視員:「埋めたら産廃の不法投棄になる。このまま継続するなら警察に通報する。責任者に連絡取りたいので電話番号は?」
 といった怒号での応酬がしばらく続くうち、この土地の責任者が登場。改めて、コンクリートがらの混じった土砂は産廃であり、埋立に使うと不法投棄になる旨指導すると、責任者は新たな搬入はしないこと、全量を撤去することを約束しました。
 この現場は、この日から監視が継続され、後日撤去を確認しました。

 監視員は、移動時も普段使わない道路を意識して通行し、産廃の不法投棄がないか、また土地利用の変化が無いかといった監視も行っています。
 すると、移動途中の資材置き場から煙が上がっているのを発見しました。この資材置き場には建設工事に使う木製の型枠が大量に保管してあり、使わなくなった型枠を野焼きしないか以前からマークしていたところです。

大きな野焼き。型枠や解体木くずを燃やしていました。

 早速立入し、野焼きを中止させます。さらに行為者に免許証を提示してもらい、氏名や住所を手早く確認。さすが元警察官、手慣れたものです。スピード違反と同じで、野焼きが違法行為であることを説明の上、指導票(キップ)を手渡しました。
 今回は指導に素直に従いましたが、いつもそうとは限りません。「寒いから暖を取っていた」とか、「他でもやっている」とか、大声で反論してくることもあります。監視員も負けてはいません。違法行為を認めなかったり、悪質であったりすれば、その場で警察署や消防署に通報することもあります。(こうなるとパトカーで連行されるケースも)。

 この日、保健所に帰所したのは夕刻、22地点の監視を行い、走行距離は120kmでした。

 監視員は、年末年始を除き、休日も含めて監視指導活動を行っており、産廃の不適正処理に日々目を光らせています。

お問い合わせ

山城広域振興局健康福祉部 山城北保健所

宇治市宇治若森7-6

ファックス:0774-24-6215

yamashin-ho-kita-kikaku@pref.kyoto.lg.jp