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第3回文化力による京都活性化研究会開催結果

日時

平成16年2月12日(木曜) 午後1時から3時まで

場所

京都府公館

出席者

池坊由紀委員、川崎純性委員、黒竹節人委員、小池一範委員、坂上英彦委員、
谷岡知子委員、西口光博座長、福永晃三委員、堀木エリ子委員、山本壯太副座長
(五十音順、敬称略) 

議題

  1. 京都の文化力を活かす取組及び施策評価指標について
  2. 条例について

委員意見の要旨

  • 芸術系大学の課題である就職率をよくするため、学生と産業界との連携の仕組みが必要。就職マッチングシステムや、芸術作品の販売・店舗展開など、芸術系大学が取り組む産業創造の支援策を実施してはどうか。
  • 芸術家等が街中の公共空間で芸術表現を積極的に行える街中芸術表現推進制度を実施してはどうか。公共施設の有効活用も可能。その際にはキュレイター等の人材も必要。
  • EUの文化都市制度の事業例を参考に、府内の市町村において循環型地域文化イベントを開催してはどうか。地域文化の再発見にもつながる。
  • 文化芸術に関する施策指標、数値指標の設定は難しい面がある。
  • 京都文化をPRする手段の一つとして、「こういう人は京都へ来ていりません」シリーズを雑誌等に掲載し、逆説的に軽い拒絶をすることにより、興味を深め、京都文化への一層の理解を深める仕掛けをしてみてはどうか。
  • カジノを京都に作ってはどうか。観光誘客にもつながる。
  • 旅する女性の関心事の第2番目は料理である。京料理は日本料理の原点であり、京都の財産だからもっとこれを利用してはどうか。
  • 既存の施設を存分に活用して観光振興に活かすべき。
  • 和紙デザイナーの仕事がら、職人さんと接する機会も多く、何故、伝統文化に文化力があるかわかってくる。伝統文化にある精神性・先人の知恵をまず知ることからものづくりを始め、それを伝えていく必要があると思う。
  • 人間の役割は人と人をつなぎ、影響し合うことであり、京都はそういう場所を提供できる。
  • 内閣府の調査で文化離れが進んでいることが発表された。文化には習慣性がある。熱心な人とそうでない人の差が大きく京都こそ文化をもっとPRしていくべきでは。
  • メセナ活動も不況の中、なかなか厳しい状況が続いている。メセナを続ける企業への側面的支援、企業と芸術家等とのコーディネートなど出来れば良いのでは。
  • 東京ドームで行われたテーブルウェア・フェスティバルでは輪島塗の器のデーブルコーディネートがあった。輪島塗という伝統工芸品をうまくテーブルコーディネートすることで、伝統工芸品をもっと魅力的に見せることのできた成功例なのでは。
  • 文化の伝承者は人であるという視点に立ち、リタイアした方、若い女性にターゲットを絞った施策「京都移住計画」と「京都花嫁修業」を提案した。京都の閉鎖的なところを魅力としてPRしてみてはどうか。
  • 府内市町村と市域のつなぐ二条駅を活用すべき。二条シネコンでの丹後産品等地域の特産品の販売等を通じて、京都府北部の活性化に繋げてはどうか。
  • 既存施設の活用を図るとともに、それを活かすコーディネーターの育成・配置。
  • 各地の文化をもう一度掘り起こし、アピールする文化発見展の開催してはどうか。
  • 文化施設等で使える文化マネーの発行し文化振興に繋げては。
  • 中国で日本画展を開催することによる交流の促進。
  • 「お-い日本」というNHKの番組で6年かけて全府県を放映した。知名度の低い県から始めて、最後に東京を放映したが、東京の文化は地方や世界の文化の集約にすぎない。地域文化を掘り起こし、もっと光をあてなくてはいけない。抵抗しないと文化は中央に集中してしまう。(府では京都市)
  • 京都には文化力があると言われているが果たしてそうなのか?今以上にもっと文化が集まる仕組みが必要なのではないか。例えば世界的な美術のコンペをやるとか。

条例について

  • 本来なら文化というのは、条例がなくても一人ひとりの活動に任せるものだと思うが、日本の文化首都として、京都に条例を設けることはあり得ると思う。
  • 文化には金がかかり、財源の確保は必要だと思うが、条例を制定すると硬直化が起こり、見直し委員会などで検討されているケースが目に付く。
  • 文化の推進者はあくまでも民間であってほしいし、条例を制定するにしても、柔軟性のあるものにしてほしい。
  • (お寺から協力を得ようとするならば、税金を徴収するのではなく)、例えば府の発行物をお寺に持参すれば、拝観料の割引を受けられるなどのシステムが考えられないか。
  • 徴税と免税のバランスをとるのは難しい。
  • 無形文化財に対する支援が必要。例えばお茶屋さんで働く舞妓さんや芸妓さんへの税の減免措置は考えられないだろうか。民間会社がお茶屋さんに使った接待費には、税金がかからないなど。
  • 天竜市にある秋野不矩美術館や奈良の松柏美術館などには、多くの観光バスが訪れているというのに、堂本印象美術館や河井寛次郎記念館はそうでもない。京都にはいいものがあるのに埋もれてしまう傾向にある。
  • 文化に関する条例は、ぜひ制定してほしい。作るのであれば、理念条例ではもったいないので、事業を推進するための条例が必要であると考えている。
  • 京都のおもてなしの心は旅館に集約される。京旅館の再生も一つのポイントでは。
  • 芸術家の所得や芸術系企業の立地に際しての税の減免など、「特区」的な視野に立った免税措置が有効ではないか。
  • 町家では税金が払えなくて、マンションやガレージになっていることがよくある。こうしたことに対する税の減免措置がない。条例で規定するのはよいことだと思う。
  • 京都に人材を集め、育てていくことも大切。京都の国際性というのはデザインの分野にあると思うので、こういった人材が集まるように金銭的な支援でなくてもいいから、住まいを手当てするなどできないか。
  • 有形文化財や舞妓などの無形文化財の保護も必要。昔の財産や個人の知恵をつないでいくことが大切。
  • 現在の作家や芸術家への支援は不必要。自然淘汰と競争の中で本当にいい作家が伸びていくものである。
  • 京都は看板がよく目につく。文化的な都市環境整備の視点から看板に対する条例・税を打ち出してみては。
  • 文化観光振興条例と打ち出し、税を徴収した上で文化や観光に使ってはどうか。

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