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第2回「京都こころの文化・未来創造ビジョン」推進・評価に係る意見聴取会議開催結果

日時

平成26年3月27日(木曜) 午前10時00分から12時00分まで

場所

御所西 京都平安ホテル 2階 「嵯峨の間」

出席者

天野文雄座長、加柴和成委員、栗山圭子委員、佐藤卓巳委員、坂上英彦委員、永井正人委員、松尾恵委員、山本壯太委員(五十音順、敬称略)

議題

  1. 平成26年度重点予算ついて
  2. 京都府文化政策に関する府民意識調査について
  3. 2020年の文化発信について 

委員意見の要旨

平成26年度重点予算について

  • 施設整備に係る予算が大きく計上されているが、維持管理や運営体制も含めて魅力的な施設となるよう、ハードだけではなくソフトの整備もしっかりと行って欲しい。
  • 北山文化環境ゾーンの目玉は3大学教養教育共同化であり、  全国的にもまれなチャレンジングな取組である。

京都府文化政策に関する府民意識調査について

  • インターネット調査はバイアスがかかるので扱いを慎重にする必要がある。
  • 小中高での文化の親しみ・体験機会の充実度合について若い人が高い傾向を示すのは、家族が学校でやっていることを知らないだけでは。学校だけで文化を担えるわけではないので、家族や地域で一緒に何かをやることが大事。
  • 小中高の教育については、文化芸術のカリキュラムが削減されたり、理系や進学コースに進む風潮が高まったりしたことが、アンケート結果に反映されているのではと思う。
  • 高校でも芸術の授業は減っている。ゆとり教育の逆風も吹いて、理系に流れる風潮もある。一方、文化を教えなければいけないという機会も増えたので、今まで気にしなかった反面、逆にこういう取組は大事であると変わってきたというとらえ方もあるように思う。 
  • 美大・芸大を卒業した若者の働き口が少なくなり、制作が続けられない。そうすると競争相手が少なくなり、質の低下につながる。
  • 全体的に高齢者の感度が高いという印象を受けたが、119のビジョンの施策群に、高齢者に特化した事業がないことを課題として挙げる必要がある。
  • 高齢者は自主的に文化活動に参加している。アンケート結果を見ると、20代は良い結果が出ている一方、働き盛りの40~50代は弱い。親子という考え方を押さえることが重要。親から子供に伝わり、それが何かをやりたいことにつながる。
  • 集団で行う舞台芸術は低迷する一方、工芸や美術など、個人が制作するようなものは活性化している。個人主義という今の時代を象徴している。

2020年の文化発信について

  • 2020年の五輪が目標であるが、その先も考えておく必要がある。2020年は重要な通過点である。また、何をするのか(目的)、どのように進めていくか(方法・手段)も考えておく必要がある。
  • 文化発信と言うとき、Facebook(フェイスブック)、Twitter(ツイッター)を活用する人を新たな発信者として考えておく必要がある。英語や中国語で京都府下からFacebook、Twitterにより発信することが大事であり、外国人が長期滞在できる環境をつくる施策が必要。
  • 東京ではなく、関西を入り口にする方が良い。関西空港から京都に来やすくする。海外の作家からは、五輪開催時期は、ホテルも取れない、気軽に東京から京都に移動できないという声もでている。海外では10日に1回程度は工芸の見本市が開かれているが、作品の輸送費が高く断念するケースも多い。公募して優秀な作品のみを京都府として出展するなど、ぜひ海外に出ていく作家にも支援をしてほしい。
  • 文化発信においては、足元(裾野)をしっかりと固めておく必要がある。アマとプロをきちんと2つの概念に分けて、総合力としての京都を発信していく必要がある。アマだけを発信しても誰も見向きをしないので、アマに対する体験的な部分も支えながら、京都はプロのほんまもんをきちんと発信していくべきである。
  • 今あるものをどのように発信していくか。アマはプロを支えるサポーターであり、多くのアマがたくさんいてプロが支えられている。多くのアマや一般の方が関心をもつような発信の仕方を考えてほしい。
  • アマとプロは、その人の自意識の問題ではなく、営利、非営利の線引きで行うべき。京都府はアートフリーマーケットを開催しているが、営利的な部分が薄い。日常的に非営利でコツコツやることが文化の基礎であるが、その両端に営利の世界があることを視野に入れてほしい。
  • 京都は、2020年に向けて新たな文化を作るより、これまで培われた文化芸術をきれいに整理して発表するだけで十分に京都の価値は世界に通じる。それを踏まえたうえで、新しい文化を考えた方が良い。例えば、おもてなしは東京じゃなく京都であることや、京都には1000年を超える企業があることなど、千年のみやこである京都の文化首都としての魅力を伝えることが世界の励みにもつながる。
  • 2020年は京都にとって最大のチャンス。京都の文化は世界の人たちからの憧れである。文化五輪を京都でやるのだといった気概で、京都の文化を発信していくべき。京都が目指すのは「文化首都」であり、現状を認識してもらうだけで十分である。
  • 海外の方が求める文化と京都が発信する文化は似ている面もあるが異なる面もある。これらの両面を見て、検証しながら発信してほしい。また、外向けの発信も大事だが、まずは住んでいるものが文化を理解しないと文化を伝えることはできない。内向けの文化の醸成も必要である。
  • お茶やいけばな、親子の伝承を含めた生活文化を大事にするべき。それらが京都にあり、「おもてなし」につながっている。地味だが海外に発信できる。
  • 世界に京都の文化を理解してもらうためには、京都の文化を体験したり、解説したり、トータルに演出することが求められる。京都文化を世界につなげていくプロデューサーやキュレーターが必要。
  • 世界に京都ファンは多い。彼らの口コミをどう活用していくのか。韓国ではブロガー100人と契約し、文化情報を発信している。言語の課題もあるが、Facebook等を活用して、外国人に発信してもらうことはコストパフォーマンスの高い有効な手段である。
  • わかりやすい明快なキャッチコピーを早く立ち上げて、いやというほど繰り返し流し続けることが大事である。
  • 京都を「古典のみやこ」として発信するのも良い。
  • 生活文化や郷土の文化を掘り下げていくことが大事。例えば、謡をプロが指導するのではなくアマが指導すれば、その京都人の人間性にも触れて、違った京都ファンをつくり、リピーターとして帰ってくる可能性もある。
  • 京都市内中心の話になるので、地域性も考えていくことが必要。みやこ文化圏を大事にしてほしい。
  • 京都府では「海の京都」を提唱しているが、南北を線でつなぐようなことも大事だと思う。

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