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【福知山】行列が出来るたい焼き屋さん 浅草家

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河井弘章さん(写真左)、輝子さん(写真右)御夫妻からお話を伺いました。

1匹ずつ焼く「天然物」一丁焼き

福知山市の市街地、広小路商店街に4月で10周年になるたい焼き屋さん「浅草家」があります。行列が出来る人気店です。10年も愛されるたい焼きとは、どのようなものなのでしょうか。店主の河井弘章さんは「たい焼きは庶民のおやつ」とおっしゃいます。でも使う食材は、どれもこだわりの高級食材です。焼き方も1匹ずつ焼き型で丁寧に焼く「一丁焼き」。一度に多くは焼けませんが、サクサクの生地に焼き上がるそうです。(福知山公立大学2年 圷彩美)

重い焼き型を自在に操り

浅草家さんの最大の特徴は、焼き方です。屋台などでよく見かける、1列に6匹分が並んだ焼き型で焼いたものを「養殖物」、1匹ずつの焼き型で焼く一丁焼きを「天然物」と呼ぶそうです。浅草家さんは、熱が均等に伝わり、パリっと焼き上がる天然物にこだわってこられました。

焼き型を持たせてもらいました。鉄で出来ていて、重さは2.2kgもあります。重たくて、開いたり回したりするのが大変でしたが、河井さんはこれを自在に動かされます。

何年も工夫を重ねた生地を流し入れ、火加減を見ながら、あんこを入れ、くるくる回して焼き上げていかれます。焼き型を開いたり閉じたりするたび、大きな音がして、回転させる時にも鉄がぶつかり合う音がカタン、カタンと響きます。お店はガラス張りになっていて、お客さんは待っている間、河井さんが1匹ずつ焼いていくパフォーマンスを楽しめるようになっています。

河井さん

1匹ずつ丁寧に焼き上げていく河井さん

夜中から6時間かけて炊くあんこ

河井さんが一丁焼きに出会ったのは東京で会社員をしていた時だそうです。「天然物」のおいしさに魅せられ、有名店で修行をして、ふるさと福知山へ戻ってこられました。誘致を受けて広小路商店街に出店。開店後も、納得のいくたい焼きになるようにと、ずっと工夫を重ねてきておられます。

あんこは十勝産を夜中から6時間かけ、ことこと炊いて作ります。粒あんにして、たい焼きにたっぷり入れているのに食べやすく、薄くサクサクの生地との相性は抜群です。カスタードクリームのたい焼きも、高級レストランで学んだレシピでカスタードが丁寧に作られ、人気です。

そんな美味しいカスタードの入ったクロワッサンたい焼きは、食感も味も堪能できるスイーツです。何層にもなった黄金色のパイ生地に、ザクザクのザラメとたっぷりのカスタードの入ったたい焼きは本当に美味しいです!!

庶民のおやつ だけどこだわりの高級食材使う

たい焼きのほかにも、たこ焼きや、こだわりのソフトクリームなど、地域の人から愛されるメニューをそろえておられます。

ソフトクリームは「京都ハニー」をトッピングできます。大江山など京都府北部で養蜂をしている大槻蜂牧場のハチミツです。巣箱から取りだした希少な巣蜜が店の入り口の、透明ケースに飾ってあり、切り分けてソフトクリームにのせてもらうのです。ハチミツの甘い香りと濃厚な味が、あっさりしたバニラソフトクリームととても合います。

ハチミツのほかにも、赤岩高原(舞鶴市)のたまご、平林乳業(京丹後市)のヒラヤミルク、琴引浜(京丹後市)の塩、喜界島(鹿児島県)の砂糖など、厳選素材を使っておられます。「庶民のおやつだけど、高級食材を使う。高級なお菓子に負けたくない」との思い、そして「安心安全なものを食べてほしい」との願いからだそうです。

新しいメニュー

新しいメニューにも次々挑戦

「おいしい笑顔」のために 新しい事に挑み続ける

そんな浅草家さんも、順調なことばかりではありませんでした。焼きたてを味わってもらえるようにと、店内に15人分の席を設けておられましたが、コロナ禍で改装して無くされました。外出する人が減って、売り上げも大幅に減ってしまいました。それでもハチミツ入りのたい焼きを考え出され、再び行列の出来る人気店になりました。

10周年を迎えるのに合わせ、この春からまた新しいメニューに切り替える計画があるのだそう。こだわりの焼き方と、こだわりの食材を使いながらも、新しいことに挑戦し続ける浅草家さん。「地元の活性化に協力しながら、おいしい笑顔を作っていきたい」と抱負を話して下さいました。

おいしさの秘けつ

おいしさの秘けつを話す河井さん

 

浅草家

福知山市中ノ51-1

電話0773-24-0246

定休日火水木(祝日は営業)

 

【プロフィール】

浅草家 河井弘章さん

福知山市大江町二箇在住

1954年生まれ

大学卒業後に企業へ就職

会社員時代の2009年から東京の有名たい焼き店で修行

退職して2011年から本格的に修行に打ち込み

2013年4月 浅草家を開業

 

 

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