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たんたんで働く【舞鶴】「まずは1回、職場を見にきて! と就活生にお伝えしています。」社会福祉法人大樹会・時岡享平さん

 
この記事は2017年9月6日、WEBサイト「わかもん 京都でつながる!動きだす!」(https://wakamon.link/)で公開したものです。

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今回は京都府舞鶴市に本社を構える「社会福祉法人 大樹会(外部リンク)」南在宅センター長の、時岡享平(ときおか きょうへい)さんにお話を伺いました。

社会福祉法人 大樹会 南在宅センター長/時岡享平さん(2004年入社):1982年生まれ。福井県大飯郡高浜町出身。大学進学と共に大阪へ。ひとり暮らしをするものの、自然豊かな地元が好きで長期休暇に入るたびに帰郷。最初から地元近辺で就職をしようと決めており、銀行に内定をもらっていたが、4年生の時におじいさんが体調を崩したことがきっかけで出会った「福祉」の業界へ進むことを決意。大好きな「野球」を子どもの頃から現在までずっと続けている。日課は朝5時半からのランニング。

地域社会にとって「福祉」とは、とても幅が広いお仕事です。

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1982年12月に設立した社会福祉法人 大樹会。

“一人一人の人生を大切にし、 健やかでやすらぎのある生活を送っていただくことを目指します。” という経営理念のもと、介護サービスや地域支援、子育て福祉、障がい児・者福祉など、地域に暮らす方々に必要な「福祉サービス」を提供しています。

介護が必要な方にサービスを提供するのはもちろんですが、ひとりで暮らす高齢者が多い地域で現在必要とされる “介護予防” や “地域で見守る” といった観点からのアプローチにも力を入れています。

また、職員が、子どもや子育て中のお父さん・お母さんの思いや悩みに耳を傾けたり、障がいのある・ないに関わらずひとりひとりの可能性を発見したりしながら、みんなが笑顔で暮らせる地域づくりに取り組んでいます。

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2017年4月にリニューアルされたHPには、大樹会で働く「楽しませ人」のみなさんが掲載されていますので、ぜひリンク先(外部リンク)をご覧ください!

卒業後は地元で暮らしたい!進路が決まったあとに出会った「福祉」の仕事。

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開口一番、「福祉業界において僕の進路はちょっと変わっているかもしれません。」と時岡さん。

商業系の高校を卒業後、大学は経営学部へ進学。学生時代は大阪でひとり暮らしをしていたのですが、海が身近にある地元が好きで、長期休暇のたびに帰っていたのだとか。

そんな時岡さんの就活は、はじめから “地元に帰る” の一択で、地元の銀行に内定が決まります。

「都会は流れる時間も人との接し方も違いました。一度外に出てみることで、人との関わりや自然の中で居られる環境が好きなんだと再確認しました。」(時岡さん)

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▲時岡さんお気に入りの、地元の海。(写真提供:時岡さん)

 

大学4年生のある日、時岡さんのおじいさんが体調を崩されてしまいます。

単位はほとんど取得済みだったこともあり、おじいさんのことがきっかけで1週間ほどデイサービスのボランティアに参加。この時、時岡さんははじめて「福祉」の仕事に携わります。

次第に「本当にやりたいことは何だろう?」「自分らしくいられる仕事環境は?」ふとそんなことを思うように。そして、“やっぱり人と話すことが好きだ” と銀行の内定を断り、思いきって福祉の業界に進むことを決意。最後はフィーリングだった、と当時を振り返ります。

もちろんのことながら、時岡さんはこの時「福祉」に関する資格は何ももっていませんでした。

正直、辞めたくなる時もありましたが、まずは3年働くことにしました。

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▲ご近所さんも集まる「地域交流スペース」に飾られている利用者さんの作品。

 

同期はみんな専門学校出身。2年上だった時岡さんは福祉に関する専門知識をほとんどもっておらず、現場から学ぶことが人一倍多かったそうです。“辞めたい” と思うこともありましたよ、と話される一方で、ここまで働き続けてこれた理由は何だったのでしょうか。

-よく「福祉の仕事は大変だ」と耳にしますが、働きはじめて感じるギャップなどはありましたか?

時岡さん(以下、時岡):はじめに言っておくと僕、負けず嫌いなんです。 仕事の大変さよりも、同期に負けたくない気持ちが強くて(笑) みんなは専門学校を卒業しているので、年齢に関わらず彼らから学ぶことがたくさんありました。

あの頃はとにかく悔しかったので、勉強は大学生の頃よりも頑張ったかもしれません(笑)

そして、最初は全員特養(※2)に配属されました。しんどいことやはじめて経験することがいっぱいでしたね。正直、辞めたくなる時もあったのですが、まずは現場から学んでいこうと3年間は続けることにしました。

そのまま5年間特養で働き、業務の合間に介護福祉士やケアマネジャー、社会福祉士の資格を取得しながら、デイサービスの生活相談員、ケアマネジャーを経験し、今年の春に南センター長に就任しました。

-業務と平行で資格の勉強・・大変そうですが「負けたくない」ですもんね(笑) そういえば最近、就活のために「資格」を取る学生がいるそうです。資格はもちろん大事なのでが・・

時岡:「資格」は言葉に重みをもたせるもので、自分が学んできた証です。他のスタッフや利用者のご家族と自信をもってお話するために、お互いの安心材料になります。

なので、「就活」に必要な資格はないけれど、もっていることで自己アピール内容の説得力は増すかもしれませんね。

-どんな将来へ向けての資格なのかが大事ですね。大樹会を志望される方は専門学生が多いですか?

時岡:最近は一般学部からの志望者も増えました。Iターンの学生も多いです。

もちろん、専門学校で学んできたことも大事ですし、資格をもっていることは強みです。ですが、実際に働いてみると、これまで教室で勉強してきたこととのギャップを感じている姿を目にします。

他の業界もそうかもしれませんが、どれだけ知識があっても「現場」を体験してはじめて知ることがたくさんあるんですよね。

一般学部からだとさらに知らないことが多いので、はじめはハードかもしれません。ですが、現場で疑問に思ったことを、働きながら学んでいけば大丈夫です!

(※2)特養・・特別養護老人ホームのこと。

ここまで働き続けてこれたのは、仕事におもしろさを感じているから。

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▲お仕事中の様子(写真提供:時岡さん)

働いているうちに「介護」と「福祉」の分野の違いに気がついた時岡さん。自分たちが必要とされているサービスを提供できるように、もっと「地域」を見ていきたいとおっしゃいます。

-HPの「楽しませ人」を拝見したのですが、好きなイベントは “資源開発” なのですね。

時岡:そうです。地域のニーズに答えていくことは “地域にないもの” をつくっていくということなんです。それを僕たちは「資源開発」と呼んでいます。

例えば、介護予防のイベントで高齢者が集まる時、女性の方々はすぐにその場に馴染んでいかれるのですが、男性の方々は始めて会った人と他愛もない話をするのが難しい。「おいでよ」とこちらが気軽に声をかけても「女の人ばっかりやろ?」と、なかなかはじめの一歩につながりませんでした。

そこで、男性限定で集まれる時間を決めてイベントを開催してみたんです。すると、6~7人の方が集まってくれました。他にも、みなさんで釣りに行くこともあるんですよ。そうやって、少しずつ地域で暮らすみなさんのお顔や暮らしを見ながら、それぞれが顔見知りになることは「介護予防」だけに止まらず、「地域防災」へのアプローチもできるのではないかと感じています。

このように、自分の中で少しずつ「福祉」の概念が広がってきた時に、もっと先々のことを考えていきたくなったんですよね。地域にどんな仕組みがあればあの人が救えたのかな? と考えることがあって。やっぱり地域で見守ることで、変化に早く気がつけると思うんです。

-そういった変化に直にアプローチできるのは、福祉の業界だからこそですね。

時岡:「福祉」はどんな人にも必要とされるお仕事ですし、毎日さまざまな人と会うので、人としても磨かれていきます。また、地域の課題に対して取り組むことは、行政や国政まで動くこともあるので、とても可能性のある分野だと思います。

大事な仕事だからこそ、自分たちが働く環境を整えることも大切にしています。京都府の厳しい基準をクリアした職場だけが認定される「上位認証制度(※3)」をはじめ、残業時間の縮小や有給休暇取得率の向上にも取り組んでいます。

常に誰かが産休に入っているのですが復帰率も高く、今後のキャリア形成を考えやすい職場になってきたのではないかと思います。

また、福祉の業界はボランタリー要素が強いと思われがちですが、自分たちが運営していく上でビジネス感覚は大切にしたいと考えています。業界全体でも人材不足と言われている今、まずは自信をもってサービスを提供することでお金を回し、職場環境の改善やキャリアアップへ向けた人材育成などの側面を整えていければと思います。

(※3)上位認証制度・・平成28年に京都府によって創設された、「きょうと福祉人材育成認証制度」のワンランク上の制度のこと。人材育成に力を入れた事業所が認証を受けることで、人材育成や法人運営の見える化を狙った取り組み。250を超える認証事業所の中からわずか4法人のひとつに大樹会が選ばれました。

 進路の決め手は、その環境で “働くイメージ” が湧くかどうか。

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 現在、採用活動にも携わっておられる時岡さん。今の学生たちは時代背景も含め「就職」をじっくり考えるからこそ、就活に対して漠然とした不安を抱えているのではないかと感じることがあるのだそう。

-採用活動では、学生のみなさんにどのようなことを伝えておられますか?

時岡:僕たちは「1回職場に来て、働いている人の顔を見てほしい!」と伝えています。

何をするにおいても、知らない・わからない状態なのがいちばん怖いじゃないですか。まずは、大樹会の職員がどんな雰囲気で、どんな環境で働いているのかを見てもらった上でご自身のイメージを膨らましてもらえたらと思っています。

また、就活におけるみんなの不安が一体何なのかを考えた時に、「辞める」とか「立ち止まる」という視点があまりなかったり、“一生ここで働かなければ” という覚悟が少し重すぎるのではないかと感じています。大事なのは就職後にどのような目標を設定していくかですよね。

例えば、おじいちゃん・おばあちゃん達の目標は “1年後も元気でいること” 。この世代は1年後にどうなっているのか予測するのが難しいからこそ、目標に向けて日々の積み重ねを大事にしています。

このプロセスは、人生の目標であっても、仕事の目標であっても変わらないと思います。

-目標をもつ上で大事なのは「就職後をどう描くか」かもしれませんね。それでは最後に、時岡さんにとって「働く」とはどういうことでしょうか?

時岡:まずは、お金を稼いでご飯を食べること、家族の生活を担保することですかね。昔は、 “稼いだお金でどれだけ遊ぶか” みたいな感覚はありましたが(笑)

・・それに僕、入社当時は茶髪にロン毛でピアスだったんですよ。“自分らしく” が身なりに思いっきり現れていました。当時を知っている上司には、未だに「こんな風に言ってるけど時岡くんは昔ね〜」なんて新入社員の前で言われてしまいますね(笑)

その頃は、「若い男の子」ということで利用者のみなさんにも可愛がってもらえたのですが、人との関わりの中で “見た目で損をするのはもったいないな” と思うようになり、落ち着きました。

また、仕事柄多様な価値観や考え方、そして死と向き合うことがあります。そういった瞬間に自分自身も考えさせられ、これまでの当たり前がどんどん壊されていきました。

そういった環境を通して成長を感じられるからこそ、「働く」ことはおもしろいことだと思っています。

-ありがとうございます。最後にもう1つ伺ってみたいことがあるんです。時岡さんは「AI」や「介護ロボット」の普及についてどのようにお考えですか?

時岡:必要なところにはAIやロボットの力を借りられたら良いと思っていますし、今後はそうなっていくのではないでしょうか。やっぱり、介護福祉職の専門スタッフには利用者さん達と向き合う時間を長くとってほしいですしね。

個人的な意見になるかもしれませんが、日本は認知症ケアの分野で遅れています。薬漬けではないケアの方法は「人」と関わることだと思っているので、人の力が必要なところに人の力を当てていけるような仕組みをつくっていきたいです。

-時岡さん、本日はありがとうございました!

 

地域で働くことや暮らすこと、その方法は決してひとつではありません。

まずは訪れてみて、土地の空気を肌で感じたりお話を聞いたりしながら、少しずつ将来へのイメージを膨らませていくことで、それぞれの「これから」を見つけていけるのではないでしょうか。

これからみなさんが就活をしていく中で、時岡さんのお話にあった “その場所で働くイメージが湧くかどうか” という視点も大事にしてほしいなと思います。どんな人がどんな顔でどんな場所で働いていて・・まずは働く現場を知ることからはじめて見てもいいかもしれませんね。

ぜひ一度、京都府北部へも足を運んでみてください!

 

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