ここから本文です。
(未指定文化財・保存修理)
与謝郡伊根町字野村小字寺領
寺領観音堂は、与謝郡伊根町と京丹後市との境にそびえる太鼓山の北麓にあります。
当地は、人家の少ない山間部ですが、平安時代には、恩教寺(おんきょうじ)と呼ばれた大寺院が創建され、中世には山上に多くのお堂が設けられていたと伝わります。
その廃絶時期など詳細は不明ですが、室町時代以降、火災などで幾つものお堂が失われ、大正末年には観音堂1棟を残すのみとなったようです。
現在では、「寺領(じりょう)」という地名とともに、室町時代建立と思われる観音堂、そしてその中に保管される平安時代後期や江戸時代の作と伝わる仏像などが、恩教寺の往時を偲ぶものとして伝えられ、地元の方々によって大切に維持、管理されています。
今回、観音堂の老朽化が進んだうえに、大雪により屋根や柱廻りが損傷したため、その修理事業に助成を行いました。
お問い合わせ