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南禅寺様、京都仏教会様の御協力により、南禅寺で緑陰講座を開催しました。「文化財を守り伝える京都府基金」に御寄附をいただいた皆様を御招待し、合計24名の方に御参加いただきました。
平成31年1月19日(土曜日)13時30分~15時30分
南禅寺(京都市左京区南禅寺福地町)
最初に、南禅寺龍渕閣で蓮沼宗務総長様の講話を聴講しました。
「今を生きる」と題してのお話でしたが、南禅寺の歴史などもお話いただき、難しい話なのに、ときおり笑い声もあがるほどで、わかりやすく親しみやすいお話に、予定していた時間もあっという間でした。
後半は、南禅寺境内の特別拝観。
少林信徒部長様の御案内で、まずは方丈へ。
国指定名称である方丈庭園は、小堀遠州作と伝えられ、別名「虎の子渡し」の庭と呼ばれています。白砂に巨石が配置された、江戸時代初期の代表的枯山水庭園庭を眺めながら、皆さん説明に聞き入っておられました。
次に、南禅寺発祥の地である南禅院へ。ここは、南禅寺を開創された亀山法皇の離宮跡で、南禅寺にとって特別な場所です。
通常は、鎌倉時代末を代表する回遊式庭園のみ拝観可能ですが、今回は特別に建物内部を案内していただきました。内陣の中央に安置された重要文化財である亀山法皇座像を前に、今でもここで南禅寺の特別な行事が行われているのだという説明を聞き、その場所に立たせていただいていることに感慨深かったのですが、さらに、亀山法皇座像の前まで進む許可をいただき、一人ずつ内部に入って御尊顔を拝することができ、貴重な体験となりました。
最後は、石川五右衛門の「絶景かな」の伝説で有名な重要文化財「三門」へ。傾斜が45度もある急な階段を上がり、楼上の内陣を特別に拝観させていただきました。
内陣の内部は、御本尊の宝冠釈迦座像を中心に、脇士、十六羅漢が建ち並び、天井の鳳凰や天人、柱は極彩色に彩られ、別世界が広がっています。脇士となっている方々の逸話や、三門を再建した武将、藤堂高虎の再建時のエピソードなど、興味深いお話をたくさんいただきましたが、残念ながらここで時間となり、終了となりました。
終了後も、皆さん時間の許す限り、内陣を静かに拝観されたり、楼上からの眺望を堪能したり、思い思いに過ごされました。
御参加いただいた寄附者の皆様、ありがとうございました。
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