平成29年度京都府知事と京都市長の懇談会の概要
京都府では、府内の市町村との協調・連携を府政の基本姿勢に据え、さまざまな施策に取り組んでいますが、京都府の人口56%を占める京都市との緊密な連携は、府政の推進上極めて重要であり、昭和53年以降、知事と京都市長との懇談会を開催して府市協調に取り組んでいます。
平成29年度は、11月9日に上京区の京都府公館で懇談会を開催し、山田知事と門川京都市長が、文化庁機能拡大と文化政策、明治150年をはじめ、次世代育成・医療・福祉、京都都市圏の道路ネットワークの充実、府市施設の連携強化などについて懇談しました。
平成29年度京都府知事と京都市長との懇談会の概要
平成29年11月9日に開催した京都府知事と京都市長との懇談会の概要は以下のとおりです。
文化庁機能拡大と文化政策、明治150年
- 文化庁移転に関連した今後の取組として、文化庁の機能強化に向けた、文化庁と府・市が連携した取組を拡大する
- 明治150年関連事業について、効果的な連携を図る
次世代育成・医療・福祉
- 子どもの育成事業の推進
(1)病児・病後児保育の実施個所の拡充に向け、広域的な観点から京都府立医科大学附属病院及び日本赤十字病院における病児・病後児保育の実施に向けた検討を進める
(2)子ども医療費の負担軽減について、支援をさらに前進させるため、より効果的、持続可能な制度のあり方について協議を進める
- 平成30年度からの難病対策に関する権限移譲の円滑な推進
(1)法施行による権限移譲後も、難病患者への円滑な支援やサービスの提供、効率的な行政事務の推進のため、府市の連携や事業実施のあり方について協議し、府市協調で取り組む
(2)難病相談支援センターの運営、指定難病審査会、難病指定医等研修事業等についての共同実施に向けた協議を進める
- 民間社会福祉施設サービス向上補助金における格差解消
社会福祉サービスのあり方検討会の議論を踏まえ、民間社会福祉施設サービス向上補助金について、京都市とそれ以外の市町村における、補助率格差を設けない
京都都市圏の道路ネットワークの充実
府から、京都都市圏の道路ネットワークの強化の具体化に向け府市協力して取組を進めていくことを提案し、市からは、京都都市圏の道路ネットワークの強化については、受益に応じた費用負担のあり方等も含めて、議論を深めると回答
府市施設の連携強化
- 公営住宅の申込の共同化
洛西ニュータウンにおける試行結果を踏まえ、サービス向上の観点から申込窓口の一元化について府市行政協働パネルで具体的な議論を進める
- 男女共同参画センター・消費生活センター
市から、これまで進めてきた事業連携等を踏まえ、より一層の事業の連携強化、さらには将来的な共同化も見据えた議論を加速するため、公開の場で議論する「府市行政協働パネル」を設置して取り組む提案があり、府からは、以下のとおり回答
(1)男女共同参画センターについては、京都ウィメンズベースという大きな枠組みのもと、オール京都としての取組を進める中で事業の共同化について協議
(2)消費生活センターについては、両センターの法的な役割の違いを踏まえながら、特殊詐欺対策など、連携強化に向けた事業の共同化について協議
- 水道事業合同研修
府内市町村や府での経験豊富な熟練技術職員の大量退職による技術継承が課題となる中、市が新設する水道技術研修施設における府・市町村職員の水道事業合同研修を実施する
その他
- 府国際センターと市国際交流協会について、国際化の進展を踏まえ、両組織のさらなる事業連携の強化に向けて検討する
- 市から、市の消防防災ヘリコプターが府内全域をカバーしていることから、費用負担についての協議の提案があり、府から、府内市町村も含めて運営費のあり方について検討する場を設けたらどうかと回答