ページの先頭です。

共通メニューをスキップする

京都府トップページへ

府政情報 | 暮らし・環境 | 教育・文化 | 健康・福祉・人権 | 産業・しごと | 地域振興 | 京都の魅力・観光

ここまでが共通メニューです


サイト内の現在位置です: 京都府トップ » 健康・医療 » 心の健康のためのサービスガイド

> トップ > 心の健康について > 〈アルコール問題〉あなたのお酒ライフは大丈夫ですか?

[心の健康について]

〈依存症等の問題〉 あなたのお酒ライフは大丈夫ですか?

古くからお酒は私たちの生活に身近な存在でした。しかし、お酒の飲みすぎは心身にさまざまな影響を及ぼします。ここでは、飲みすぎのサインをいくつかご紹介します。ご自分のお酒ライフを振り返ってみて、当てはまるものがないかみてみましょう。

Q1 飲酒によって次のような症状は出ていませんか

□ 身体がだるく、疲れやすい
□ 下痢が続く
□ 吐き気がする
□ 食欲がない
□ 糖尿病(血糖値が高い)
□ 顔が黄色くなる(黄疸)
□ 高血圧
□ 腹水がたまる
□ 吐血する
□ 手足がしびれる

A1 アルコールは身体のあちこちに影響を及ぼします

アルコールを飲みすぎると、身体に悪いことは誰だって知っています。わかっていながら、習慣的に飲酒を続けていくことで、肝臓はもちろん、さまざまな臓器に悪影響を及ぼします。

【肝臓障害】

肝臓は「沈黙の臓器」と言われ、自覚症状がなかなか出にくいようです。肝臓の働きが低下すると、倦怠感、黄疸、腹水、手のひらの赤らみなどがあらわれます。アルコールにより、脂肪肝や肝硬変を引き起こし、食道静脈瘤の破裂による吐血や肝がんを併発することもあります。

【胃・十二指腸かいよう】

アルコールは胃や十二指腸の粘膜を荒し、炎症、出血、かいようを形成しやすくなります。嘔吐によるマロリーワイス症候群による大量吐血も決して少なくありません。

【膵炎】

アルコールの大量飲酒や長期にわたる飲酒によって、上腹部の痛みや背中に突き抜けるような激痛が引き起こされます。重症の場合にはショック死することもあるので、早急な手当てが必要となります。

【糖尿病】

アルコールによるカロリーの過剰摂取や膵炎などによるものがあります。糖尿病は合併症を引き起こし、腎臓の障害、失明、神経障害や血管障害を併発することがあり、大変危険です。

【心臓病】

お酒を長期間大量に飲むと高血圧になります。高血圧になると、心筋に負担がかかり、心臓全体の肥大が起こり、息切れや動機が起こりやすくなります。これがアルコール性心筋症です。また、大量飲酒により心房のけいれん(心房細動)が起こり、それにより不整脈が生じることもあります。不整脈が起こると血栓が出来やすくなり、脳梗塞や突然死を引き起こす危険があります。

【抹消神経障害】

手足のしびれ感、筋力低下、疼痛などが起こります。神経障害の原因としては、アルコールよりも食事の取り方や吸収障害によるビタミン欠乏症の可能性が高いと考えられます。

【アルコール性認知症】

初期には、脳萎縮による性格の変化、判断力や記憶力の低下が見られます。進行すると、無関心、倦怠感、うつ状態が見られます。同じ脳障害の中には、記憶力が著しく減退して、その記憶の欠損を場あたり的な作り話ですごそうとするウェルニッケ・コルサコフ症候群も含まれます。

「過剰飲酒」による身体への影響
(クリックすると拡大表示します)

Q2 生活上で、次のような影響は出ていませんか

□ 朝、酒のにおいがするといわれる
□ 月曜日(休み明け)は、アルコールが身体に残って仕事の能率が悪くなる
□ 肝臓病などで入院し、病欠が増える
□ 二日酔いで仕事に遅刻したり、休んだりすることが増える
□ 肝臓病などの治療費がかさむようになる
□ 最近、家族との会話が減ってきた
□ 酒を飲むと他の家族に暴言や暴力をふるう

A2 アルコールの長期の飲酒は生活にも影響を及ぼします

お酒は本音で話すには欠かせない、という人がいます。とくに日本の会社社会では、コミュニケーションならぬノミニケーションと言われるほど、宴席は仕事の一部と化しているかのようです。もちろん、飲みすぎると次の日に影響するということは誰だって知っています。しかし、ついつい飲みすぎて翌日の仕事に影響したり、習慣となって飲酒することで、遅刻や病欠が増えてくるということもみられます。

このようにアルコールは仕事上の問題として影響してくることもあります。

また、生活費を酒代につぎ込み、時には身体治療のための費用が増えるなど経済的な問題も出てきます。

さらに、 飲みすぎを心配してお酒をやめさせようとする家族との間でもめ事が起こったり、家族に精神的な不調が出るなど、家庭での問題があらわれる場合もあります。

Q3 あなたの血液検査のγ-GTPの値を見て見ましょう

γ-GTPの値は、    □ 100未満    □ 100以上

A3 肝機能検査でγ-GTP100以上は隠れたアルコールの問題がある場合も…

肝臓の主な働きは、栄養素の代謝(分解、合成)と解毒です。

γ-GTPは、タンパクの原料であるグルタミン酸の代謝を仲介する酵素です。肝炎や肝硬変などによって肝細胞が壊れて肝機能が低下したときに、血液の中にたくさんGTPが出てきます。正常値は40単位以下です。

〈γ-GTP100以上のあなたにお尋ねします〉

一般に、γ-GTPの値は3週間も断酒をすれば正常値に戻ります。しかし、大量飲酒を続けていると、その分だけアルコールの分解に時間がかかり、γ-GTPの値はなかなか下がることはありません。つまり、継続的に肝臓に黄色信号が灯っている状態にあるのです。

あなたの肝機能障害の背景に、アルコール問題はありませんか?アルコールをやめなければならない、減らさないといけないと思いながらも、やめられないときがありませんか?肝臓が悲鳴を上げる前に、飲酒をやめることを強くおすすめします。

《C型肝炎とアルコール》

これまでの研究で、アルコールの多量飲酒者の慢性肝炎などには、C型肝炎ウィルスに感染している例が多いことが分かってきました。またアルコールによる肝臓の障害とC型肝炎ウィルスによる障害が重なっている場合、肝がんの発生率が高いことも分かっています。いずれにしろ、お酒をやめ、十分な栄養をとることが大切です。

Q4 不健康な飲酒行動をしていませんか

□ 仕事を終え、家に着くとまずはアルコールを飲む
□ 帰宅途中でアルコールを買って飲む
□ 休日の朝または昼からアルコールを飲む
□ この辺で切り上げよう、やめておこうと思っても酔いつぶれるまで飲んでしまう
□ 身体の病気のために医師などからお酒をやめるよう言われているが、やめられない
□ 周囲から非難されるので隠れてアルコールを飲む
□ 仕事の日の朝または昼の飲酒
□ 仕事中に飲酒する

A4 アルコールは精神的に依存していきます

アルコールを飲みすぎるのはいけないと頭で分かっていても、アルコールを習慣的に飲酒することで、「アルコールがないとやってられない」という気持ちになっていきます。これは、アルコールに対して精神的な依存が高まっていくためです。そのまま飲み続けていくと、アルコールが自分の関心の中心になっていきます。Q4の質問で下に行くほど依存性が高まっていく傾向があります。

Q5 次のような症状はありませんか

□ 脂汗・寝汗
□ 頻回の下痢
□ 眠れない
□ 朝の吐き気
□ イライラする、怒りっぽくなる
□ こむらがえりやけいれん
□ ゆううつになる
□ 動悸、高血圧
□ 身体がだるく疲れやすい
□ 幻覚(小さな虫や生物が見える)
□ 指先の震え(字を書く時など)

A5 これらは、アルコールの離脱症状といわれる症状です

アルコールとは依存症の薬物です。

WHO の報告によると、依存性薬物の一つとして挙げられています。つまり、大麻や覚せい剤と同じような薬物なのです。酒類の主成分であるエチル・アルコールは、合法的に市販されている依存性薬物で、作用は身体依存性が高く、離脱症状(いわゆる禁断症状)が激しいといわれています。

アルコールに対する身体依存ができあがると、体内からアルコールの血中濃度が下がってくるにつれ、上記のような症状が出てきます。気持ちでいくら「やめよう」と思っていても、身体がアルコールを欲してとめられない状況になっているのです。

〈依存を生じる薬物の種類〉 (WHO の分類を改変)

  精神依存 身体依存 幻覚妄想
アヘン類 危険 危険 注意
アルコール 要注意 危険 注意
コカイン 危険 なし 注意
覚せい剤・カフェイン 危険 なし 注意
幻覚剤(LSDなど) 注意 なし 注意
大麻類 要注意 なし
シンナー 注意 なし
ニコチン 注意 注意? なし

アルコール依存症は、「酔って暴れる」「仕事もせずに朝から飲んでいる」という「酔い方」の病気ではなく、「このへんでやめておこう」と思っても、なかなかブレーキが効かないという「飲み方のコントロール」ができなくなる病気です。そして、アルコール依存症になると、精神依存(Q4)、身体依存(Q5)を引き起こし、アルコール性の身体疾患(Q1)や社会的な信用を失っていくこと(Q2)になります。

確かに、自分にアルコールの問題があるとは認めにくいものですし、上手に飲み続けたいと思うものです。しかし、いったんアルコール依存症になると、一生アルコールを上手に飲むということはできなくなります。

《アルコール依存症になられた方の平均寿命は50歳前後といわれています》

アルコール依存症になられた方は、身体のあちこちに病気を併発し、飲酒運転による事故の危険性も高くなるため、平均寿命は50歳前後といわれています。さらに、同じ年齢の一般人と比較した死亡者数は、35〜39歳で89倍、25〜29歳では、196倍にもなります。若いほど臓器障害にいたる年数が短く、早死にしてしまうといわれています。

《アルコール依存症の疑いをチェックする自己診断法》

簡単な自己診断法の CAGE テストを紹介します。次の項目のうち、何項目当てはまりますか?

1.今までに飲酒を減らさなければいけないと思ったことがありますか(Cut down)
2.今までに飲酒を批判されて腹が立ったりいらだったことがありますか(Annoyed by criticism)
3.今までに飲酒に後ろめたい気持ちや罪悪感を持ったことがありますか(Guilty feeling)
4.今までに朝酒や迎え酒を飲んだことがありますか(Eye−opener)
(Ewing,J.A:Detecting AIchoholism JAMA252:1905-1907,1984)

いかがでしょうか。

このテストでは、2項目以上当てはまればアルコール依存症が疑われます。該当した場合は「アルコール依存症とは」を参考にしてください。

《飲酒量チェック(SNAPPY-CAT)》

あなたの飲酒量をチェックしてみませんか?

"飲酒チェックツール"で、チェックしてみてください。
(引用:「WHO世界戦略を踏まえたアルコールの有害使用対策に関する総合的研究 コンピューターを用いた簡易介入ツールの開発と有効性検証」)



ページの先頭に戻る

お問合せ先一覧 | サイトマップ | ご利用案内 | 個人情報の取扱い | 著作権・リンク等 | このサイトの考え方

Copyright (C) Kyoto Prefecture. All Rights Reserved.