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硬水と軟水

硬水成分とおいしい水

石鹸の泡立ちのよい水が軟水で、泡立ちの悪い水が硬水であることについては、ご存知の方が多いことと思います。
硬水の程度は硬度で示されます。
硬度は水中のマグネシウムとカルシウムの量に対応する炭酸カルシウム(CaCO3)、または酸化カルシウム(CaO)で表した数字です。
硬度の単位は国によって異なります。例えば、硬度1度をフランスはCaCO3濃度が1mg/100ml、ドイツではCaO濃度が1mg/100mlです。また、アメリカでは、CaCO3濃度が1mg/lとなります。
日本では、最近、アメリカ硬度が使用されていますが、従来から使用していたドイツ硬度も普及しています。
分析化学辞典ではドイツ硬度を用い、10度以下を軟水、10~20度を中間水、20度以上を硬水としています。
小島(1985)は日本の水の硬度(CaCO3濃度、mg/100ml)は20~80mg/100mlで軟水であるのに対し、ヨーロッパの水は、通常200~400mg/100mlで硬水となっており、永久硬度が高い水では、緑茶も色がでず、軟水に慣れている日本人は下痢をすると述べています。
硬水は洗濯や染色、漂白に適さず、ボイラーや冷却の用水に用いると灌石ができ、熱伝導を妨げたり、設備材料を腐食させるなどの原因になります。また、工業原料用水や製造処理用水に使用すると、製品の品質を劣化させるなどの障害にもなります。
しかし、適度の硬度の硬水は酒の醸造の発酵を助け、味わいを良くするといわれています。また、水の硬水成分とおいしい水との間にも関係があるといわれています。
 

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