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更新日:2026年5月14日

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ダニ媒介感染症に注意!<日本紅斑熱、SFTS>(2026年5月)

ダニ媒介感染症とは?

  • ダニ媒介感染症とは、病原体を保有するダニに刺されることによって起こる感染症のことです。
  • 人が野外作業や農作業、レジャー等で、これらのダニの生息場所に立ち入ると、ダニに刺されることがあり、ダニがウイルスや細菌などを保有している場合、刺された人が病気を発症することがあります。
  • 代表的なダニ媒介感染症に、日本紅斑熱と重症熱性血小板減少症候群(SFTS)があります。

日本紅斑熱

  • 原因となる病原体はリケッチアの一種 リケッチア・ジャポニカ(Rickettsia japonica)で、この病原体をもつマダニに刺されることで感染します。
  • 潜伏期間は2~8日で、発熱、発疹、刺し口が主要な三徴候であり、ほとんどの症例に見られます。
  • 治療は抗菌薬で行います。ワクチンはありません。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

  • 原因となる病原体はSFTSウイルスで、このウイルスをもつマダニに刺されることで感染します。ネコやイヌなどの動物もSFTSを発症し、ヒトに感染させることがあります。
  • 潜伏期間は6~14日で、発熱や、嘔吐、下痢、腹痛などの消化器症状などを呈し、重症例では出血傾向や意識障害を伴い死亡することがあります。2013~2017年に実施された国内の調査*によると、致命率は27%でした。
  • 治療は対症療法が主体となっていますが、2024年6月に新しい抗ウイルス薬が使用可能になり、病状の進行が予期される場合には、使用が検討されます。ワクチンはありません。
  • *Kobayashi Y, et al., Emerg Infect Dis 26:692-699, 2020

国内と京都府の状況は?

日本紅斑熱

  • 全国、京都府共に報告数は増加傾向にあります。2025年は全国で675件、京都府で12件の報告がありました。
  • 京都府では2025年までに累計51件の報告があり、年齢中央値は76歳で、50歳以上が全体の85%を占めていました。
  • 京都府では4月~10月にかけて発症の報告があり、発症者が最も多いのは9月でした。
  • 感染地域は北部地域が多いですが、京都市や木津川市でも報告がありました。

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重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

  • 全国の報告数は年々増加傾向にあり、2025年は年間191件の報告がありました。京都府の報告数は、2024年までは年間0~3件で推移していましたが、2025年は6件に増加しました。
  • 京都府では2025年までに累計20件の報告があり、年齢中央値は70歳で、60歳以上が全体の92%を占めていました。
  • 京都府では4月~11月にかけて発症の報告があり、発症者が最も多いのは6月でした。
  • 感染地域は北部地域がほとんどですが、2025年の7月に初めて南部地域(宇治田原町)を感染地域とする報告があり、感染地域が拡大している状況です。

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気を付けることは?

特に、マダニの活動が盛んな春から秋にかけては、マダニに刺される危険性が高まります。

マダニに刺されないために

  • 草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合は、腕・足・首など、肌の露出を少なくしましょう。
  • 吸血前のマダニは約0.5cm、吸血後のマダニは約1.5cmです。マダニを目視で確認しやすくするために、なるべく明るい色の服を着ましょう。
  • 虫除け剤を使用しましょう。
  • ペットのダニ対策として、ダニ駆除剤の使用等について獣医師に相談しましょう。

マダニに刺されたときの対処法

  • ダニ類の多くは長時間(10日以上のこともある)吸血します。
  • 吸血中のマダニは無理に引き抜こうとせず、医療機関(皮膚科など)で処置(ダニの抜去、洗浄など)をしてもらいましょう。
  • ダニに刺された後、数週間程度は体調の変化に注意をし、発熱等の症状が認められた場合は医療機関で診察を受けてください。

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