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最新の府内の発生状況(2022年第○週)

今週のA群溶血性レンサ球菌咽頭炎地図(京都府版)

丹後 中丹東 中丹西 南丹 京都市 乙訓 山城北 山城南
  • 発生なし
  • 発生
  • 注意報
  • 警報

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2025年第28週の報告です。

伝染性紅斑は全国と京都府全体での警報レベルが続いています。府内では山城南・中丹西・丹後の各保健所の報告数が減少し警報の継続基準値より下回りましたが、乙訓と南丹では警報レベルが継続しています。そのほかの疾患は、山城北の咽頭結膜熱・南丹のヘルパンギーナが今週も引き続き警報レベルとなっています。

全数報告対象の疾患は結核が6件、腸管出血性大腸菌感染症・E型肝炎日本紅斑熱レジオネラ症カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症劇症型溶血性レンサ球菌感染症がそれぞれ1件梅毒が3件、百日咳が41件報告されました。

 

日本紅斑熱はダニ媒介感染症の一つで、細菌であるリケッチアの一種、リケッチア・ジャポニカをもつマダニに刺咬され、感染した場合に発症します。ヒトからヒトへは伝染しないとされています。府内では、9月をピークに毎年2~8例の報告があります。府内の感染報告は京丹後市が最多で北部地域に集中していますが、京都市や木津川市でも報告があります。2~8日の潜伏期間を経て発症し、発熱・発疹・刺し口を主要三徴候として他に頭痛や倦怠感などの症状を伴います。刺し口は多くの場合そう痒感や疼痛を伴わないとされます。テトラサイクリン系の抗菌薬で速やかに治療が行われれば一般的に良好な経過をたどりますが、治療が遅れると、全身の血管が詰まったり出血したりしやすくなる状態(DIC)や多臓器不全に陥り、死亡するケースも見られます。有効なワクチンはありません。予防には、農作業やハイキングなどの際に長袖、長ズボン、手袋、長靴を履くなど肌の露出を避け、ダニに刺されないようにすることが重要です。また、ディートなどの有効成分を含む虫除け剤の使用も有効です。また、屋外活動後は入浴し、マダニに刺されていないか確認して下さい。吸血中のマダニに気が付いた場合は、無理に引き抜こうとせず、そのまま医療機関(皮膚科など)を受診して適切な処置を受けてください。

▶詳しい府内の情報はこちらもご確認ください。

ダニ媒介感染症に注意!<日本紅斑熱、SFTS>/京都府感染症情報センター

▶詳しいマダニ対策についてはこちらをご確認ください。

マダニ対策、今できること|国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト