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更新日:2025年8月19日

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京都府のすべての地域で伝染性紅斑(リンゴ病)が警報レベルです!(2025年8月)

伝染性紅斑とは?

  • 伝染性紅斑(リンゴ病)は、小児を中心に流行する、ヒトパルボウイルスB19による感染症です。約5年ごとの流行周期で発生数の増加がみられます。年始から7月上旬頃にかけて症例数が増加し、9月頃に症例が最も少なくなる季節性を示します。
  • 両頬に境界鮮明な紅い発しん(リンゴの頬)が現れ、続いて手・足に発しんが見られます。発しんは1週間ほどで消失します。
  • 頬に発しんが出現する7~10日くらい前に、微熱や感冒様症状などの症状が見られることが多く、この時期にウイルス排出量が最も多くなります。発しんが現れたときにはウイルスの排出はほとんどありません。
  • 大人では、小児に見られる頬の発しんはあまりなく、関節痛・頭痛などがありますが、ほとんどは自然に回復します。特に大人では、感染しても症状がない場合があります。
  • 潜伏期間は10~20日です。
  • 咳・くしゃみ・会話などにより生じた飛沫や、接触により感染します。
  • 現時点でワクチンはなく、治療は症状に対する薬で行います。

京都府内の状況は?

  • 今年は2019年以来の流行となっています。
  • 2024年後半から定点あたり報告数が増加し、2025年第20週(5月12日~18日)に警報開始基準値である2.0を超えました。警報開始基準値を超えたのは、現在の集計方法になった1999年以降、初めてです。(伝染性紅斑の警報開始基準値:定点あたり報告数2.0、終息基準値:定点あたり報告数1.0)
  • 警報開始後も第23週(6月2日~8日)をピークに増減を繰り返しながら推移し、第32週(8月4日~10日)も、定点あたり報告数は1.89と警報が継続しています。
  • 地域別にみると、第32週時点で京都府内のすべての地域で警報レベルとなっています。

全国京都府推移

2025年京都府推移

保健所別推移

気を付けることは?

  • これまでに伝染性紅斑に感染したことのない女性が妊娠中に感染すると、おなかの赤ちゃんに感染することがあり、感染しても多くは正常な経過をたどりますが、流産や死産、胎児水腫を起こすことがあります。
  • 感染リスクの高い状況や流行期では、妊娠中、あるいは妊娠の可能性のある方やその周囲の方は、こまめな手洗いやマスクなどの感染対策を心がけましょう。
  • 溶血性貧血の方が感染すると、貧血発作を引き起こしたり、免疫不全の方が感染すると、重症で慢性的な貧血を引き起こす場合があります。

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