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<平成25年第27週>平成25年7月1日〜平成25年7月7日

今週のコメント

 風しん 15件の報告があり、京都府では累計で250件となっています。全国では第25週(618件)、第26週(442件)、第27週(363件)と減少しており、京都府においても減少傾向にあります。ただ近畿地方や関東地方を中心に都市部での報告が多くみられ、引き続き注意が必要です。
 レジオネラ症が2件報告されました。レジオネラ症はレジオネラという細菌による感染症です。レジオネラは元々環境中に広く存在していますが、人工的な環境では給湯系、冷却塔、浴場などの水環境中のアメーバなどを宿主として増殖し、特に高齢者等抵抗力の少ない人々を感染させることが知られています。ニューキノロン系、マクロライド系、テトラサイクリン系など有効な抗生剤を使用することと、感染源となる水環境に対する衛生管理が重要です。
 また、手足口病、ヘルパンギーナ、咽頭結膜熱が先週に引き続き増加しています。特に手足口病が急増しており、丹後、中丹東、山城南保健所管内において警報開始基準値を超えました。
 手足口病は、コクサッキーウイルスA16型やエンテロウイルス71型が原因として多く、コクサッキーウイルスA6型、A9型、A10型なども原因となる感染症です。口の中や、手・足に数mm大の小さい水疱が出現し、発熱は出ても38度まで達しないことが多いです。乳幼児の罹患が多く、軽症で経過する場合がほとんどですが、エンテロウイルス71型によるものでは、稀な合併症である脳炎や急性髄膜炎が多くなることが知られており、発熱や頭痛、嘔吐が続くときには、医療機関を受診するようにしてください。治療法としては、特異的な抗ウイルス薬はなく、対症療法となります。水分摂取をこまめにして脱水を避けるようにすることが大切です。また予防上は、手をしっかり洗うことが重要です。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が1件報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 レジオネラ症が2件報告されました
5類感染症 アメーバ赤痢と麻しんが各1件、風しんが15件報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 3.53 4.18
2 手足口病 2.89 4.73
3 ヘルパンギーナ 2.26 1.78
4 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.42 1.60
5 水痘 0.93 0.93

■基幹定点

報告がありません

■眼科定点

流行性角結膜炎が9件報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の手足口病地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 28 7.00
中丹西 6 2.00
中丹東 72 14.40
南丹 - -
乙訓 9 3.00
山城北 4 0.44
山城南 16 5.33
京都市 73 1.83
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