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<平成26年第20週>平成26年5月12日〜平成26年5月18日

今週のコメント

 感染性胃腸炎の報告が続いています。京都府での定点あたりの報告数は、9.36件となっています。乙訓保健所管内、また京都市では西京区で、20件以上となり、警報が出ています。十分な手洗いの徹底が重要です。
 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告が先週より増加しています。京都市伏見区の4.43件が最も高くなっています。例年初夏の時期に報告数が多くなっています。
 アメーバー赤痢の報告が2件ありました。赤痢アメーバと呼ばれる原虫の感染に起因する疾患です。海外渡航者の感染が多いと言われていましたが、近年国内感染による発症例が増加しています。性的接触や汚染された飲食物の摂取により感染します。潜伏期間は通常2〜4週間ですが、数日〜数年にわたることもあります。無症状で偶然発見される場合もありますが、腸管アメーバ症として下痢、粘血便を生じたり、腸管外アメーバ症として肝膿瘍を生じます。治療にはメトロニダゾールなどが用いられます。アメーバ赤痢に対する、予防接種(ワクチン)はなく飲食物の加熱、手洗いの励行、適切な糞便処理が予防に有効とされていますので、ご留意ください。

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が5件 報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 報告がありません
5類感染症 アメーバ赤痢と侵襲性肺炎球菌感染症が各2件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 9.36 8.74
2 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.93 2.78
3 インフルエンザ 0.75 0.83
4 水痘 0.51 1.26
5 流行性角結膜炎 0.50 0.66

■基幹定点

感染性胃腸炎(ロタウイルス)が3件 報告されました

■眼科定点

急性出血性結膜炎が1件、流行性角結膜炎が9件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の感染性胃腸炎地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 18 4.50
中丹西 21 7.00
中丹東 60 12.00
南丹 40 8.00
乙訓 81 20.25
山城北 84 8.40
山城南 1 0.33
京都市 397 9.68
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