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<平成28年第34週>平成28年8月22日〜平成28年8月28日

今週のコメント

平成28年第34週の報告です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数が増加し、3.51件でした。引き続き手洗いや消毒、食品の取り扱いにご注意ください。
流行性耳下腺炎の定点当たりの報告数は増加し1.21件となりました。乙訓地区の警報レベルが続き、南区および山科区が注意報レベルとなっています。全国では1.06件、例年にない高水準の流行が続いていますのでご留意下さい。
手足口病の定点当たり報告数は0.71件に減少しました。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は横ばい、定点当たり0.59件でした。全国的にはやや増加し1.12件でした。
ヘルパンギーナの定点当たり報告数は0.37件に減少しました。全国では定点当たり報告数が1.86件に増加し、流行が続いていますのでご注意ください。
今回は感染性胃腸炎の報告がかなり増加したほか、流行性耳下腺炎の流行が続いており、全国ではヘルパンギーナの報告がいまだ多い状況ですので、うがいや手洗いの励行などの対応を引き続きお願いします。
全数報告対象の感染症は、結核が9件、A型肝炎レジオネラ症侵襲性肺炎球菌感染症および梅毒がそれぞれ1件報告されました。

今年に入ってから京都府下で麻しん(はしか)の報告はありませんが、全国各地で麻しんの感染者が急増しています。関西国際空港で集団感染したことも一因で、今後京都府下でも感染拡大する可能性があります。麻しんは感染して約10日の潜伏期後に、まず38度の高熱と、鼻水・せきなどの上気道炎症状、および結膜炎症状が出ます。発熱3-4日目から体に赤い発しんが出て、口の中に「コプリック斑」と呼ばれる麻しん特有の白いブツブツがみられます。肺炎、脳炎などの合併症が約30%の人におこり、年齢にかかわらず重症化して亡くなる人もいます。抗ウイルス薬はなく対症療法が治療の中心ですが、発熱が約1週間続き症状も強いため、合併症がなくても時に入院を要するなど、回復までに時間のかかる重篤な病気です。麻しんは感染力が強く、マスクで予防することはできませんが、ワクチンにより予防ができる感染症です。ワクチン未接種の方はできるだけ早めの接種をご検討ください。特に流行国に渡航する際には必ずワクチンの接種歴を確認し、接種後に渡航をご予定ください。
<麻しんに関する緊急情報、2016年8月25日 国立感染症研究所感染症疫学センター>
  http://www.nih.go.jp/niid/ja/id/655-disease-based/ma/measles/idsc/6709-20160825.html

全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核が 9件 報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 A型肝炎レジオネラ症が それぞれ 1件 報告されました
5類感染症 侵襲性肺炎球菌感染症梅毒が それぞれ 1件 報告されました

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 3.51 3.50
2 流行性耳下腺炎 1.21 1.06
3 手足口病 0.71 0.62
4 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.59 1.12
5 ヘルパンギーナ 0.37 1.86

■基幹定点

マイコプラズマ肺炎が 2件 報告されました

■眼科定点

流行性角結膜炎が 4件 報告されました

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の流行性耳下腺炎地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
丹後 - -
中丹西 - -
中丹東 1 0.20
南丹 5 1.00
乙訓 15 3.75
山城北 15 1.50
山城南 1 0.33
京都市 55 1.31
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