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<令和3年第45週>令和3年11月8日〜令和3年11月14日

今週のコメント

令和3年第45週の報告です。感染性胃腸炎が定点あたり2.63件と増加しました。手足口病は定点あたり2.22件、ヘルパンギーナも定点あたり0.43件と減少しました。その他の感染症の報告数に大きな変化はありません。手足口病京都市伏見区南区乙訓警報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が2件、レジオネラ症が1件、カルバペネム耐性腸内細菌感染症と侵襲性肺炎球菌感染症がそれぞれ1件、梅毒が3件報告されました。また、基幹定点はありません。眼科定点の報告もありません。

カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(carbapenem-resistant Enterobacteriaceae:CRE)感染症は、グラム陰性菌による感染症の治療において重要な抗菌薬であるメロペネムなどのカルバペネム系抗菌薬等に対して耐性を示す腸内細菌科細菌による感染症の総称です。主に感染防御機能の低下した患者や外科手術後の患者、抗菌薬を長期使用している患者などに感染症を起こします。肺炎などの呼吸器感染症、尿路感染症、敗血症、髄膜炎など多様な感染症を起こし、しばしば院内感染の原因となり、時に健常者に感染症を起こします。無症状で腸管等に保菌されることもあります。CRE感染症は2014年9月19日より5類全数把握疾患に追加され、発症者のみ(保菌者は対象外)が届出対象となりました。 CRE感染症をはじめとする耐性菌の増加は、抗菌薬の不適切な使用が原因であり、近年その問題が提起されています。耐性菌の発生を防ぐためには、耐性菌の発生状況や抗菌薬の使用状況のサーベイランスとそれに基づくリスク評価、適切な感染管理等が重要であるとともに、府民のみなさんの御理解が不可欠です。医療機関で処方された抗菌薬(抗生剤)の服用を中断すると耐性菌の発生を招きます。症状がなくなっても処方された期間を最後まできちんと飲みきりましょう。


新型コロナウイルス感染症の京都府内での発生状況については こちらをご覧ください


全数報告の感染症

分 類 報 告
1類感染症 報告がありません
2類感染症 結核 が 2件報告されました
3類感染症 報告がありません
4類感染症 レジオネラ症 が 1件報告されました
5類感染症 カルバペネム耐性腸内細菌感染症侵襲性肺炎球菌感染症 が それぞれ1件、梅毒 が 3件報告されました
全数報告一覧へ

定点把握の対象となる5類感染症

■京都府及び全国での定点当りの報告数が多い上位5疾患

感染症名 定点当たりの報告数
京都府 全国
1 感染性胃腸炎 2.63 3.21
2 手足口病 2.22 1.39
3 ヘルパンギーナ 0.43 0.47
4 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 0.36 0.54
5 突発性発しん 0.14 0.36
■京都府の定点当りの報告数の一覧表へ 保健所別年齢階級別

■基幹定点

報告がありません

■眼科定点

報告がありません

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■京都府での定点当りの報告数が多い上位5疾患の推移

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今週の手足口病地図(京都府版)

地図
罹患数 定点当たり
乙訓 16 4.00
山城北 15 1.67
山城南 4 1.33
南丹 16 3.20
中丹西 8 2.67
中丹東 1 0.20
丹後 - -
京都市 109 2.53
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