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丹後の海の生き物(カワハギ)

カワハギ

  寒くなるとともに、海のフォアグラと呼ばれる「カワハギの肝」(肝臓)が大きく、おいしくなってきます。身より肝を好む人も多く、吸い物や肝和え(肝と醤油で刺身を食べる)等の料理が一般的です。丹後地方の魚屋では、肝だけを残して内臓を取ったカワハギが並んでいるほどです。新鮮な魚が手に入る地域ならではの光景でしょう。
  一方、このカワハギ、丹後特産の大型トリガイの養殖業者からは、目の敵にされています。養殖用の容器にはカワハギが入らないように目の細かい網をつけているのですが、小型のカワハギが胸鰭等を器用に動かして、ヘリコプターのように上下左右に上手に泳ぎ、小さな隙間を見つけて網をくぐり抜け、トリガイを食べてしまうからです。

京都府立海洋センター 主任 井谷匡志(現、水産事務所)
(平成17年12月7日、京都新聞掲載) 

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