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干支(巳年)にちなんだ海の生き物

  新年明けましておめでとうございます。今年は巳年です。そこで、「巳(蛇)」に因んだ海の生き物を紹介します。
  丹後の海にも、蛇(ヘビ)の名の付く生き物がいます。トップバッターは「ジャノメ(蛇の目)ガザミ」です。写真のように甲羅にある白で縁取られた紫がかった褐色の丸い3つの紋が特徴です。北海道南部から台湾、西大西洋、インド洋に分布し、湾内の砂底、砂泥底に生息する、十脚目短尾下目ワタリガニ科のカニです。丹後では、刺し網などで漁獲されますが、その量はそれほど多くはありません。美味ですが、味はガザミに比べて若干落ちるようです。和名では、これらの模様を蛇の目に見立てていますが、英名では、血痕を意味するブラッド・スポッテッドクラブとも呼ばれています。同じ模様でも、随分見方が違うものです。
              ジャノメガザミ

  次は、ダイナンウミヘビというウナギ目ウミヘビ科の魚類です。英名では、ロングビル・スネーク・イール(くちばしの長いヘビウナギ)とも呼ばれています。昨年3月に、丹後の海で遊漁者が釣り上げ、当センターへ種名照会のため持ち込まれました。下の写真のように全長が2mほどの超大物で、一般の魚類図鑑に記載されている全長1.4mを遥かに超えるものでした。この魚は、インド洋、西太平洋及び大西洋に、国内では本州中部以南に分布しています。は虫類のウミヘビ(有鱗目コブラ科)とは異なり、毒は持っていませんが、鋭い歯を持ち、噛みつかれると大けがをします。釣りの外道として釣られるようですので、要注意です。            
              ダイナンウミヘビ
                        馬淵正典氏撮影

  今冬は昨年12月からブリの豊漁で丹後の浜は賑わっていますが、平成25年が穏やかな1年になることを祈念しています。 


 

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