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丹後の海の生き物(キジハタ)

キジハタ

  鮮やかな橙色の斑点が特徴的なキジハタは、丹後ではヨネズやアコウなどと呼ばれるハタ科の魚です。総じて味の良いハタ科の中でもキジハタの食味は格別で、市場では高値で流通しています。
  この魚は性転換することで知られ、生時には両方の生殖器を持っていますが、まずはメスとして成熟し、一般に体長30センチ以上になるとオスに転換するようです。ただし、なわばりにメスしかいなければ、体長30センチ未満でもその中の一匹がオスに転換し、産卵活動をするといわれています。このような子孫を残す柔軟な術を持つにもかかわらず生息数は減っており、一部の水産試験場では人工的に稚魚をつくり、放流して育てる取組みが進められています。

京都府立海洋センター主任 熊木 豊
 
(平成19年1月24日、京都新聞掲載)

 

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