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丹後の海の生き物(ムラサキウニ・キタムラサキウニ)

ムラサキウニ キタムラサキウニ

 

  丹後の磯には紫色の体を持つよく似た2種のウニが棲んでいます。 南方系の「ムラサキウニ」(写真左)は、海藻が繁茂する浅所の岩の下や隙間に隠れており、流れてくるホンダワラ類などの海藻を食べて生活しています。
  一方、北方系の「キタムラサキウニ」(写真右)は、主に海藻の少ない深所に棲んでいますが、時折浅所へ移動して海藻を食べ、その後深所へ戻ることが知られています。このような深浅移動は主分布域の北日本の海では夏から秋に見られますが、分布の南限に近い丹後の海では、夏には高水温を避けて深所に留まり、冬に浅所へ移動するようです。
  種類によって、また同じ種類でも生息する海域によって生活が大きく異なるウニ。知れば知るほど奥深い生き物です。
 
京都府立海洋センター技師 遠藤 光
 (平成21年2月27日、京都新聞掲載)

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