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丹後の海の生き物(ヌタウナギ)

ヌタウナギ

  ヌタウナギは、体型がウナギ状、体色は茶褐色、目は退化し、あごのない丸い口を持ちます。網にかかった魚を食い荒らすほか、体に触れるとゼラチン状に固まる大量の粘液を分泌するので、漁師さんには、大変嫌われています。
  宮津市栗田地区では栗田穴子といって食用にしますが、府内の他の地域では食用にしません。しかし、韓国では、古くから滋養食として用いられて、丸焼や、ぶつ切りにして鍋に入れて食べるそうです。また、革は加工して財布などの皮革工芸品にされます。
  平成17年から韓国への輸出用に、漁師さんが漁獲をはじめました。しかし、この魚、繁殖力はそれほど強くないようで、資源を持続的に利用できるように、捕り方にも一工夫が必要なのではないでしょうか。

京都府立海洋センター海洋調査部長 角田孝一(現、京都府水産事務所)
(平成18年8月23日、京都新聞掲載)

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