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丹後の海の生き物(スズキ)

スズキ

  お祝いやおめでたい席には縁起の良い出世魚の料理が好まれます。出世魚とは、成長に伴って呼び名が変わる魚で、その代表としてスズキやブリが挙げられます。スズキは全長30センチ程度までをセイゴ、60センチ程度までをハネまたはフッコ、60センチ以上をスズキと呼んでいます。
 スズキは日本全国の沿岸や河口付近に棲息し、時には餌となる小鮎等を追って河口から何キロも川を遡ることもあります。スズキは岸辺から釣ることのできる大型魚として釣り人からも人気があり、身近なゲームフィッシングの対象魚として専用のルアーの開発も進んでいます。近年では、早朝や夕方に由良川河口や天橋立周辺で、釣り人がルアーを投げている光景を見かけるようになりました。
  丹後には、スズキを専門に漁獲する漁具や漁法はありませんが、早春には大量のスズキがまとまって定置網で漁獲されることがあります。スズキは脂の乗った夏場が旬で、その肉質は白身で淡泊なことから、刺身や塩焼き等の和風でも、ムニエルやカルパッチョ等の洋風でも美味しく食されます。

京都府立海洋センター主任 田中雅幸
(平成19年6月6日、京都新聞掲載)   

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