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丹後の海の生き物(ユメカサゴ)

ユメカサゴ

  ユメカサゴは、赤橙色の体に4本の薄い黒い帯がみられ、鰓蓋が黒いのが特徴です。口内や腹膜が黒いことから太平洋岸ではノドグロと呼ばれていますが、丹後のノドグロ(アカムツ)とは別種です。
  丹後の海では、水深150メートルくらいで、底曳網により、小型魚が、ササガレイなどに混じって漁獲されます。高知県や沖縄県では深海釣りの遊漁船などで、体長50センチメートル近くの親魚が釣られています。京都府沖では大きな親魚は見られないことから、ユメカサゴは、南方で生まれ、対馬暖流に乗り、丹後の海へやってくるのかもしれません。
  深海魚らしく、白身で脂のりがよく、煮付けや干物にすると浅海域のカサゴやメバルよりもおいしく、冬の隠れた味覚といえます。


京都府立海洋センター 技師 藤原邦浩
 
(平成19年1月3日、京都新聞掲載)

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