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丹後の海の生き物(ズワイガニ 2)

ズワイガニ

  丹後のズワイガニ水揚量は昭和40年頃には約400トンでしたが、その後は乱獲などで減少し、55年には50トンに落込み、しばらく不漁が続きました。この状況を脱するために、カニ漁では色々な取組みが行われています。漁場に魚礁を沈め網が曳けない「保護区」が設けられており、その広さは甲子園球場1,700個分に当ります。カニ禁漁中のカレイ漁では、カレイは獲り、カニは逃がすことができる網を使うなどカニの保護に努めています。その結果、丹後の水揚量は徐々に回復してきています。
  最近、スーパーなどで海のエコラベル(MSC認証)を付けた輸入水産物が販売されています。府底曳網はこれまでの取組みを消費者に伝えようとズワイガニとアカガレイで、アジア初となるMSC認証を間もなく取得する予定です。
  日本海のズワイガニ漁がいよいよ11月6日に解禁となり、丹後からも15隻の漁船が出漁し、一斉に網が入れられます。資源と環境に優しい漁業で水揚げされる丹後のカニを是非味わってみて下さい。

京都府立海洋センター主任研究員 山﨑 淳
(平成19年10月31日、京都新聞掲載)

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