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丹後の海の生き物

キス

キス

 キスの正式な和名はシロギスです。水温が上昇する春から夏にかけて、浅場へ移動してきて、釣れるようになります。長くのびた小さな口から海水を吹き出し、海底の砂や泥を巻き上げ、その濁りの中から出てくるゴカイ等を食べています。エサを錘とともに遠くへ投げ、海底を引きずる様にして濁らせながらたぐり寄せる投げ釣りは、キスの生態に良くあった釣り方と言えるでしょう。
 昔、海水浴時に、波紋の広がる砂地の海底を覗くと、ゆったりと泳ぎ回る十数匹のキスの群と出会ったものです。しかし、最近では丹後の海ではキスの姿がめっきり減ってきています。獲りすぎたからとも、キスの好む海底が減ったからとも言われています。

 京都府立海洋センター 所長 桑原 昭彦
 京都新聞掲載


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