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クロモ

学名 Papenfussiella kuromo (Yendo) Inagaki
分類 褐藻綱ナガマツモ目ナガマツモ科クロモ属
分布  北海道東北部や沖縄を除く日本各地に生育しています。波あたりがやや穏やかな場所の潮間帯下部から水深3mに生育します。京都府では舞鶴湾、宮津湾などの内湾を除く、京都府全域に分布していますが、丹後町や伊根町などで特に多く分布している場所が見つかっています。
生態・利用  春から夏の間に現れる海藻です。4月ぐらいになるとフサフサとした細かい毛に覆われた黒い海藻がみられますが、これがクロモです(写真左上)。このような特徴を持つ海藻は他にはないので、クロモであることは簡単に分かります。しかし、クロモにはもう一つタイプがあり、こちらは褐色でヤツマタモクなどの他の海藻に付着して、あまり細い毛が目立たずフサフサとした感じがありません(写真右上)。また、前者の単子嚢(たんしのう)は細長い形でしたが(写真左下)、後者のものは楕円形をしていました(写真右下)。クロモには、このような2つのタイプがあるのですが、どちらも同じ種で食用にされています。
 鳥取県、石川県、新潟県などでは、酢の物や味噌汁の具にして以前から食用にされていました。京都府では、平成17年の春から食用としての利用が始まりました。
ロープに付着したクロモ ヤツマタモクに付着したクロモ
水面下のロープに着生している黒いクロモ (2005年4月14日 伊根町蒲入) ヤツマタモクに着生している褐色のクロモ
(2005年6月3日 蒲入地先)
クロモ近影フサクロモ単子嚢 ホソクロモ近影ホソクロモ単子嚢
黒いクロモ(左)とその単子嚢(右;黒く細長く見えるもの) 褐色のクロモ(左)とその単子嚢(右;楕円形をしているもの)

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