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ムラサキイガイ
元は外来種。日本で定着が確認されたのは昭和のはじめ頃で、今やすっかりお馴染みの二枚貝です。
殻の色が黒いことからカラスガイと呼ばれることもあります。原産国のヨーロッパではカキと並ぶ立派な食用貝で、「ムール貝」の名でパスタやパエリア等で味わった方も多いことでしょう。
「足糸」と呼ばれる丈夫な糸で、ところ構わずビッシリ付着するため、国内ではすっかり邪魔もの扱いです。でも彼等が猛烈に繁殖するのは、海の栄養分が豊富な所。つまり、彼らは水質悪化につながる余分な栄養を、プランクトンなどの形でせっせと吸収し、海の健康管理に励んでくれている訳です。
ワイン片手に蒸したムール貝をいただく。これも海の環境を守る一つのスタイルと言えます。
京都府立海洋センター 技師 今西 裕一
京都新聞掲載
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