淡水産貝類イシガイ目 イシガイ科
マツカサガイ
Pronodularia japanensis
| 京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
|---|---|
| 2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
| 環境省カテゴリー | 準絶滅危惧（NT） |
| 選定理由 | 府内における生息個体数が少ない。 |
|---|---|
| 形態 | 殻は卵円形で、膨らみは弱く平たい。殻表には逆V字型の模様があり、後背縁の放射肋は顕著である。殻長は通常9cmを超えない。幼生は楕円形で、腹縁に刺状突起はなく、殻長は0.19mmである。 |
| 分布 | 本州、四国、九州に分布し、府内では琵琶湖疏水、巨椋池、木津川、宇治川、桂川、由良川（福知山市、綾部市）に生息している。 ◎府内の分布区域 淀川水系、由良川水系。 |
| 生態的特性 | 小川や用水路の砂礫底に生息する。2年（殻長約3cm）で性成熟し、寿命は10年ほどと思われる。妊卵期は5～8月で、幼生は主として日中に流下している。放出された幼生はオイカワ、カワムツ、ドジョウ、ヨシノボリなどの鰭や鰓に寄生する。 |
| 生息地の現状 | 用水路の3面コンクリート化により生息環境が悪化し、絶滅した生息地もある。 |
| 生存に対する脅威 | 圃場整備による生息場所の破壊や水質汚濁による環境の悪化。 |
| 必要な保全対策 | 用水路の改修の際には貝類の調査を行い、本種などの生息を確認する必要がある。改修に当たっては土砂を入れた保護区域を設定し、改修後に貝類が生息できる環境を創設する必要がある。 |
文献 Kondo（1982、2008）、紀平、河上（2001）
執筆者 近藤高貴
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