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地質

はいかたのごるふくらぶのしかかせき

灰方のゴルフクラブのシカ化石

京都府カテゴリー

消滅寸前

2002年版 消滅寸前 2002年版を参照する
京都市西京区大原野灰方町

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分類

化石

細分

哺乳動物

時代区分

新生代第四紀更新世

地域

京都市西京区大原野灰方町

選定理由

大阪層群下部からはゾウやシカの化石が産するが、京都府内ではここだけである。

分布

大阪層群下部層は近畿に広く分布するが、京都府内では南部地域の乙訓から山城中部地域と相楽地域の丘陵地帯である。

特徴(特異性)

灰方集落の南600m、イエロータフの0.9m上位の粗粒砂層から、属・種は不明だがシカの左上腕骨と基節骨が発見された(楠木 1972、樽野、亀井 1993)。灰方の集落からは600m南であるが、向日町から善峰寺への道より南の山地と丘陵地にも灰方町が広がっている。その山麓部を削ってゴルフクラブがつくられた。この地域の大阪層群は西山団研グループ(1967)によって調査された。その後、この山麓部の砂利採り場は、基盤岩の上にのる大阪層群の礫層、砂礫層、火山灰薄層のよい観察の場となっていた。

イエロー火山灰は千里山丘陵でMa 0層準にあり、京都盆地の大阪層群の最下位の鍵層である。このシカ化石の同定と火山灰分析、化石包含層の堆積学や古環境などの研究が望まれる。このシカ化石の上腕骨のモノクロ写真は、楠木(1972)の報文と地学団体研究会京都支部編『京都五億年の旅』(1976)、京都地学教育研究会編の『地学実習帳』の1974年から1986年版に載っている。

現状

露頭は覆われている。

地質文献一覧

執筆者 石田志朗

京都市西京区灰方のゴルフクラブ南側の露頭全景 右側は基盤の丹波層群。1972年5月16日 石田志朗撮影

京都市西京区灰方のゴルフクラブ南側の露頭全景 右側は基盤の丹波層群。1972年5月16日 石田志朗撮影

前掲の写真の左側の部分 人物足もとから右上へ上る白い線がイエロータフ

前掲の写真の左側の部分 人物足もとから右上へ上る白い線がイエロータフ

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